Aiuto!の穴

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2016年冬アニメ 感想1

現在、神戸に出張中で、週明けの月曜日は、来日した同僚の結婚式の2次回のようなものに出席するので、次の更新は、来週の火曜日くらいになります。

まだ、未だに前期のアニメを見終えていないのですが、既に今期のアニメが始まって半月ほど経ってしまいましたので、今のうちに前期のアニメ感想をUPしておくことにします。以下に、お気に入りの順に感想を並べてみました。

1.僕だけがいない街
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タイムリープを扱ったノイタミナ作品とのことで、放映前の期待が高かった作品でしたが、その期待に違わず、初回は今期一の衝撃度の高さでした。その後、回を重ねていっても、毎回の引きのうまさは素晴らしく、物語への興味は持続できましたし、その物語を最後に綺麗に着地させてくれもしました。
しかし、気になる点が無かった訳ではありません。自分にとって一番気になった点は、タイムリープによってあっさり過去を変えることができてしまったところです。過去の名作と呼ばれるタイムリープ物の作品は、大きく過去は変えられないという縛り(現在から過去へタイムリープした場合、過去を変えることによって、過去から見た未来である現在を変えることは矛盾が生じる。なぜならば、過去が書き変わって現在が変わってしまえば、変わっていない現在からタイムリープしたという事実自体に影響を与えてしまうという理屈)を多少なりとも意識しているものですが(例えば、シュタインズ・ゲートはウルトラCとも言える方法で、この問題をクリアしましたし、時をかける少女では、過去は変えられないものとして一線を引いていました)、この作品は、この点について全く無頓着でしたね。ただ、考えてみれば、この作品はタイムリープを行わせる”リバイバル”という能力に対しても、何ら具体的な理屈付けなどが無かったので、そういうSF的な部分に重きを置いておらず、作中の誘拐殺人事件を軸にしたサスペンス物語風の展開と、登場人物たちの心情に焦点を当てることに焦点を当てた作品であったのだと思います。しかしその場合でも、何故犯人があのような事件を引き起こしたかについて掘り下げが足りないような気もしました(犯人当てでは、序盤から特定の人物が怪しすぎましたが、それは尺の都合上仕方がないということでご愛嬌)。また、序盤のヒロインだった雛月加代があっさり物語から退場したりなど、OP映像のせいかもしれませんが、もっとジェットコースター風の派手な物語展開をするサスペンスものだと思っていたので、全体に随分あっさり目で、小ぢんまりとまとまってしまったような気もしました。しかしながら、あのような形で犯人と対決するとは思っていませんでしたし(長い眠りから目覚めた主人公の心の声と、言葉に出る声が、少年時代から入れ替わる演出も、うまいと思いました)、ばら蒔かれた色々な伏線をほとんど回収し、人と関わり合いを持つことの大切さという点に物語をまとめ上げた製作スタッフの手腕は大したものだと思いました。この結末がオリジナルなのか原作通りなのかはわかりませんが、今度原作も読んでみたいと思える作品でした。

PS1.
物語の序盤で、主人公の母親が、昔の事件の犯人に気がついて、そのことで犯人に殺されてしまうのですが、何故母親が昔の犯人に気がついたのか、そして、何故それが犯人に分かってしまったのかがよくわかりませんでした。これは原作を読まないとわからないことなのでしょうか。

PS2
サスペンス物の醍醐味というのは、適度な謎とテンポよく進むストーリー展開、そして登場人物たちの心情表現だとおもうのですが、1クールでは尺が短か過ぎて多くを描ききれないような気がします。逆に2クールではサスペンスものとして冗長になりすぎるかもしれないという気がするので、クール制に囚われないアニメ制作が出来ればいいなとも思いました。
(たしか、昔、“ブラックロックシューター”8話+フラッシュアニメの“テルマエ・ロマエ”3話というのがノイタミナであったような気がしますが、あのような自由なスケジュールでアニメ作成はできないのでしょうか?

PS3.
OP/EDも今期トップクラスの良曲でした。アジカンの曲は久しぶりに聞きましたが、やっぱり良いですね!
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2.この素晴らしい世界に祝福を
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このアニメがここまで人気が出ると最初に予想できた人は、ほぼいなかったはず。何しろ、シチュエーションだけなら、今までの異世界転生ものと何も変わらないのですから、自分もまた同じようなテンプレ作品を性懲りもなく作ってくるなぁ程度のことしか考えていませんでした。しかし、それがここまで面白くなるとは思ってもいませんせんでした。というか、この作品は面白いというよりも、あまりのお気楽さに、心地良く感じてしまうというのが、この作品に対する正確な感じ方なのかもしれません。

