Aiuto!の穴

≫2017年03月

のと鉄道(花いろラッピング電車)と花いろ旅歩き (能登・金沢/高山旅行-その①-)

仕事の忙しさも少し一段落してきました。相変わらず仕事上で大ボケをかました後遺症は今後も続くと思いますが、腐らず淡々と仕事をこなしていくしか有りません。それはともかく、現在据え付け中の装置の客先への引き渡しが終わるまでは旅行へも行けそうに無いので、今まで溜め込んでいた旅行ネタの記事でもポツポツ上げていこうかなと思っています。
その第一弾として、去年の秋に行った石川県湯涌温泉のぼんぼり祭り~高山祭経由で"氷菓"の聖地巡礼の旅行記を数回に分けてUpしてみます。

この旅行は以下の道程で行いました。
1日目:のと鉄道の"花咲くいろは"ラッピング車両見学と旅行ガイドアプリ"花いろ旅歩き"に従った能登巡り→和倉温泉(宿泊)
2日目:和倉温泉→高岡城見学(アニメ"true tears"聖地巡礼含む)→湯涌ぼんぼり祭り→テルメ金沢(宿泊)
3日目:テルメ金沢→北陸ラーメン博→高山祭→アニメ"氷菓"聖地巡礼(一日目)→ゲストハウス桜花(宿泊)
4日目:アニメ"氷菓"聖地巡礼(二日目)→帰宅
一応、大雑把に1日づつ、計4回に分けてUpしていこうと思います。

1.のと鉄道"花いろ"ラッピング電車と西岸駅/穴水駅
アニメ"花咲くいろは"の聖地というと、物語の舞台となった湯涌温泉が有名ですが、それともう一つ有名な場所として存在するのが、のと鉄道の西岸駅です。この駅は、作品舞台の"湯の鷺温泉"の玄関口"湯の鷺駅"のモデルになった駅ですが、湯涌温泉からかなり離れているせいか、かなりのコアなファン以外はここを訪れないのかかもしれません。しかし、自分にとっては、この西岸駅は湯涌温泉と同等か、もしくはそれ以上に印象深い場所となっていて、それは初めて西岸駅を訪れた時、花いろラッピング電車を偶然観てしまったのが強烈な印象として残っているからです。

アニメのラッピング電車はこの頃あちこちで増えてきて、有名なのは京阪電車の"けいおん"や"ちはやふる"、最近では"響け!ユーフォニアム"のラッピング電車が有名ですが、個人的には、のと鉄道の"花いろ"ラッピング電車の完成度の方が頭一つ抜き出ているように感じます。それは、京阪電車を含めて他のラッピング電車に描かれているものが左右対称に配置されるような常識的なデザインであるのに対し、"花いろ"ラッピング電車では、キャラクターが躍動感を感じさせるように奔放に配置されて、しかもそれが素晴らしく精緻に描き込まれているので見ていてワクワクするのですよね。その"花いろ"ラッピング電車第三弾NT204が<改>へバージョンアップするとのことで、そのお披露目の当日に西岸駅へ行ってきました。

西岸駅へ到着。ぼんぼり祭り期間なので当然"湯乃鷺駅"に変更されています。
DSC01071_2016_10_8.jpg
駅舎内へ入ってみると、変わらない光景に安心しました。相変わらず"花咲くいろは"のキャラクターのポスターが数多く貼られていて、駅舎内は綺麗に整頓されていました。
DSC01088_2016_10_8.jpgDSC01072_2016_10_8.jpgDSC01089_2016_10_8.jpg
巡礼ノートも途切れず継続されていて嬉しくなりました。
DSC01091_2016_10_8.jpg
時刻表を確かめて、ラッピング電車到着まで近くの牡蠣専門店で腹ごしらえをすることにしました。これは毎年行っている定番コースです。
DSC01069_2016_10_8.jpg
この周囲では美味しい焼き牡蠣を食べさせてくれる店として有名な宮本水産さん。
DSC01058_2016_10_8.jpgDSC01061_2016_10_8.jpg
豆牡蠣と牡蠣のフライ及び釜飯の定食を頼みました。焼けた豆牡蠣と炊き上がった牡蠣釜飯。
DSC01065_2016_10_8.jpg
追加で岩牡蠣を頼みました。通常岩牡蠣は夏、豆牡蠣は冬がシーズンなのですが、この時期は両方食べられるのでお得です。

時間が迫ってきたので、急いで西岸駅に引き返して待っていると、まもなく花いろラッピング電車がホームへ入ってきました。
やった、NT204<改>型だ。
DSC01074_2016_10_8.jpgDSC01078_2016_10_8.jpg
あれ?全然図柄が変わって無いのだけれども、ひょっとして反対側の絵が変わっていたのか?と思っているうちに出発していってしまいました。
DSC01079_2016_10_8.jpg
間違いなく、反対側が変わっていたはず。道理で、反対側のホームにばかり人がいたはずだと今更気がつきましたが後の祭り。まぁ、穴水駅に戻るのでその時に、もう一度見ようと気持ちを切り替えました。

改めて、西岸駅のホームを撮影してみます。
DSC01080_2016_10_8.jpgDSC01101_2016_10_8.jpgab009_2016_10_8.jpge0304702_17573353_2016_10_8.jpg
駅看板が全て"湯乃鷺駅"へ変更されています。
DSC01098_2016_10_8.jpgDSC01096_2016_10_8.jpgo0509028511474289753_2016_10_8.jpgo0509028511474291202_2016_10_8.jpg
緒花たちが駆け下りた階段。最初に来た時からずっと変わっていません。何だか安心するとと共に、自分は、これからもここへ来続けるのだろうなぁなどと感慨にふけっていたとき次の電車がやってきました。が、な..何だアレは!?...
DSC011032016_10_8.jpgDSC01108_2016_10_8.jpgDSC01111_2016_10_8.jpg
驚いている内にあっという間に走り去っていってしまったのですが、後で調べてみると"コスプレ列車"というイベントをやっていたらしい。相変わらずギリギリまで仕事をしていて、あまり調べずに現地へGOののやり方しか出来ないのですが、まぁ今回はイベントを見過ごさず一瞬でも見られたので良しとしましょうか。

さて、次は穴水駅へ引き返して、"花いろ旅歩き"のガイドに従って穴水駅周辺を散策したのですが、それは後述することにして、穴水駅に戻ってみるとNT204<改>が戻ってきていました。ラッキー。

DSC01134_2016_10_8.jpgDSC01135_2016_10_8.jpg
こちらは、先ほど西岸駅で見た側です。相変わらず素晴らしい。さて、次は待望の反対側を見てみることにします。
DSC01137_2016_10_8.jpgDSC01138_2016_10_8.jpg
おぉ!期待に違わず素晴らしい出来でした! もっと詳しく見てみます。
DSC01142_2016_10_8.jpgDSC01143_2016_10_8.jpgDSC01146_2016_10_8.jpg
このキャラクターの躍動感と絶妙な配置。この図柄をデザインした方のセンスは素晴らしいですね!!見ていて本当にワクワクするし、全く見飽きることがありません。本当に、このラッピング電車の企画は長く続いて欲しいですね。
(参考として、以前のNT204のデザインを下に貼ってみます。これはP.A worksの北陸3部作"true tears","花咲くいろは","グラスリップ"の各作品から3人のヒロイン、石動乃絵,松前緒花,深水 透子を描いたものですが、やはりのと鉄道といえば花咲くいろはなので、今回の<改>バージョンの方が良いですね。)
fd287422_2016_10_8.jpg

さて、この穴水駅には、0番線にかつて走っていたNT800形が留置されていますが、その中で鉄道模型の展示会が行われていました。
DSC01155_2016_10_8.jpg
中へ入ってみると、いろはのポスターがずらりと貼ってあって、真ん中に花いろラッピング電車の模型がありました。
DSC01124_2016_10_8.jpgDSC01125_2016_10_8.jpgDSC01118_2016_10_8.jpg
これは、あの伝説の(株)ヤマネから発売された初代花いろラッピング電車の完全受注生産品(64,800円)ではないですか! 自分は初めて本物を実際に見ることが出来ました。
DSC01121_2016_10_8.jpg
お隣は同じく(株)ヤマネから発売された二代目花いろラッピング電車の完全受注生産品(73,440円)。う~ん、凄い...
DSC01120_2016_10_8.jpg
更にお隣は、<改>前の三代目花いろラッピング電車。何とこの精細なデカールは自作されたそうです。ヤマネ製作の特注模型と同じレベルの出来で、正にマニア魂恐るべし...
DSC01119_2016_10_8.jpg