このアニメから感じる心地よさとは、はもちろん、主人公の周りに集まってくるドジっぷりが見事なポンコツ・ヒロイン達を愛でることから感じる感情なのですが、このヒロイン達はドジではあるけれども基本的に“有能”であるところがミソで、なんだかんだあっても、最後に彼女たちの有能さが主人公を救ってくれるところが実に都合よく、なおかつ、この有能なヒロイン達はものすごく可愛くて、しかも“アホ”なのですよね。こういうアホの子達からは、主人公に対してパーティーにおけるリーダーの資質を問われたりするなんてことはありませんし、メンバー間の葛藤なんてこともアホの子達の間ではありませんから、人に揉まれることによって主人公が人間的成長を遂げるなどという辛気臭い展開ももちろんありません。更に言えば、このアホの子達には、一昔前の“ツンデレ”とかいう面倒くさい要素すら無いので、視聴者側に心的負担を一切掛けることがない、ある意味究極のハーレム展開がずっと続くのですから、そりゃ心地よく感じますよ。ただ、こんなアニメばかり見て喜んでいていいのか...なんてことが、たまにフッと心を過るのは、自分がおっさんだからなのでしょうか。

さて、この最強ハーレムを支えるポンコツ・ヒロイン達の中でも、頭一つ突き抜けたアホさを見せるのが、アクアでしたが、自分の中でもこの作品中一押しのキャラでしたね。
一応女神の矜持は持ち続けているにも関わらず、大ガエルに食われたり、大ワニ(?)の囮になって食われそうになったりなどという体を張った働きぶりに加えて、普段は飲み屋で水芸を披露して小銭を稼いだり、ドカチンバイトやって野郎どもと飲んだくれた挙句にゲロってるというお気楽振りを見せるギャップが堪りませんでしたね。OPで、にぱっと笑う笑顔の隙だらけ加減も、いい味出していました。
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ポンコツヒロインの中では、アクアとめぐみんという濃いキャラに挟まれて、どうしても影が薄くなってしまうのがダクネスでしたが、本来ダクネスはパーティーの中のお色気キャラポジションを担っているわけですから、通常の作品ならば“ツンデレ”+お色気だけで十分なキャラ設定であるはずなのに、前述の二人の濃いキャラに対抗するために、ちょっと引くくらいの妄想変態キャラにされてしまったのが痛かったですね。但し、9話の中で、妄想だけでなく、現実の世界でも、言われるままに裸で主人公の背中を流してしまうドMっぷりに大笑いさせてくれましたので、自分の中ではこのエピソードでダクネスへの好感度が二段階くらいUPしましたよ!
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なんだかんだ言って、2期が楽しみです。

PS.このすばのEDの脱力感は、作品の雰囲気をよく表している良曲でしたね。

3.Dimension W
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この作品が素晴らしいと思うのは、 “思いの力が可能性を具現化する”という御伽話風の考えにSF的理屈を付けて次元Wという物語背景を作り出し、不正コイルの回収というストーリーも、主人公の相棒となるミラが生まれてきた理由も、全てが最終回に帰結されうまく着地したところです。やはり、原作がしっかりしていると、安心して見ていられるなと実感しました。特に、主人公キョーマの昔の恋人と、キョーマがコイルを嫌う理由、そしてサイドストーリーと思っていた八十神湖の話など人の思いが作り出す物語全てを次元Wという物語背景とリンクさせて最後に収斂するストーリー運びはお見事と思いました。それだけに、全体に駆け足のように見えたのは残念でした。不正コイルの行方を追うという基本の流れがあるのですから、八十神湖のような単発の話をあと数話追加しても問題ありませんし(もちろん、原作にそういう話があればですが)、イースター島に関わる人々のストーリーをもっと掘り下げた方が最終回をより理解しやすかったのではないか思います。

本作は、舞台背景の設定やストーリー展開意外に、キャラクターの設定も魅力的でした。電子制御全盛の時代に、主人公が、生身の身体能力を頼りに渡り歩いていく様は十分カッコよかったし、その主人公の愛車がトヨタ2000GTというのが、頑固な中にもちょっとオシャレなものを感じさせて、中々うまいと思いました。また、ヒロインのミラも表情豊かなところが魅力的でしたし、朴訥とした喋りも可愛かったですね。しかし、何といっても自分にとって、この物語の設定でポイントが高かったのは、おっさんと美少女のバディ(相棒)物というところです。まぁ、この設定に魅力を感じるのは、自分がおっさんであるからなのは間違いありませんが、今後のアニメファンの年齢の推移を考えれば、おっさんと美少女のバディ物という分野には、将来的に結構需要があるような気がしますよ?(結構マジ)。なので、アニメ製作も、いいかげん異世界転生物ばかり作ってないで、たまにはこういう方面にも目を向けてください。

PS1. DimensionWの八十神湖の話は、最後にホラー仕立てになっているところが面白かったです。最後のオチでうぉっと思ってしまいました。

PS2. OPでの主人公キョーマの脱力系ダンスは、何度見ても可笑しくて、毎回飛ばさず必ず見ていました。
それだけでなく、主人公がトヨタ2000GTを自在に操ったり、銃ではなく投げ矢?のようなものを使って敵を倒す場面などテクノロジーに頼らない肉体アクションの描写も中々カッコよくて、前期のOPシークエンスでは一番のお気に入りでした。

4.亜人
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この人間VS人外という、昔からあるシチュエーションにおいて、この人外に据えられるのは今まで大抵吸血鬼(もしくは、新種の人間に対する天敵のようなもの)であり、その場合、人間と対峙するのは人間を捕食する側になるわけですから、どんなに人間の天敵側の内部事情で人間を捕食するのは仕方がないという説明をされても、感情移入は難しいし、物語の結末は人間側の勝利になるということが、ある程度最初から想像がついてしまうものでした。
しかし、この亜人では、人外側が人間の天敵ではないし、逆に人間が人外側の天敵に当たる存在で、それゆえ、人外側が自分たちの生存のために、人間側に対し反撃に出たという構図は新しいと感じました。そして、人外側は不死身であるという人類に対する圧倒的なアドバンテージを持っているものの、弱点が無いわけではなく、かつ圧倒的に少数なので、その特殊能力+頭脳で人間側と立ち向かわ負ければならないというとかころが、話をより面白くしていたと思います。

また、この1クールでは、この物語の主人公はほとんど活躍しないで終わってしまいましたが、この主人公が、ものすごく合理主義的に物事を考えるところが興味深く、今後の物語展開を面白くするような感じがしました。
もちろん今までも合理的な考え方を持った主人公はアニメの中に数多く登場しましたが、そういう主人公達は色々な勝負事(単なるゲームから戦争や善悪の対立などのイデオロギー的な争いに至るまで)に対して如何に勝つかを合理的に考え実践していましたが、それに対して、この亜人の主人公は、自分の生存確率を上げるための行動を、常に合理的に考えて実践しているように見えました。例えば、自分が亜人だと分かる前、母親から言われて幼馴染と遊ぶのを止めたり、受験勉強に没頭したのも、全て自分の生存率を上げるためのように見えましたし、考えを一変し佐藤を止めるために戦おうと考えたのも、佐藤たちが騒げば、隠れている自分も見つかりやすくなり生存率が下がると考えたように自分には見えました。でも、この考えは、根本的に佐藤達が負けるというのを前提としているので、もしこの主人公が、佐藤たちが人類に勝てるのではないかと考えた時点で、佐藤側に寝返る可能性があるのではないかという気がしました。これは、まぁ自分の単なる妄想なのですが、でも、そうなったら話は面白くなると自分は思うのですがどうでしょう。

PS.前期の個人的ベストヒロインが、亜人の下村 泉さんです。自分の好みである、ダメ男に尽くす大天使の法則にちゃんと法っているし(戸崎は、アニメ的に見ればダメ男でしょう)、あのいかにも薄幸そうな佇まいがたまりません(泣きボクロもポイント高し。)
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5.ハルチカ
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この作品に対する自分の感想は、すごく悪いわけではないけれども、良いわけでもないという中途半端なものなのですが、では、何故中途半端な感想になってしまうのかというと、その原因は意外と自分の中ではハッキリしています。
自分は、物語の導入部におけるハルタとチカが絡むコメディの部分がとても好きなのですが(特に、ハルタの行為に対して、チカちゃんが“オイ...”と低い声で突っ込みを入れるのが個人的にツボでした)、後半の謎解きの部分になると、どうもテンションが下がってしまい、面白いと感じなかったからです。本来ならば、謎が提示された後の謎解きの部分は、もっと視聴者側の興味を引き込むはずなのに、自分は引き込まれないほうが多かったですね。それはおそらく、謎の題材が、物語背景の学園生活と直接関係ないものが多く、その場合、かなり強い唐突感を感じてしまうことがあったからで、中でも、ベトナム戦争と学生運動の話は、普段の学園生活とあまりにかけ離れた内容で違和感がありすぎましたし、しかもそれを一話の中で解決しようとするには内容が重過ぎて無理がありました。事実、この2話は、問われた謎に回答は出しましたが、内容の解釈について視聴者側に任せることになってしまいました。しかし、これは物語である以上、この題材を取り上げた著者には、この問題を取り上げたかった意図があったはずで、この重い問題を取り上げた以上、この問題について著者の考えている方向のようなものは最低でも示して欲しかったですね。それをやらなかったので、謎の解決後も何か気持ちにもやもやが残る、非常に中途半端なものになってしまった気がしました。