2.旅行ガイドアプリ"花いろ旅歩き"
このスマホ用旅行ガイドアプリを使って、以前も穴水駅周辺と能登中島駅周辺を散策しましたが、アプリがバージョンアップされて、いろはのCVで行われる音声ガイドの録音機能が付きましたので、そのCVの音声ガイドを録音するために再度、上記2カ所を巡ってきました。このアプリは、音声と共にAR機能で現れるいろはキャラクターの写真も撮れますので、それをUpしておきます。
IMG_4559_2017_03_26.jpgIMG_4560_2017_03_26.jpg
(上は花いろアプリの穴水駅と能登中島駅のガイドマップです。この図に示されたARポイントへ向かうことになります。)

1)穴水駅周辺ガイド編
穴水駅はのと鉄道の終着駅で、花咲くいろはには登場しませんが、ラッピング電車のお披露目など各種イベントはこの駅で行われるので、ファンにとってはある程度馴染みのある駅です。
IMG_3015_2016_10_8.jpgIMG_3014_2016_10_8.jpg
①交流館プルート②穴水大宮神社
IMG_3011_2016_10_8.jpgIMG_3012_2016_10_8.jpg
③ローエル広場・カヌー乗り場④池田栄齋邸宅跡
IMG_3013_2016_10_8.jpgIMG_3024_2016_10_8.jpg
⑤菜上げそうげ⑥穴水駅
IMG_3030_2016_10_8.jpg
⑦穴水駅お座敷列車

2)能登中島駅周辺ガイド編
能登中島駅は、アニメでは香林高校の最寄り駅の小松崎駅として登場し、聖地の一つとなっています。
DSC01209_2016_10_8.jpgimg_0_2016_10_8.jpg
それでは以下にガイドに沿って巡って撮ったAR写真を貼ってみます。実はここへは、能登旅行2日目に行ったのですが、まとめてここに紹介しておきます。

IMG_3054_2016_10_8.jpgIMG_3056_2016_10_8.jpg
①能登牡蠣②アグリショップほくぶ
IMG_3057_2016_10_8.jpgIMG_3060_2016_10_8.jpg
③天神橋④能登演劇堂
IMG_3061_2016_10_8.jpgIMG_3065_2016_10_8.jpg
⑤熊木川水辺公園⑥定林寺

能登中島は、こう言っては何ですが、アグリショップほくぶなどかなり無理矢理紹介している感(ここは、単なる農協のお店)がありましたが、最後の定林寺はかなり良い雰囲気でした。
DSC01215_2016_10_8.jpgDSC01220_2016_10_8.jpg
苔むした感じが素晴らしいですね。

上にARの写真を紹介しましたが、これらの写真よりも、この"花いろ旅歩き"アプリの良いところはCVによるガイドを録音できるところに尽きます。特に、のと鉄道の駅案内のガイドは、花いろのファンにとっては必聴ものです。西岸駅まで聖地巡礼に行かれる方は、その前にこのアプリをダウンロードしてCVの録音をしてみては如何でしょうか。絶対にお勧めですよ。

最後に、のと鉄道の花いろラッピング電車内で流されているCVの到着駅案内の動画を貼ってみたいと思います。


PS.和倉温泉 千寿荘宿泊
本日の宿は和倉温泉の外れにある千寿荘です。一泊二食付きで5,000円の格安旅館ですが、その割には結構な量の食事が出ると、ネットに紹介されていた旅館です。
IMG_3049_2016_10_8.jpgIMG_3042_2016_10_8.jpg
ここは、天然炭酸水素水というのを売りにしていて、結構宣伝しているようです。
IMG_3044_2016_10_8.jpg
そこで早速お風呂に入ってみたのですが、いいお湯だなとは思いましたが、この天然炭酸水素水というものにあまり炭酸が含まれていると感じなかったのは残念でした(ちなみに、炭酸水素水という呼び名の中の水素水の部分はナゾです)。逆に、あまり天然炭酸水素水というのを全面に押し出さなければ、普通に良いお湯だったかも。

さて、お風呂から出た後は、食事にしましたが、こんな感じで結構なボリュームでした。
IMG_3035_2016_10_8.jpg
(ネットでは、蟹一人に一杯付くとのことでしたが、流石に最近はそれは無いのでしょう。)

ただ、安い割に多くの食事が出るためなのか、恐らく地元の方と思いますが、3組程の大家族の大宴会(というより阿鼻叫喚といった感じの宴会)に挟まれての食事になってしまいましたが、この頃の自分のボッチ耐性は極限まで磨き上げられているので、完全に周りをシャットアウトして食事を楽しむことが出来たのは、自分でも流石と思ってしまいました。

さて、食事とお酒を楽しんでほろ酔い気分で部屋に戻ると、直ぐに布団に倒れ込んで眠ってしまったのですが、引っ切りなしに聞こえるブーン、ブーンという音に目が覚めると、付けっぱなしだった蛍光灯に、体長20mmを超えるハチ(かアブ)がぶつかりながら飛んでいるのが目に入って思わず飛び起きました。大慌てで部屋の外へ避難し、襖の陰からもう一度そのハチのような昆虫の動作を伺いましたが、とにかくデカいので、怖くてとてもじゃないけれども部屋の中に戻れません。そこで宿の人に、大きなハチのような昆虫が部屋の中を飛び回っているのでなんとかして欲しいと訴えると、解ったと頷いて洗濯機の横を何かゴソゴソ探していたので、昆虫対策の秘密兵器のようなものがあるのかと思っていたら、ハイと手渡されたのが大きな捕虫網。しかも手渡すと言うことは自分でなんとかしろと言うことらしい。まぁ格安宿だしなぁと諦めて、捕虫網の柄を握りしめるとおっかなびっくりで格闘した末に補虫したのがこの写真。
IMG_3040_2016_10_8.jpgIMG_3038_2016_10_8.jpg
写真で見ると小さく見えますが、飛んでる姿はとにかくデカかった。網に刳るんで窓の外に逃がしてやって一件落着。その後やっとぐっすり眠れました。やれやれ。

翌日はいよいよ、ぼんぼり祭りです。

ジョン・ウェットン氏逝去とU.K.の音楽/グレッグ・レイク氏の逝去/その他

1.ジョン・ウェットン氏逝去
今年の1月31日にキングクリムゾンやUK、そしてエイジアに在籍したジョン・ウェットン氏が、67歳で癌のためにお亡くなりになりました。心よりご冥福をお祈りいたします。
john-wetton-759x500.jpg

自分は中学の頃くらいから、日本のフォークや歌謡曲と違った垢抜けた雰囲気に惹かれて洋楽を聴き始めましたが、高校生の時に友人から借りて聴いたキング・クリムゾンの"クリムゾン・キングの宮殿"は、本当に衝撃的でした。重いメロトロンの響きと叙情的なメロディラインは自分の嗜好とがっちり合って、"宮殿"を聴いた以降、のめり込むようにクリムゾンの音楽を聴くようになりました。でも最終的に繰り返し聴くようになったアルバムは、この"クリムゾン・キングの宮殿"は別格として、後期クリムゾンと言われる"太陽と戦慄","暗黒の世界","レッド"の3枚で、これらの作品のボーカルとベースを担当したのがジョン・ウェットンでした。
o0600034313837260377.jpg
(上はアルバム"レッド"のジャケットの元となった写真です。向かって右側がジョン・ウェットン)

後期クリムゾンの音楽では、初期の叙情性は陰を潜め、即行演奏を多く含んだ攻撃的で緊張感のある作品が多くなりましたが、それらの曲にジョン・ウェットンの低く落ち着いた男性的な響きのある声はよく合っていて、クリムゾンの曲をより魅力的にしていたと思います。以下に、その当時のライブ映像を貼ってみます。曲は、"太陽と戦慄"から"イージー・"マネー"。

後期クリムゾンの特徴である、即行演奏が上記動画の後半から行われておりますが、その緊張感の高い演奏は今聴いても凄いですね。この演奏をしている当時のジョン・ウェットンはまだ22,3歳の若さでしたが、その堂々とした演奏と才能は大したものだと思います。

しかし、このキング・クリムゾンもリーダーのロバートフリップが解散宣言を行い1974年に消滅してしまいます。その後のジョン・ウェットンはユーライア・ヒープやその他色々なセッションに参加後、キング・クリムゾンのドラマーだったビルブラッフォード、ロキシー・ミュージックでキーボード、ヴァイオリンを弾いていたエディ・ジョブソン、ソフト・マシーンやゴングといったユーロピアン・プログレグループを渡り歩いたギターの名手であるアラン・ホールズワースと一緒に"U.K."を1978年に結成。このバンドは、各人の持っている経歴の高さからスーパーグループと呼ばれたそうです。この辺は、後で結成される"エイジア"に似たものが有りますね。

このバンドの結成当時は、パンクロックの台頭と共にプログレが衰退して行った頃で、その状況を重ね合わせたかのように1stアルバムに付けられた邦題が"憂国の四士"ですから、プログレファンが多かった日本では、ポストキング・クリムゾンの期待を一身に背負ってのデビューという感じだったのかもしれません。

しかし、このバンドは結局3枚のアルバム(その内1枚はライブアルバムなので実質2枚)を製作した後、僅か2年の活動期間を経て解散してしまいました。製作されたこれらのアルバムは、現在にも十分通用する優れた内容だけにこの早すぎる解散は今でも残念でなりません。以下に2ndアルバム"デンジャーマネー"よりシングルカットされた"Nothing to lose"の動画を貼ってみます。

中々キャッチーなメロディラインが良い感じですし、この頃のジョン・ウェットンは痩せていてとにかくカッコいいですね!クリムゾンで演奏していた頃よりも電子楽器がかなり発達したのもこの動画から解りますが、皮肉にもこの頃はパンクロックのようなもっとシンプルでストレートな
ロックが求められていて、U.K.が演奏するような曲はヨーロッパでは受けなくなってしまっていたのは時代の流れでし方が無かったことなのかもしれません。

以下にU.K.がリリースした3枚のアルバムを簡単に紹介してみます。
1)U.K.(憂国の四士)
51Rjq2Sa14L.jpg
U.K.の1stアルバム。各人の演奏テクニックは折り紙付きで、安定した演奏を聴かせてくれます。最初の3曲"In the Dead of Night","By the Light of Day","Presto Vivace and Reprise"は組曲になっていて、このアルバムの中の聞き所となっています。ただ、このアルバムの中で、既にギターのアランホールズワースの音楽志向がバンドの方向性と違っているのが明白で、聞き触りの良い軽いフレーズのギターの早弾きはロックというよりもフュージョンの様で、却って曲の印象を散漫にさせているような感じがします。実際、このアルバムのリリースの後、アランホールズワースは、同じ音楽志向を持ったドラマーのビルブラッフォードと共にバンドを脱退し、新たに"ブラッフォード"というバンドを立ち上げることになります。

2)DANGER MONEY(デンジャーマネー)
61SDKmfcmKL.jpg
ギターのアラン・ホールズワースとドラマーのビル・ブラッフォードが抜けた後、フランクザッパで活動していたテリー・ボジオをドラムとして迎え入れて、新たにギターレスの3人体制で船出したU.K.の2ndアルバム。ジャズ志向の強かった2人が抜けたのでロック色が強まり、ギターが無いにも係わらず、より力強さを増したように感じるアルバムで、ジョン・ウェットンが目指していたポップな売れ線志向も加わって、U.K.のバンドとしての方向性が固まった言えるアルバムだと思います。個人的にも、1stよりも、この2ndの方が好みで、エディジョブソンのバイオリンが大活躍する"シーザーズ・パレス・ブルース"がお気に入りです。

3)NIGHT AFTER NIGHT(ナイト・アフター・ナイト(ライヴ・イン・ジャパン))
51vAQrLkLtL.jpg
これは何と、1979年の日本公演のライブアルバム。但し、この日本公演では、新曲の"ナイト・アフター・ナイト"と"アズ・ロング・アズ・ユー・ウォント・ミー・ヒア"の2曲が演奏されたので単なるライブアルバム以上に価値のあるアルバムです。非常に音質の良いライブアルバムで、最初に聴いたときは驚いたものです。後で、エディ・ジョブスンのパートに大幅に手が加えられているとのことを知りましたが、個人的には些細なことです(ただ、そのせいで完全版の再リリースが出来ないとしたら痛し痒しですが)。このアルバムに録音されている、ジョン・ウェットンの"君たち最高だよ!"の日本語での語りかけは、日本で大ウケしたのが本人も気に入って、来日の際には必ず言っているとのこと。そういえば、自分も"PHENIX"発売来日公演で聴いたような気もします。いずれにせよ、このライブアルバムを出して解散してしまうのが惜しくなるような優秀なライブアルバムです。

バンド解散の後、3年の雌伏の期間を経て、ジョン・ウェットンは1982年に"エイジア"を結成し、大成功を収めることになります。この辺りからやっと自分のリアルタイムになりますが、その当時の自分は大のキングクリムゾンのファンでしたのでポップさを前面に打ち出してプログレのプの地も無いエイジアの音楽には大層がっかりしたものでした。
しかし、その後ジョン・ウェットンもエイジアを脱退し、2008年に再加入してアルバム"フェニックス(Phoenix)"を製作した頃には、自分も歳を取って優しい気持ちになっていて、まだ元気で活動を続けているプログレの生き証人たちの演奏する姿を目に焼き付けようとエイジアの来日公演を見に行きました。そこですっかり太ってしまったジョン・ウェットンと逆に骸骨のように痩せさらばえたスティーブ・ハウを目撃し吃驚してしまったのですが、それでも自分より遙かに歳を取りながらも頑張る姿に力をもらった気がしました(もはや、音楽性うんぬんはどうでも良いという感じです)。

以下にエイジアが人気があった頃の動画を貼ってみます。1990年モスクワでの演奏で、曲は2ndアルバム"Alpha(アルファ)"より"Heat gose on"。

(普段はあまり前面に出ないジェフ・ダウンズがショルダーキーボードでソロ演奏しているのが実にカッコよくていいですね。そしてカール・パーマーのドラムソロも、観客と一緒に盛り上がって実にいい雰囲気です。)

その後、エイジアでも新作を発表し続け、U.K.も再結成して来日公演を行うなどの活動を続けていましたが、2017年1月31日に、癌のため遂に還らぬ人となりました。

ジョン・ウェットンは色々なプロジェクトに参加していますが、それは元々楽天家で、頼むとイヤとは言えない性格から来ているとも言われていて、その交際範囲の広さを表すように多くのミュージシャンが追悼のコメントを出しています。

その中で、キング・クリムゾンのリーダーであるロバート・フリップ氏が出したコメントと写真が印象に残りましたので以下に掲載したいと思います。
(以下はネットからの記事をそのまま掲載させて頂きます。)
john-wetton-robert-Fripp_01.jpg
キング・クリムゾンのロバート・フリップが、旧友で元バンド・メイト、ジョン・ウェットンを追悼した。

フリップは、ウェットンの奥さんから彼の病状について知らされており、1月31日朝、ウェットンが亡くなったとのメールを彼女から受け取ったという。「ジョンは…、とても安らかに、痛みもなく亡くなった。それは有難いと思う。12年間ジョンのマネージャーを務めたMartin Darvillとも話した。ジョンは5時25分に旅立った」

「ジョンとは、1965年ボーンマス・カレッジで、2人の10代の学生、地元のギグ仲間として出会ったのが始まりで、約42年間、友達だった」「JWは僕にとって、彼の時代を代表するベーシストで、インターナショナル・クラスのプレイヤーだった。ジョンはその後、シンガー、ソングライターとしてトップに躍り出て、エイジアのデビュー・アルバムは1982年世界で最も売れたアルバムとなった。僕らは良き友人であり続け、1992年ジョンがLAに住んでいるときに一緒に仕事をしたり、2000年代ジョンがボーンマスに戻ったときは、より頻繁に会ってコーヒーとケーキを楽しんだ」