ハルチカという作品は、ハルタとチカとその友達が繰り広げる溌剌とした学園生活と、その学園生活に潜む謎、そして吹奏楽の部活のお話を描くと言う、かなり欲張ったものですが、それを一話単位で進めていくのならば、謎の部分にあまり重きを置かないようにして、吹奏楽部つながりで音楽に関係あるものに謎の題材を絞るか、あるいは最低でも学園生活に関係ある謎解きにすれば、ハルタとチカのコメディパートが生きてきて、もっと面白い話になったような気がします。

耳が聞こえなくなった先輩や、眼の見えなくなったクラビエッタ奏者の話、そして教育実習生の話(個人的にはこの話が一番好きです)など、音楽や学園生活に関係する話は、面白いものが多かっただけに、アニメ化の際にもっと原作の内容から題材を取捨選択し、アニメの内容に統一感を持たせていれば、もっと良い作品になったのではないかと思うと、ちょっと残念な気がします。

PS. 前回の1st Impressionでは、ヒロインのチカちゃんを影が薄いなどと行ってしまいましたが、あれは自分の目が曇っていました。物語の後半では、作品を引っ張っていく元気娘ということで、しっかりヒロインをしていました。
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部員もしっかり揃ったので、出来れば2期をやってほしいのですが、円盤が爆死(どうやらグラスリップ以下らしい。まぁ自分はそんなにグラスリップを嫌いではないのですが)のようなので、多分それは無理なのだろうなぁ。

6.紅殻のパンドラ
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全体に深夜アニメ的なノリで、適度なエロとお気楽な雰囲気で、そこそこ楽しめたのですが、何というか、それでも、もっとこう...最後に何か起きるのだと思っていました。

ブエルを起動させて世界を支配すると、悪玉の頭目が、物語の間に散々連呼していたのですが、ついに、ブエルの中枢制御系の防壁を突破したつもりが、実は突破したのはブエルの大好きな太もものお宝フォルダーを突破しただけで、そのお宝写真が世界中に流出。そのくだらない理由でブエルは激怒、暴走をしたと。最初はあまりの馬鹿馬鹿しさに失笑しましたが、その後、ちょっと空しくなりました...。最後まで見続けたオチがこれかぁ。う~ん...

まぁ、物語の展開はともかく、出てきたキャラの造形は良かったですね。自分は今までネコ耳少女に萌えるなんてことは無かったのだけれども、今回のクラリオンことクラリンのキャラクターは中々良かったです。特に、声優さんが低く抑えた声でクラリオンの声をやっていたのが、キャラクターの造形と合っていると感じましたし、時々、クラリオンが落書きのような簡略絵になるのも、作品の雰囲気と合っていて良かったです。
この作品に関しては、物語の展開というより、クラリオンのキャラを愛でるために見続けていたのかもしれませんね。

PS.本作のOPが前期の中では一番好きでした。ED曲も秀逸で、この両曲を作曲したZAQさんの才能は素晴らしいですね。ZAQさんのライブにはいずれ行ってみようと思っています。


その他
・昭和元禄落語心中
現在、視聴中。
以前書いたFirst impressionでは、今期2番目の高感度としていたのですが、本作中のリアルな心の動きの描写にプレッシャーを感じて、つい、”このすば”のようなお気楽アニメに逃げてしまいました。うぅ、情けない...
今は、心を入れ替えて視聴継続をしているので、この作品を見終わったら、今期のアニメを見ていこうと思っています。

まだ、視聴途中なので感想はいえませんが、一言。やはり、林原めぐみさんの声はすごい。魂が崩れた女性を、明るいけれどもしな垂れかかるような声で完璧に演じていました。

・機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ
・魔法使いプリキュア
2クール以上放映期間があると、まだ挽回のチャンスがあると思って、どうしても後回しにしてしまう傾向があるのですが、本作については、見続けるつもりです。

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2015年冬アニメ 感想

もう2015年春アニメが終わるというのに、2015年冬アニメの感想です。いくらなんでも遅すぎで、本数的にも視聴本数が少なかったので2015年春アニメの感想と一緒にしてしまおうかとも考えたけれども、それだといつになったら書けるのかわからなくなってしまうので、遅まきながらも現在の春アニメとは分けて書いてみました。

1. SHIROBAKO23話,24話感想
今更とっくに旬は過ぎてしまったSHIROBAKOの感想。本当は、既にSHIROBAKO全体の感想を、2014年秋アニメの感想の中で書いてしまっているのですけれども、どうしても、24話の宮森のスピーチを全文掲載したいと思いますので、23話と最終話に至る経過をダイジェストにして書いてみたいと思います。