「この10年の間、勇敢で立派な姿勢でアルコール依存症に立ち向かい、それについて正直に話すJWは僕のヒーローになった。あまり良くない時期および良い時期にジョンのもとを訪れ、僕らはそれまでの30年間以上に親しくなった。彼の会話は素晴らしく明白で、正直でポジティブで、励みとなるものだった。そして、リサ(ウェットンの奥さん)。彼女に声援を! 僕の友人を幸せな男にしてくれて、ありがとう」

フリップは、ウェットンとやりとりした最後のメールや写真も公開した。

上記の写真で、ジョン・ウェットンの激痩せぶりに驚きましたが、多分本人も、そして訪れたロバートフリップもジョンが長く生きないことを解っていたのでしょう、2人とも穏やかな笑みを浮かべて写っている写真に思わず涙が出そうになりました。そして、死の間際にも、お互いを尊敬できる友人を持っているジョン・ウェットンはやはり凄い人物なのだなぁと改めて思いました。

長い間、自分に音楽の楽しみを与えてくれたジョン・ウェットン氏に改めて感謝の意を捧げたいと思います。
そして、安らかにお眠りください。

2.グレック・レイク氏逝去
QlVEBhZRQkFLGAMABE0GFQAfDEkNHwIYDhkRUxYK.jpg
昨年末の2016年12月7に、キングクリムゾンやエマーソン,レイク&パーマー(EL&P)のボーカルでベーシストのグレック・レイク氏が癌のため69歳で亡くなられました。謹んでご冥福をお祈り致します。

自分は、この訃報をジョン・ウェットンの逝去をネットを調べているとき初めて知りました。恐らく、ジョン・ウェットンがエイジアの成功で大きな名前を残したのに対して、グレッグ・レイクはEL&Pの解散の後、あまりメジャーな成功を収めなかったからかもしれません。
しかしながら、自分が学生時代によく聴いたロックグループは、キングクリムゾンの次にEL&Pでした。

EL&Pは、プログレ音楽の黎明期に、ハモンドオルガンと最先端のムーグ・シンセサイザーを操る稀代のキーボーディストであるキース・エマーソンと共に颯爽と現れ、その先進性と高度なテクニックを駆使した音楽で一時代を築きました。しかし、EL&Pの人気はその音楽性だけで無く、グレッグレイクの深くて甘い天性の美声に支えられて成り立っていたことも間違いないと思います。そして、グレッグレイクがEL&Pを結成する前に在籍していたキングクリムゾンの驚異的な完成度を誇った"クリムゾン・キングの宮殿"もグレッグレイクのボーカルの魅力も、その完成度の一部であったと思います。
以下は、EL&Pの1974年California Jamにおけるライブより、1stアルバム"EMERSON, LAKE AND PALMER"より"ラッキーマン(Lucky man)"。


同じく、EL&Pの1974年California Jamにおけるライブより5thアルバム"恐怖の頭脳改革(BRAIN SALAD SURGERY)"より"3.スティル...ユー・ターン・ミー・オン(Still...You Turn Me On)"。


上記ライブからも解るとおりEL&P時代のグレッグレイクは素晴らしい美声の持ち主でした。しかし、晩年体型の変化と共に(メチャクチャ太った)この美声も失われてしまったのは残念でなりません。
しかし、それでも彼が参加して作り上げた、奇跡の傑作"クリムゾン・キングの宮殿"とEL&Pの作品の数々は、今後も自分の心の中に残り続けると思います。

彼の作り上げた音楽に感謝を捧げると共に、改めてご冥福をお祈りいたします。

昨年から今年にかけて、Yesのクリス・スクワイア、EL&Pのグレッグ・レイク、そしてキングクリムゾンのジョンウェットンと立て続けに有名なプログレGr(所謂プログレ四天王)のベーシストが亡くなりました。ショックを受けるのと共に、時代が変わっていくのだなと感じぜずにはいられません。

PS1.ザ・ピーナッツが歌うクリムゾンの"エピタフ"
いつか、どこかで書いてみたいと思っていたネタなのですが、ちょうどキングクリムゾンの話が出たのでここで書いてみます。"エピタフ(Epitaph)"というのは、上の記事に上げた"クリムゾン・キングの宮殿"の中に収録されている、ファンの間では名曲とされている曲のことですが、以下はこの曲のカバーに関する話です。

ザ・ピーナッツと云うと、1960年代から1970年代にかけて、活躍した有名な双子のデュオとのことですが、残念ながら自分がお茶の間で彼女たちが歌う姿ををテレビで観た覚えはありません。その頃、自分は10歳未満ですから流石にザ・ピーナッツが活躍する姿を覚えるには幼過ぎます。しかし、後年、再放送かもしれませんが、映画"モスラ"の中で小人の姉妹が歌う"モスラ~やっ、モスラ~"の歌はよく覚えていて、それがザ・ピーナッツという姉妹ヂュオだったことを後で知りました。

自分が覚えているザ・ピーナッツの記憶はこれが全てでしたが、数年前にネットで、ザ・ピーナッツがクリムゾンのエピタフを歌っているとの記事があって、YouTubeで探して聴いたところ、吹っ飛びました。本当に、この姉妹デュオが英語でしかもライブでこの曲を歌っているのです。そして、更に驚くのはメチャ上手い!以下に、その曲を貼ってみます。

この重い曲をライブで歌って、しかも違和感が無いというのも凄いところです。昭和の歌謡は奥が深いんだなぁと、つくづく感心してしまいました。この曲は、ザ・ピーナッツの"IT’S TOO LATE~ザ・ピーナッツ・オン・ステージ"というCDの中に入っていて、今でも簡単に入手することが出来ます。"エピタフ"の他に、ユーライアヒープの"対自核"(!)やキャロル・キングの"It's Too Late"、更には"ゴッドファーザー"のテーマなど多様な歌が英語で歌われていて飽きさせることがありません。しかも、曲の合間に、脱力するような岸部シローの妙ちきりんなMCも入って昭和の臨場感たっぷりなところもポイントが高いです。これはお勧めですよ!
(後で、この"エピタフ"はフォーリーブスや西城秀樹(!)もカバーしていると知って聴いてみたのですが、やはりザ・ピーナッツのカバーが一番良いですね。しかし、"エピタフ"が昔、こんなに人気が高い曲だったとは知りませんでした。考えてみるとこの曲はちょっと演歌っぽいかも。)

ついでに、耳にこびりついて離れない"モスラ"の歌も貼ってみます。本当に懐かしいなぁ。


PS2.『孤独のグルメ』谷口ジロー氏死去
「孤独のグルメ」の漫画家・谷口ジロー氏が2月11日、69歳で死去されました。心よりご冥福をお祈り致します。

この「孤独のグルメ」という作品を自分はNetでの評判の高さから読んでみましたが、この作品の淡々としているけれども一本筋の通った凜とした雰囲気に直ぐ虜になりました。この漫画の主人公五郎さんの静かで強い生き様には憧れますね。以下は、客の前で平気で従業員を大声で叱りつける店主に対して言った言葉。けだし名言です。食事とは、正にかくありたいと思っています。
             孤独のグルメ_五郎さんセリフ01
このような台詞をさらっと言えるようになりたいですね。

この「孤独のグルメ」という作品は、ただ主人公の五郎さんがご飯を食べるだけなのですが、本当にそれだけなのにもかかわらず、何度読んでも飽きない魅力があります。それが何故なのか理屈で考えても解らない不思議な魅力の有る作品です。
      img_16_m.png
特に、五郎さんが"うん、これはうまい"という淡々とした中にもちょっと驚いたような表情をするのがとても好きです。

この様な不思議な魅力がある作品を描いてくれた谷口ジロー氏には感謝の念でいっぱいです。
どうか安らかにお休みください。

TVシリーズの「孤独のグルメ」は、漫画版と全く違うとのことですが、5シーズンも続く作品ですから、きっと漫画版とは違った魅力があるのでしょう。
3dd670af4c2e534d3b9b79a2792a37e5.jpg
今度機会があれば観てみようと思っています。

アニメ版"ばくおん!!"の紹介とあれこれ雑感

前回の記事を書き終わった後、直ぐに"ばくおん!!"の記事を簡単にUpしてしまおうと思っていたら、またかなりの時間が過ぎてしまいました。仕事が忙しいと言うのは勿論ですが、久しぶりに大ポカをやらかしてしまい逆にこれ以上気が抜けなくなってしまったという状況で、本当に胃が痛いです。まぁ仕事ばかりということはありえませんが、せいぜい月2回更新というという情け無い状態が6月近くまで続きそうです。ふぅ...。

1.アニメ版"ばくおん!!"
1)現在のバイク事情あれこれ
昨年(2016年)の夏アニメで放映され、そこそこの評価は得たものの、大きな話題にもならずに終了したアニメ版"ばくおん!!"。あまり話題にならなかったのもそのはずで、現在バイク人口がピーク時の10%程度(!)に激減しているとのことで、そもそもこの作品に興味を持つ人が減っている状態では、話題にならないのも仕方が無いといったところなのでしょうね。

ちなみにネットでバイク人口激減を調べて見ると想像以上に酷くて、現状をグラフ化すると以下のようとのこと。
20_30_transition.jpg
上は昔から人気のCB400SuperForu(通称スーフォア)の販売台数のグラフで、20~30代の購入人口が極端に減ったことが分かります。
400transition.jpg
そして、上は400ccバイク全体の購入台数の遷移グラフ。400ccクラスだけを持ってバイク全体の購入台数を語ることは出来ませんが、400ccバイクは中型免許で乗れる上限バイクですので昔は花形バイクでした。それがこの急激減ですから、バイク業界の不振ぶりが分かると言うものです。

そして以下が現在バイクに乗っている年齢構成比のグラフ。
transition2.jpg
何と、平均年齢51歳とのこと!! ヒェ~~。

こうしてみると、自分の学生の頃とは隔絶の感が有りますね。ただ、こうなってしまったのも解る気がします。
自分の学生時代は今から30年程も昔で、今から考えれば、本当に何も無い時代でした。何しろインターネットは勿論のこと、スマホはおろか携帯電話さえ存在せず、ゲーム機はファミコンはありましたがスーファミが出るのはまだ先のことで、車も今のように学生でも買えるものではない高嶺の花のような存在でした。そんな中で、バイクと言うのは学生でも購入できる交通手段と言うより遊び道具として、当たり前のように当時の学生には認知されていましたし、高校時代に隠れて原付を乗って、大学生になったら免許を取ってバイクに乗ると言う流れが普通に在ったと思います。

それが時代の流れと技術の発展で、車は学生が買えるまでに値段が下がり、インターネットやゲーム機の普及で遊びの種類の幅は大きく広がって、何も危険なバイクに乗らなくても、簡単で安く遠くに行くことが出来るようになりましたし、いくらでも他の楽しみを見つけることが出来るようになったのですから。

そして、今の若い人が、バイクと言う乗り物はとても危険であると極めて当たり前に認知したことも、若い人がバイクに乗らなくなった大きな理由の一つだと思います。普通に歩いている最中に転んだだけでも結構な怪我を負う可能性が有ると言うのに、剥き身の人間があの速度で進んでいる最中に事故ったら大変なことになると言うことは、別に冷静にならなくても解る事なのですが、昔は今より考え方が荒っぽくて、事故って怪我をしても仕方が無い程度に考えていたような気がします。しかし、今は少子化によって若い人たちは精鋭化していますので、危機感地能力が自分が若い頃より格段にUPしていて、極めて論理的にバイクの危険さを理解していてバイクに乗らないようにしているように見えます。でも、自分はそのことはよいことだと思っているのです。バイクは実際に危険な乗り物ですので。

特に、バイク走行中に自爆して3ヶ月間入院した経験がある自分は、ばくおん!!の中の"もじゃ"こと天野 恩紗が言う、"バイクはバカにしか乗れん!"という台詞には、つくづく的を得た表現だと感心してしまいました。しかしながら、危険を承知して事故っても後で後悔なんかしないと覚悟を決めて乗りさえすれば、バイクはやはり乗る人に楽しみを与えてくれる乗り物だと思っています。結局、自分が今まで乗り物に乗って楽しかった思い出は全てバイクに有りますから。

話が脱線しすぎたのでサッサと"ばくおん!!"の紹介へ行きます。

2)アニメ版"ばくおん!!"の紹介
前回の記事に書いた簡単な感想の中で、この"ばくおん!!"は、全体の雰囲気よりも、本編中の細かい部分にこそ面白みがあると書きましたので、今回は感想というよりも、本編中の小ネタのようなものを画像を貼り付けながら紹介していきたいと思います。実際、この"ばくおん!!"は、バイク好きなら思わず頷いてしまうようなあるあるネタで満ちていますから。ただ、そのネタがかなり古いので今の現役ライダーに通じるのかと思っていたのですが考えてみたら、その現役ライダーの平均年齢が51歳だったので全く杞憂でしたね。

a)SUZUKI GSX1100S刀
このアニメはスズキへもdisりっぷりが話題になりましたが、それがこの場面。
b9e5b7ae.jpg
すべてのバイクは自由で平等。ただしスズキを除く!
(もじゃが何故ここまでスズキをdisるのかは、原作を読んでいないので解らないけどえらい偏見だ。)
それをスズキ信者の凜にわざわざ伝えに行く羽音。

『凛ちゃん!恩紗ちゃんが言ってたんだけどね』
『えっと…とにかくスズキ以外ならすべてのオートバイは自由で平等だって!凛ちゃんはどこのオートバイ?』
608d6428.jpg
この煽るスタイルがたまりません。

もちろん、この後、凜の『モジャ公!あいつは殺す!』宣言が出るのですが、ここまで凜がスズキを好きになったのは、父親のSUZUKI GSX1100S刀好きの影響があったからです。

このSUZUKI GSX1100S刀というバイクは、バイク好きの間では有名なバイクで、日本刀をモチーフにデザインされたこのバイクは、1980年9月に西ドイツのケルンショーで発表され、先鋭的フォルムと基本性能の高さを両立させたデザインから「ケルンの衝撃」と呼ばれた程です。
GSX1100S_0226.jpg
ショーモデルのままの形で発売されたこのデザインは今見ても斬新で尚且つカッコいいですね。このバイクは未だに人気が高くバイク好きの間では名車の地位を確立しています。しかしながら、実は、ショーモデルそのものの形で販売してしまった故の欠点があって、それはショーの為に見た目優先で装着された19"のフロントタイヤのことで、バイクは前輪後輪の慣性力で倒れずに走りますが、通常前輪は17"~18"のところを19"タイヤを装着した1100刀は慣性力が大きくなり曲がりにくいバイクになってしまったのです。でも1100刀のオーナーはその乗りにくい刀を乗りこなしてこその"刀乗り"としてのプライドを持っていたように思います(と、自分は勝手に想像しています。ちなみに自分が乗っていたGPZ400Rは16"フロントタイヤを履いていて、19”タイヤとは逆の超クイックなハンドリングでフロントから滑って自爆しました)。

そのGSX1100S刀のヨシムラ特別仕様車1135Rがに憧れていた父親の事故を目撃してしまう凜。
2ed03042.jpg
当時この特別車を購入するためにはその思いの丈を綴った作文をヨシムラに送らなければならず、父親に代わって作文を書く凜。
b120b498.jpg
『私はカタナが大好きです。宇宙一かっこいいバイクだと思います。カタナを作ったスズキも大好きです…』
『この世のバイクが全部スズキだったらいいなと思います…私も16歳になったらバイクの免許を取ってカタナに乗りたいです』
67fb42e2.jpg
『そして一生カタナに乗り続けます!』

この作品中で、ここまで持ち上げられたメーカーはスズキ以外にありません。スズキはdisられるどころか凜によって大宣伝されているといっていいでしょうね。

ちなみに、このシーンは感動させるものでも何でもなくてちゃんとオチが付いています。このばくおん!!という作品は、オチを付けずに投げっぱなしというのが無いので、そこはとても好感が持てました。

さて、SUZUKI車をdisる発言をした恩紗が来夢先輩と一緒に凜の400刀を褒めようとしている場面。
『400カタナとは…悔しいがこれはやられたぜ。全てのライダーの憧れのバイクじゃないか』
412dd7cc.jpg
『名車・初代1400カタナを忠実に再現したスタイル。性能重視で積まれた水冷エンジン。カタナの兄弟で最も遅く発売されたが故の完成度』
『もはや400カタナこそが真のカタナと言っても過言ではない!』
646329fb.jpg
(モジャ…私あんたを誤解してたよ…あんた…あんたって人は…)
『な~んて。今のどう?完璧?練習しとかないと褒め言葉がスラスラ出てこないからな~。来夢先輩ならなんて言う?』
8b5b442b.jpg40847dfc.jpg
『それ褒めてないよ~!』
『いや~400カタナは褒める所がなくて苦労するわ。1100カタナと見間違われるのが唯一の長所なんてかわいそうとしか言えねぇ!』
785eccd5.jpg5c948fe3.jpg