23話は、SHIROBAKOの中でも屈指の密度を誇る回でした。

まず、冒頭出版社の一室で、茶沢たちが、ムサニに対して原作者の言葉を盾に最終話のボツを押し付けるシーン。

『出来れば先生と直接…』
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『おたくら、ゴッドにたてつく気ですか?この世界、原作者の言うことが全てなんですよ』
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『ゴッドがNOと言った以上、それはノーなんです』
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しかし、アニメ制作会社に対して、出版社がここまで強く出てくるものなのでしょうか。自分にはちょっと想像がつきません。ただ、小説作家と出版社の編集の間では、作家の作品を編集がチェックし磨き上げて、作品を二人三脚で作り上げていくということをよく聞きますので、作者と出版社の間には一般人が思う以上に強い絆があるのかもしれませんね。おそらくそれは、コミックの世界でも同じで、コミック作品”月間少女野崎くん”の中でも少女漫画家野崎くんが編集の剣さんに絶大な信頼をおいているシーンがありましたしね。
逆に、出版社と縁のないWeb出身の作家が、最初の数作の後、伸び悩んでしまうというのは、出版社の編集の力添えがないからなのかもしれません。ですから、出版社という存在は、作家を育てるという意味において良いもので、だからこそ力が強いのかもしれませんね。
ただ、これはそもそも、茶沢が原作者に確認を取らずに制作OKを伝えたのが原因で、いくらなんでもひどすぎますけどね(この茶沢にも実際のモデルがいたりして)。

次は、原作者からくらったダメだしに対してどう対処するのかをムサニの面々が話し合うシーン。
ゴッドからのメッセージ。
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『書くしかないでしょうね、ありあが飛ばないエンドで』
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『無理だ…私は飛べない』
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いや、これはいくらなんでもダメでしょ。

そこで、実は原作者が以前のアニメ化でひどい原作改変を経験し、アニメ化に不信感を持っているということがわかってきます。
『そういえば野亀先生の原作、アニメ化2度目ですよね?』
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『散々だった…。主人公のキャラは改変。レーサーはなぜか水着で運転』
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『有り得ないことの連続』
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いやぁ、これはちょっとひどい。これでは確かにアニメ化に不信感を持つかも。

それでも、丸川社長は木下監督にこうアドバイスをします。
『監督が目指す場所は、最後に作る人も見ている人も幸せになれる場所じゃないかな』
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『さぁ、テイクオフ!』
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まさに、コレ。作品を見ている側も、制作側がつまらないと思っている作品を面白く感じるはずがありません。当たり前のことかも知れないけれども、煮詰まっている時に、逃げ道を探さないで正論を言いながら人の心に高揚感を与える丸川社長は、やはりすごい。

そして、原作者にコンタクトする方法を見つけ、出版社の妨害をかいくぐった後、原作者と対峙するシーン。
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『最終回の件ですが、直してください。制作側の都合でありあを飛ばすのはやめて頂きたい』
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『それでは終われません。
 第三飛行少女隊のテーマは、少女たちにとって、飛ぶということはどういうことか…なのではないでしょうか。
 どんな苦しい戦いも、仲間がいるから戦えるんです。アリアには絶対飛んでほしい、仲間を信じて!
 それが、僕のたどり着きたい最終回なんです』
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『木下さん、あなたにとっては、制作チームが第三飛行少女隊なのですね。だから、アリアは仲間を率いて飛ばなければならない。 でも、私にとっては違います。
 ありあ達と敵との戦いは、私と私を襲う負のメタファーなのです。』
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『そうか…野亀先生にとって三女はチームの団結ではなく、個人的な死と再生の物語なのかもしれませんね』
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自分の内面を理解してくれる監督に驚いた表情を見せる野亀先生。
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そして、ふたりの間に次々と会話が交わされ、孤高のアリアに夢や希望が生まれる理由、もしくは、それを与えられる存在と会話は弾み、
『妹とか!!』
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『キャサリンの妹!!
 新しい命、純粋な少女、少女の住む美しい故郷
 その全てがありあの守りたい存在となる』
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クリエイター同士の理解と熱い会話。そして、ここへ来て新キャラへずかちゃん投入というウルトラCを繰り出してきました。
この展開はすごい。

そして、特急でキャサリンの妹ルーシィが登場するコンテが作られ、録音の当日。
『失礼します、ルーシィ役で参加させて頂きます。坂木しずかと申します』
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『私、キャサリンの妹、ルーシィです』
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『ありあさん達が戦って守る世界で、私は沢山の子牛を育てるの!!』
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『ありがとう、ありあさん…今私、少しだけ夢に近づきました』
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良かったな、ずかちゃん。苦労が報われて。
アニメで本当に泣けたのは久しぶりでした。