この部分を許したSUZUKIの太っ腹に感謝!
もちろんこれはギャグなのですが、恩紗が言っていることは本当のことで、バイクは後年になるほど進化して乗りやすくなるのは間違いなく、特に、この400刀は、フロントが18"になった為、曲がりやすくなっていることは確実なので、刀の最終形はこの400であると自分は思っています。
(基本的に、自分はバイクは軽ければ軽い程良いと思っているので、750やリッターバイクにまるで興味を持っていません。大型免許を持っていない人間が負け惜しみを言っているにしか聞こえないところが悔しいのですが。)

そして、もちろんこのエピソードにもオチが入ります。
『このオートバイかっこいいね』
『あんなモジャ毛なんか助けるために嘘なんかつかなくても…』
a698ae9f.jpg
『嘘じゃないよ!凛ちゃんのオートバイかっこいいよ!』
b48eca2b.jpg
『キリンさんは…泣かない!』
ad711844.jpg
『…あいつをバイク部に誘うのはやめよう』
1e7ba8aa.jpg
このエピソード結構好きです。

b)本当にdisられたバイクたち
・GSX400 impulse
SUZUKIというメーカーはGSXやRGV-Γなどの自社のレーサーレプリカ仕様のバイクを発表し続けて"速さ"を全面に出したブランドイメージを築くことは出来ましたが、乗り味的にもデザイン的にも荒削りなところが有って、どうしてもHONDAやYAMAHAの洗練さに差を付けられている感がありました。そんな中で、唯一GSX1100S刀だけがその洗練されたデザインでHONDAとYAMAHAのバイクに対抗できましたので、その栄光にもう一度あやかろうと、GSX1100S刀をデザインしたハンス・ムートに再度デザインを依頼して出来上がったのが下の絵のバイク。
fee940cc.jpg
東京タワーだの神社の鳥居など、そこに住む日本人にとって、だから何?的な要素を詰め込んで出来上がった奇天烈なデザインで、初めて見た時は正気かと笑ってしまった程。刀のデザインの奇跡があったから、このデザインに反対できなかったんだろうなぁ、きっと。と、今から30年も昔のまだ若かった頃の自分は思ったものでした。懐かしいなぁ。

当然このデザインは全く受け入れられず短期間で生産中止になってしまったimpulseでしたが、凜ちゃんはお気に入りのようです。流石信者、恐るべし。
恩紗『じゃあ外国人デザイナーが日本をイメージして東京タワーと神社の鳥居を取り入れたというズレてるにも程があるデザインのインパルスXは…?』
『最高のデザインじゃない!!』
db822e8f.jpg

・カワサキGPZ250R
ph03_1985_12_GPZ250R_WHITE_82[1]
今から30年も前のKAWASAKIは、マッハに代表される無骨なバイクをデザインする会社のイメージがありましたが、新しく水冷エンジンを積んで全身をカウルに身を包んで登場したGPZ900RNinjyaは、まるでジェット戦闘機を見るようなスマートさの中にもエッジを効かせた鋭いデザインで大人気を博しました(映画トップガンの中でトム・クルーズが乗っていたバイクで、それも人気に拍車をかけました)。そのダウンサイジングVersionのGPZ400Rも、今までのカワサキ車とは違う無骨さだけではないスマートかつ重厚なデザインでベストセラーになり、自分も今まで乗っていたGSX250Eの後継として、このバイクを購入しました。そしてGPZ400Rの更にダウンサイジング版として登場したのがGPZ250Rだったのですが、何というかもうやっちまったなというデザインでした。初めて自分がこのバイクを雑誌で見たときは、まだ開発中で正規の姿ではないと思ってしまった程です(特にリアの部分)。何でこうなっちゃったのかなぁ。

『これは!カワサキGPZ250R!これってさ…』
9a77007c.jpg
『超カッコ悪いよね!』
71fee940.jpg
『未来から来たバイクとか謳ってたけど呼ばれてたけどあの形から鳩サブレなんて呼ばれて』
155da7c5.jpg
『車体色5色、替えのシート7色合計35色のバリエーション!その日の気分でシートの色を変えようなんて言って』
ada68d90.jpg
『私なんてカタログ見た瞬間吐いたよ!』

えらい言われ様だなw。自分は流石にここまで言わなかったけれども、ひどいデザインなことは同意します。
結局ののエピソードは来夢先輩が、オートレースで大勝ちして35色の組み合わせのGPZ250Rを買ったというオチ。
8a05879c.jpg
disるだけで終わらないのは流石というところです。まぁdisっていることには変わりませんが。

c)バイク好きなら解るあるあるネタ
この作品には、バイク好きには解るあるあるネタに満ちていますが、以下はその中で自分が一番好きなものです。
みんなの好きなチューニングネタ!!

『いいか羽音。バイクの改造には二種類ある。一つはチューニング。もう一つはカスタムだ』
64a4dae9.jpg
『わかった!チューニングは速くするやつでカスタムはかっこよくするやつだ!』
『惜しいな。チューニングは乗りやすくすること。逆にカスタムは乗りにくくすることだ』
dfa37dc7.jpg
『バイク乗りってのは不思議な生き物でさ。仲間意識がある一方お前とは違うってアイデンティティを持ちたいわけだ。この乗りにくいバイクを操れるのは俺だけだ、ってね』

『何自分定義に酔ってんのよモジャ』
『凛ちゃんも来てたんだ。そういえばカタナをどこか改造したんだよね』
『当ててみて~』

『ホ…ホットプラズマ!』
f6dda64c.jpg
『ガンスパーク!』
bcd01019.jpg

『羽音。バイクの改造にはもう一種類あった。オカルトだ』
『効果があるか怪しいパーツを売り文句に乗せられて取り付け効果が出たと喜ぶことだ』
b2b976d8.jpg
出た!!エヴァンゲリオンでおなじみセフィロトの樹 。

『あんた今時スペック至上主義?数値に出ないフィーリングとかあるでしょうが!』
『ああわかるわかる。音とか振動だよね』
『外見はノーマルにこだわりたいじゃない?これなら見かけは変わらずパワーアップ!付けた時からフィーリングが違うのよ』
1113454f.jpg
『そんな都合のいいもんはない!』
6d339cd3.jpg

『わかるのさ。私もかつて通った道だから。とは言うもののあえて例外があるとすれば』
5d551631.jpg
『オイル添加剤~!』
445f2b6a.jpg
『こいつだけは本物さ。オイル交換の時入れたらギアチェンジのフィーリングが全然違うの!』
32ba37de.jpg
『そんな都合のいいものはない!』
ac34ee4c.jpg
きっちりオチを付けるところが相変わらずいいですね!
でも、自分もオイル添加剤はシリンダ内部をコーティングするので理屈から考えれば良いような気がするのですが、そんなに良いのならメーカーが率先してやっても良いくらいなところを、そんな動きにもなっていないところをやっぱりこれもオカルトなのでしょうか。

d)バイクらしい熱血ネタ
熱血とは違いますが、昔のバイク好きなら必ず解るネタです。何故昔のバイク好き限定かというと、これは2ストネタだからです。

『言っちゃ悪いけどこりゃ駄目だよエンジン音は汚いし酷い煙は出るし発進で5回もエンストしたし何より遅い』
400800c7.jpg
『セローと同じ走り方じゃうまく走らないさ。ツーストロークエンジンのレプリカはもうちょっと回して乗るのさ。もう一周回ってきてみな』
ca7e12ea.jpg
いつも怠惰なオヤジさんの眼光が鋭くなっている。

『ツーストロークエンジンが絶滅した理由が分かったよ。騒音や煙や臭い。ツーストって現代の道路を走るようにできてないんだな』
7a815446.jpg
『いい所は部品が少なくて軽い所か?他にいい所なんて…』
0736fce0.jpgaa4228eb.jpg22d2bf2a.jpg6efe4bb2.jpg
『やっと7000回転以上回したか』
24257482.jpg
(パワーバンドに入った途端の怒涛の加速!ツーストが絶滅した本当の理由が分かったよ!こいつは実にけしからんバイクだからだ!)
098842fd.jpg
(こいつならスーフォアやカタナに勝てる!)
aeeba7de.jpg
自分は2ストのレーサーレプリカを所有したことはありませんが、2スト125ccのオフロードKDX125SRに乗っていたことがあるので、2ストの加速はよく知っています。何しろたった125ccでさえ、パワーバンドに入ると体が仰け反るくらいの加速をしましたから。現在は排ガス規制のため2スト車は販売できなくなってしまいましたが、そもそも2ストはスピードが出すぎて危ないというのも規制の隠れた理由にあるのではないかという気が自分はしています。しかし、昔は2スト500ccのバイクなどという化け物バイクも販売していましたから、今から考えてみると信じられないことですよね。

e)今時のリターンライダーのネタ
やたらと古いネタ満載のばくおん!!ですが、これは今時のネタですね。

校長先生のバイクを分解しようとして校長先生に折檻されている来夢先輩。しかし、校長先生が若い頃から存在している来夢先輩とはひょっとして地縛霊のようなものなのでしょうか。

『バカー!!』
b2ab4def.jpg
『下手に分解しようもんなら新車保証受けられなくなるんです!』
69d57274.jpg
『触れるのを許されるのはディーラーのメカニックのみ!』
27c76ff6.jpg
『私はリターンライダーたづ子。どんな些細な事があってもディーラーに通ってお金を落とす正規のライダー』
4ebcc6f3.jpg
『金を使って全てを他人任せの喜び。先輩には味わえないでしょうね。でも年を取るというのはそういうものなのよ』
6b39bb18.jpg
あまりの酷いセリフに笑ってしまいました。これだけは、自分が若い頃には解らないことでしたね。昔は、オイルの交換、キャブの掃除からチェーン張りまで全て自分でやっていましたが、今の若いライダーはどうしているのでしょうか。

f)ばくおん!!の最終話"もしもバイクがなかったら"
最終話は、バイクがない世界の夢オチでした。自分はあまり夢オチネタはあまり好きではありませんが、これは非常にうまいと思いました。

バイクが無い世界で、バイクの存在を知っている羽音がみんなにバイクについて語るシーン。

『ねぇみんな聞いて聞いて。超すごいアイデア思いついちゃったんだ。自転車に車のエンジン積んじゃうのってどう?』
5eb97725.jpg
『そしたら自動で進んで坂道でも楽ちんだよ。名づけてオートバイ!グッドアイデアでしょ~?』
9734b7f8.jpg

そしてボロクソに叩かれる羽音。
『何それ…おかしい』
7cb4f643.jpg
凛『自転車はね。スポーツなのよ。そもそも楽に移動したければ自動車でいいじゃない』
恩『それにエンジンってすっごく重いんだぞ。100kgとかあるんだ。そんなの積むなら4輪の方が合理的だろ』
『車は今必死で衝突安全性とか歩行者保護とかやってるのにオートバイとやらにはシートベルトもないんだろ?危険じゃん。大体オートバイってネーミングが変だよな。最後の「ク」はどこ行ったんだよ』
87941ebd.jpg

千『そのオートバイという乗り物は正直無理でしょう。やっとこさ自転車レーンが整備されて交通事故が減ったんですよ』
『自転車でもない、自動車でもない、第3の乗り物なんて今更許可されないですよ』
3828ba76.jpg
千『ただ…これはもしもの世界の話ですけどホンダの創業者・本田宗一郎が大衆の簡易な乗り物として大八車にエンジンを積むのではなく自転車に積んでいたのなら歴史は変わってホンダは今のミニバン屋ではなく羽音先輩の言うオートバイ屋になってたかもしれません』
羽『なってるんだよ~!ほんとはオートバイ屋なんだよ~!』

『知ってるよ…みんな乗ってたんだよ…オートバイに…私知ってるんだよ!』
fe917d29.jpg
『賢くなれ羽音。自転車ってのは優れた人間しか乗れないんだからな』
7568b191.jpg

『バイクは馬鹿にしか乗れん!』
da1b3947.jpg

(そっか…みんな賢くなっちゃったんだ…世の中凄くうまく回ってるみたい…)
e113bcd1.jpg
(でも…でも…オートバイのない世界は少しだけ寂しい)
bbb3c60f.jpg

夢から覚めて、オートバイのある世界に戻ってきた!みんないる!
27b58b23.jpg
最後は、本当に綺麗に終わらせてくれました。夢の中で如何にバイクは不合理な乗り物かを、みんなで延々と語る部分がありましたが本当に納得してしまいますよね。というか、基本的にバイクは不合理と言うより危険すぎます。でも、危険だからこそ面白いというところもあって、人間というのは本当に難儀なところがあるなぁと思ってしまいます。

現在、自分は一応リターンライダーといえるのかもしれませんが、事故って仕事が出来なくなるのが本当に怖くて、カブに留めている状態です。ただ、カブだと高速に乗れませんから遠くへ行けないことが本当に不便です。やっぱり本格的にバイクに乗るとしたらやはり高速へ乗れないと駄目ですね。ですから、完全に引退後は、もう一度高速に乗れるバイクを購入するつもりです。その際は、軽いバイクが良いので作品中恩紗が乗っていたセロー辺りが良いかななどと思っています。バイクを購入したら、のんびりと日本一周などをしたいですね。まぁ、まだ先の話ですが(その前にカブの125ccへのボアアップは夏が来る前に必ずやっておこうと思っています。今の109ccだと最高速70km程度しか出ないので逆に危なくて仕方ありません)。

2.近頃観たアニメについて雑感など(何が売れて何が売れないのかよく分からない)
1)ポッピンQ
332_pgi01_l_20170118065453935_313.jpg
『ポッピンQ』   終了予定日
02/03(金) 梅田ブルク7
02/10(金) 渋谷TOEI 

初動 不明   最終 不明

ヒェ~~...。

ゆるくオタを10年近くやっていますが、ここまでの爆死を未だかつて観たことはありません。初動と最終が共に不明(つまり公開していない)とかマジっすか...。しかもこれは東映60周年記念作品で、クリスマスと正月休みに全国200館以上の上映館で公開したというのにも係わらずですから、恐ろしいくらいです。
ただ、その語り草になるような爆死作品をわざわざ映画館まで見に行きましたので、何だか歴史的な出来事を身を持って体験したような不思議な感慨があります。う~ん...。でも、この映画を直接ご覧になった方には分かると思うのですが、作品そのものは悪いと言えるものではなかったのですよね。だから、映画を観た直後は、ここまで酷い爆死っぷりになるとは思っていませんでしたし、実は今もあまり分からないのです。一体何が悪くてここまで酷い状況になってしまったのか...。

そこで、その原因となるような情報をネットを色々探してみたのですが、そもそも観た人が少ないので、やっぱりよく分からず仕舞いでした。
でもとりあえず、多かった意見を順に並べると以下の通り。

3位:Pがイマイチ
この作品の企画・プロデュース担当者が扱った過去作品は、実写版デビルマン(2004年)、最終兵器彼女(2006年)で、次がポッピンQ(2016年)らしい。
確かに、デビルマンの実写版をプロデュースという時点でかなりヤバイ人という感じはしますが、今回のポッピンQに関しては、別に作品的には悪くなかったからなぁ...