さて、この23話は感動的であったことはもちろんですが、さらに驚くべきはその中身の濃さです。
冒頭の出版社のシーン(実際は、その前に宴会場から監督を拉致るシーンもあります)から、ずかちゃんのアフレコのシーンまでをたった20分ちょっとの中にしっかり押し込めているのです。ここには、水島監督のムダを省く手法が上手く使われています。例えば、野亀先生のアドレスを見つけるシーン。
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ご都合主義と言えるくらいあっさりメールアドレスが見つかりますが、ここで妙なリアルさを追求してメアドを探すシーンなどを入れるとテンポは悪くなりますし、そもそもこの場面でのリアルさの追求は大した意味を持っていません。そうした場合、水島監督は実に合理的に無駄なシーンをカットします。
また、今回ここでギャグを入れてくるか!と驚いた出版社内の攻防シーン。でもここでリアルなやりとりを入れてしまったらそれこそ尺が足りなくなるし、そもそもそんなシリアスは洒落になりません。そこで、敢えてシリアスの真反対のギャグで正面突破しましたが、このギャグセンスこそ水島監督の真骨頂と言えるでしょう(まぁ、このシーンは賛否両論かもしれませんが)。

『とっとと帰れプルテン野郎』
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『波動腹!!!!』
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『困りますなぁ監督』
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『昇竜腹!!!』
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『竜巻旋風腹』
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でも、やっぱり茶沢に正義の鉄槌が下ったのは、やっぱり気持ちがすっとしたかな。
『変な話ではなぁぁぁぁい!!!』
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『君は先生の担当には向いてないようだね』
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出た!サラリーマンの必殺技、手のひら返し!上司に自分の背中を預けるとは、ぬかったな、茶沢!!なんちゃって。

そして、この回のエンドカードは全員でジャンプしている絵で決めました。いやぁ、完璧ですね。
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最終回の24話では、出来上がった最終話の納品です。
『納品目指して…スクランブル!!』
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平岡がみんなと一緒にちょっと手を上げているのが、妙に嬉しい。

しかし、オンエアデータというものが、物理的な方法で運ばれるとは思っていませんでした。てっきりFTPなどのネット経由で送られるものとばかり思っていたので。

無事にオンエアテープを送り届けた後の電車の中で宮森が見る幻覚?
『これからどうしたいか決まった?』
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『このままアニメを作りたいのか、作りたいとしたらなぜなのか』
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『そろそろ、少し高い所から遠くを見る時が来たんだよ』
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SHIROBAKOは、時々ハットするような言葉を突然投げかけたりするので油断なりません。ただ、自分の場合は、このようなことを考える時期をとっくに過ぎてしまっているのですけどね。

電車から降りて三女の打ち上げ会場に急ぐ宮森。そしてお約束の転けて入場。
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そこで、すかさず木下監督の逃げ口上が入ります。
『あ~!それでは将来ムサニをしょって立つ、デスクの宮森あおいが乾杯の音頭を務めさせていただきます。』
ナベPからも催促が。『そんなじゃない、ほら行けエース。』
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『えっと、みなさんお疲れ様でした。デスクの宮森です。あの、...えっと、本当にありがとうございました。当たり前のことなんですけれども、三女に関わってくれた方は、こんなに大勢なんだと知ってびっくりしています。すいません、今更なことを言って...。
でも物語を考えたり、キャラクターを書いたり、さらにそれを生き生きと動かしたり、それから演技や、音楽や・・・もうほんと色んな人のいろんな力、才能が加わって下さって、三女が出来たんですよね。そして、その、...直接的なことだけじゃなくて、間接的なこと、過去からとか、別の作品や会社から受け継がれてきたこともあるわけで、...それを含めたら、何十万人と言う人、何年、何十年という時間がつぎ込まれて、観てくれる人の感想や想いも全部合わさってアニメは出来上がっているんだなと。
なんかそれって、細いロウソクの火みたいなものかも知れないけど、その小さな火が次々に受け継がれて永遠に消える事の無い炎となって世界を照らすものじゃないかって、...だから、これからもずっと人の心を明るく照らしていきたいと思います!どうもありがとうございました!あ・・・これからも、よろしくお願いします!
ぁ・・・乾杯!』
Miyamori speach