2位:視聴ターゲットがはっきりしない作品だった
深夜アニメのファンが観るには子供向け過ぎたし、実際の親子連れで来るような視聴者層には、主人公が中学3年生と年齢が高すぎたのではと言う意見も結構ありました。

でも自分が観た限りでは、今時の小学生ならば低学年が観ても分かる内容だと思いましたし、逆に作品中の主人公と同じ年代の中学生が観ると物足りないと感じるのではと思ったくらいで(自分のようなオッサンが観て感動している方がおかしい)、子供向け作品を作り続けている東映の方針ににブレは無いように感じました。

1位:宣伝不足
これは感じました。何しろ、自分は公開2日目の視聴でしたが、いくらレイトショーといっても観客が少なくてびっくりしましたから。オリジナル作品を初めて上映するのなら、やはり作品を公開するということをしっかりと宣伝しないと、そもそも映画を観に来ようが無いですからね。ただ、やはり劇場用作品としては力が足りていなかったのかなとも感じました。確かに王道で良い話なのだけれども、ここだけは何度でも観たくなるという突出した部分が少なかったように感じましたし、結局それが口コミで広がるということが起きなかった原因なのだと思います。
この映画には、本編終了後に、今後に展開が続くことを予感させるCパートのような部分が有るのですが、もう今更言っても仕方が無いのですが、こちらの方を先に深夜アニメ以外の枠でアニメ化して、人気が出たらエピソード0のような形で本作を劇場公開すれば、展開はまるで違っていたかもしれません。いずれにせよ、劇場版でオリジナル作品を公開しようとするのならば、その映画で1本でカタルシスを感じさせるような劇的な作りにしないとヒットは難しく、それをターゲットが低年齢層の映画でやるのは難しいのでは無いかという気がしました。

ちなみに、この夏公開の”ひるね姫”も観に行く予定です。実はネット上では既に不評なのですが、あの攻殻機動隊と精霊の守人の神山健治監督がオリジナルの劇場版で勝負しようとしているのですから、ここは劇場まで足を運んでしっかり観たいと思っています。

2)君の名は。
7430_313.jpg
今や知らない人がいないのでは思う程の大ヒット作で、自分もとても好きな作品です。ただ、この作品を初めて見たときは、ちょっとあっさりし過ぎているかなと思ったのも事実で、自分はこの作品を東北や熊本の震災と絡めて見てしまうところがあって特別な感慨を持ったのですが、そうでないアニメファンには物足りないのではとも思っていました。何しろ普段、深夜アニメで斜め上の展開を散々観ていますからね。事実、この映画が封切られた当初は、大して面白くなかったというアニメファンも多かったように思います。ところがこの映画は、アニメファン以外の一般の方に、今まで見たことの無いストーリー展開と超美麗な映像というのが大ウケして大ヒット街道を驀進し、それに連れてアニメファンの中のアンチの数も減っていったように感じました。やっぱりいつも低いものとして見られていているアニメが一般人に持ち上げられているのを見るのは、普段肩身の狭い思いをしているアニメファンにとってはうれしいものですからね。

ただ、新海監督の作品というのは、ストーリー展開以外にも、どうもアニメらしいケレン味に欠けるというか、アニメの表現として一般的に有るキャラクターの心情を表す大げさな表情や体の仕草、感情が高ぶればあり得ない程の大跳躍も見せるなどの、デフォルメされた表現で観ている側を熱くさせることが殆ど有りません。作品中の挿入歌"前前前世"の中で、"心が体を追い越してきたんだよ"という詞がありますが、皮肉なことに新海監督の作品の中には、この様な表現をする作画はありませんし、登場人物はあくまで常識内の行動しかとりません。それは、取り上げる作品の題材にもよるとは思いますが、新海監督作品は、どうも端正過ぎて観ていてワクワク感が足りないような気がしてしまうところが、アニメファンにとっては物足りなく感じる部分のような気がします。

ただ、それが新海監督が作る作品のカラーですし、それでこの"君の名は。"の大ヒットを生んだ訳ですから、無理に作風を変える必要は無いのでしょうね。恐らく、"秒速5センチメートル"や"言の葉の庭"などの路線が新海監督が個人的に作りたい作品なのだろうなぁとは思いますが、そこはぐっと堪えて次作もエンタメに振った作品の製作を是非お願いしたいと思っています。。

3)けものフレンズ
kemonofriends_01_313.jpg
色々仕事のストレス等から半年以上TVアニメ作品を観てきませんでしたが、ネットで"けものフレンズ"という作品で賛否両論併せて盛り上がっていたので、試しにどんなものかと観てみたらこれが結構面白かったのです。

ただ、結構面白いと感じた最大の要因は、最近の異世界転生ものとか、萌え日常系の作品に飽き飽きしていたので新鮮に感じたというところが大きいのかもしれません。また、観る人をどことなく不安にさせる、遺伝子変換のような世紀末テクノロジーが使われたのかもしれないと暗い想像をさせてしまうところや、人類の滅亡を伺わせるかのような遺留物が適度に散らばっていて、この世界の仕組みはどうなっているのだろうと興味を引かせるようまく出来ているような気もします。一方、舞台背景が何かが狂った感じのする世界観であるのに対して、出てくるキャラクターたちはみな脳天気な脱力系キャラばかりで背景の不穏さと絶妙なバランスを取っていて、またそのキャラデザが精細感0の稚拙なCGなのだけれども、その3DCGへの落とし込みが実にうまく嵌まっていて何なんとも良い形に仕上がっているのです。
20170121144154.jpg
サーバルキャットのサーバルのキャラデザはとにかく秀逸の一言。

まだ、4話までしか観ていませんが、最後には綺麗に着地して終わってくれれば言うことは無いです。作製班のインタビュー記事を読むと、こんなに話題になるとは思ってもいなかったと言うことで、まぁこのような低予算の3DCGアニメが大ヒットするとは製作班ですら思うはずも無いのですが、それでもアイデア勝負で出た作品が、このように人気を博すのは良いことだと思います。予算をかけて作画だけよくすれば売れてしまうのでは面白く有りませんからね。

最後に、OPの"ようこそジャパリパークへ"を貼ってみます。

(背景のアニメーションは、正式なものと違っています)
とても良いOPで、この作品の人気が高いのは、このOPも一役買っている気がします。

"ポッピンQ"は売れると思って全く売れず、"君の名は。"は、そこそこ程度かなと思っていたら空前の大ヒット、そして"けものフレンズ"は、売れるなんか思っていなかったら、(おそらくネット上だけかもしれないけれど)かなり話題作となり、結局何が売れて何が売れないのかは、何だかよく分からないなぁと思ってしまいました。

 | HOME | 

プロフィール

aiuto!

Author:aiuto!
会社員
英語の勉強と日々気になることを日記風に書いていきたいと思っています。


最新記事


最新コメント


最新トラックバック


月別アーカイブ


カテゴリ

はじめに (6)
英語 (93)
(2013/9月-2014/2月) (35)
(2014/3月-2014/12月) (41)
(2015年) (2)
(2016年) (12)
音楽 (9)
EL&Pの音楽 (1)
King Crimsonの音楽 (1)
広橋真紀子さんの音楽 (1)
音楽雑記 (5)
アニメ感想 (17)
フルメタル・パニック感想 (1)
とらドラ! 感想 (1)
PSYCHO-PASS -サイコパス- 感想 (1)
灰羽連盟 感想 (1)
ゆゆ式 感想 (1)
新世界より 感想 (1)
じょしらく 感想 (1)
男子高校生の日常 感想 (1)
らきすた, みなみけ, 苺ましまろ, あずまんが大王 感想 (1)
Steins;Gate 感想 (1)
とある科学の超電磁砲 感想 (1)
宇宙戦艦ヤマト2199 感想 (1)
ガールズ & パンツァー 感想 (1)
TARI TARI 感想 (1)
花咲くいろは 感想 (1)
今期のアニメ (13)
2016年冬アニメ 感想1 (1)
2015年冬アニメ 感想 (1)
2014年秋アニメ 感想 (1)
2014年秋アニメ (1)
2014年夏アニメ 感想 (1)
2014年夏アニメ (1)
2014年春アニメ 感想 (1)
2014年春アニメ (1)
2014年冬アニメ 感想 (1)
2014年冬アニメ (1)
2013年個人的ベスト10アニメ (1)
2013年秋アニメ 感想 (1)
2013年秋アニメ (1)
今期のアニソン (6)
2014年夏アニメ アニソン (1)
2014年春アニメ アニソン (1)
2014年冬アニメ アニソン (1)
2013年秋アニメ アニソン (1)
個人的お気に入りアニソン(ED編) (1)
個人的お気に入りアニソン(OP編) (1)
アニメ雑記 (57)
趣味 (6)
バイク (3)
車 (1)
時計 (1)
推理小説 (1)
一般雑記 (64)
お城訪問 (22)
旅行 (20)
隣の国の困った人々(特亜3国) (8)

カレンダー

02 | 2017/03 | 04
- - - 1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31 -

検索フォーム


RSSリンクの表示


リンク

このブログをリンクに追加する

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる


QRコード

QR