アニメ製作者がどのような気持ちでアニメを作っているのかを伝える素晴らしいスピーチでしたね。アニメは、もちろん言葉ではなく絵で語ることも重要だと思いますが、このスピーチのように、はっきりとした言葉で、心に深く刻み込むことも時には必要と思います。そして、このスピーチは自分の心にしっかりと突き刺さりました。この素晴らしい作品を作り上げた制作者の皆様に感謝です。
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2.純潔のマリア
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物語は、おそらく中世ヨーロッパの100年戦争とおもわれる状況が舞台背景で、国土が戦争で荒廃し、それぞれの陣営が自分たちの正当性を示すのにお互い神の加護を唱え合い、そして同じく神の加護を唱える戦争を生業とする傭兵たちの軍団が、戦争がなくなれば生活するために平気で近隣の村を襲うような状況が物語の中でかなり克明に描かれています。このようなリアルな描き方をしている一方で、この物語の中では、神と魔女が実際に同居して存在している一種のファンタジー仕立てになっているところが面白いところです。
でも、この物語はファンタジーものによくある魔法による戦いなどには重きを置かず、あくまでこの世界で生活する人間たちに焦点を当て、この乱世を力で生き抜こうとするもの、宗教者、その宗教を信じ敬虔に生きようとする人たちの姿が生き生きと描かれます。中でも、主人公と関わるガルファは、自らの才覚を信じ、力がものをいうこの世界を抜け目なく生き抜こうとする傭兵ですが、悪党のように振舞っているくせに、心根の部分に優しさがあることを垣間見せる妙に魅力のある人物でした。また、そのガルファが率いる傭兵団に一緒についてきている娼婦のロロットは、ガルファ以上に超現実的な思考の持ち主でしたが、現実に合わせていかようにも対応できる柔軟さが何ともたくましく、そのさっぱりとした性格と相まって、やはり憎めない魅力を持っていました。(しかし、この時代の傭兵団が、商人から医者や娼婦まで引き連れる独立した旅団で、その傭兵団の統率者がシェフと呼ばれていたなどというのを、このアニメで初めて知りました。以下は、ジョゼフにぶっ倒された鎧を着たガルファを片手で担ぎ上げてしまうロロット。
『まぁびっくり!』
マリア10
『色々あったんだろうけど、このくらいで勘弁してやってくれる?シェフがいないとさ 依頼主から金もらえない時があるんだよね』
マリア11
サバサバした見事な姉御っぷりに惚れ惚れしてしまいました。)

また、その一方で、力でこの時代を支配しようとする軍隊と対極の存在であり、かつそれに権威を与えることもできる教会の代表として登場するベルナール司祭は、最初、宗教者というよりも裏で政治的な取引をする人物として描かれていましたが、囚われていたマリアと会話する中で、宗教者として「天使も悪魔も必要としない新しい信仰のあり方」という考えに到達した場面が描かれたのは非常に面白く感じました。

この、天使と魔女の力に人間がひれ伏す時代から、それらを必要としない時代へ、人を脅かす魑魅魍魎を人間の理性が追いやろうとする狭間のような時期を、主人公の魔女マリアは、人々の思惑に関係なく、自分の信じることをやり抜こうとあがきながらも全力で駆け抜けていきます。

そして、物語が大きく動くのは、マリアが魔法力を失って囚われの身になった後、マリアの使い魔たちと魔女仲間がマリアを助けようと動き始めてから。マリアが戦争を止めようとするたびに迷惑がっていた魔女たちも、なんだかんだ言いながらもマリアのことを気にかけて、危険を顧みず助けようとする展開はやはり熱いものがありました。そして、助け出されたあとのマリアは、魔法を使えないにも関わらず、今度は自分の方から戦争の只中にいるジョセフに会いにいこうとする場面で物語はクライマックスを迎えます。

この物語で、若干の物足りなさを感じるところがあるとするならば、それは、ここまで中世の戦争と宗教をリアルに描きながら、その大団円はマリアの恋愛の成就で終わってしまったことかもしれません。自分は、歴史や宗教を包括したもっと壮大な終わり方のなるのかなと思っていましたので。でも、そのクライマックスは、アニメらしくストレートな表現で、やっていることは地味かも知れないけれどもものすごく爽快感があって十分満足できました(ちょっと、ストレートすぎて小っ恥ずかしかったけれども。マリアは見事な恋愛戦士ぶりを発揮して、天晴れの”リア充”宣言をかましてくれました)。そして、物語の最後でミカエルがエゼキエルに施したこともなかなか粋な計らいで、大団円の感動に花を添えました。

以下は、ミカエルがエゼキエルに裁定をくだした場面。
《自らの意志を示したそなたは天に遣えることはできぬ。人の世に下り、人としてこの世界を見定めて参れ。それにあたり天上の主より慈悲を与える》《そなたの守ろうとした融和。それを最もそなたに与える者の選択を認める。母を選ぶがいい》
マリア12
『私は…』
マリア13
『私はミカエルより厳しいから生まれてから後悔するんじゃないのよ!元気に生まれてらっしゃい』
マリア14マリア15マリア16マリア17
『待ってますね』
マリア18
これって、聖母マリアの処女懐胎と同じなのかなと思ったところで、ジョゼフ⇒ヨゼフであることに気がつきました。遅すぎ...

聞くところによると、アニメ版純潔のマリアは、大筋は同じであるものの、かなりの改変が加えられているとのことで、特にアニメで活躍したガルファがアニメオリジナルのキャラクターであるとは驚きました。原作ファンにとって、原作改変は気持ちが複雑でしょうけれども、原作未読の自分にとっては、アニメ版純潔のマリアは非常に面白く見れましたし、クライマックスでのストレートだけど感動できるという見せ方はさすが名監督と言われている谷口悟朗氏の面目躍如だなと思いました。

ただ、この作品は、やはり地味すぎたのか商業的には大惨敗だったようで(過去記事参照)、自分としては谷口監督にもっと監督作品を作ってもらいたいので、Boxが出たらですが(弱気すぎだけどマラソンはやっぱりキツい)購入を決めました。

以下に谷口監督の代表作を並べてみたいと思います。
1)無限のリヴァイアス
無限のリヴァイアス
2225年、地球の衛星軌道にあった航宙士養成所が何者かの襲撃によって制御不能になり、養成所の少年少女478人は外洋型航宙可潜艦「黒のリヴァイアス」に避難する。彼らはなぜか自分たちを救助してくれるはずの軌道保安庁から攻撃を受け、戸惑い、混乱しつつもこれと戦い、そして更には密閉された極限状態にある艦内では、艦の指揮権や物資の配給を巡り少年少女同士が陰惨な争いを繰り広げながら、火星圏から土星圏、天王星圏へと当てのない逃避行を続けていく...。

アニメ版「蝿の王」と言われるだけあって、かなりの欝展開で、放映当時はかなりの衝撃作であった聞いています。ですので名作であるという話は聞きますが、どうにも見る踏ん切りがつきません。でもいつかは見てみたい作品です。

2)スクライド
スクライド
21世紀初頭の近未来、神奈川県の一部で突如、横浜を中心に原因不明の大規模な隆起が発生し、本土と隔離された半径30kmの『ロストグラウンド』と呼ばれる土地が誕生した。
日本政府によりロストグラウンドは復興するも、復興した市街の住人「インナー」と崩壊地区の住人「アウター」という特殊な二層社会が形成される。そして何時しかロストグラウンド生まれの新生児の中に「アルター能力」という特殊能力を持つ者達が現れ始め、能力を使った暴力や略奪を行う彼らは「ネイティブアルター」と呼ばれるようになった。
これに対して本土側はロストグラウンドにおける警察機関「HOLD」内に、アルター能力者による部隊「HOLY」を設立し、これに対応した。そんな中、ロストグラウンドの崩壊地区で生まれ育ったアルター使いカズマは、HOLYに所属するアルター使い劉鳳と出会い、物語は動き出す...。

所謂、能力バトル系の作品の名作として名高い本作。本作品では、主人公カズマと劉鳳のそれぞれ違う境遇に身を置きながら、そこで愚直に自分の生き様を貫こうとする男たちの戦いが描かれます。このお互いが譲らない自分の生き様のぶつかり合いこそが、この作品を熱くさせ、そして見る者を惹きつける力となっています。最近の理にかなって合理的な判断をする主人公たちからは味わえない、不器用な生き様を描く作品を、一度ご覧になってみるのも良いのかもしれません。以下は、熱いアニソンとして有名なスクライドのOP/Reckless fireです。


3)プラネテス
プラネテス2
主人公のハチマキは、宇宙のゴミ「デブリ」の回収のため宇宙で働くサラリーマン。いつか自分個人の宇宙船を所有するという夢をもちながら働く彼は、ゴミ拾いは大事な仕事だと自分を納得させつつ、当初の夢と現実の狭間でこのまま現実を受け入れるか、それとも夢を追い求めるか思い悩むみ、ついに決断を下す-。

原作コミックが、2002年度星雲賞コミック部門を受賞し、テレビアニメも、2005年度星雲賞メディア部門を受賞という経歴を持つ本作は、前半は原作に沿って、登場人物たちが仕事で日々遭遇する悩みの話や、登場人物たちが持っている複雑な過去を絡めた味わい深い話などが丁寧に描かれていきます。そして後半からは趣が徐々に変わっていき、主人公が木星往還船プロジェクトへ自分の夢を夢託す話へと変わっていきます。この主人公が、夢を追うために今までのすべての人間関係を破棄してまでも夢に突き進もうとする気迫、木星往還船プロジェクトの持つ欺瞞、人の心の弱さにつけ込むテロリストの侵食、そして最後に、自分が語ってきた理想を自分の命を使って試されるヒロイン(ここの描写はかなり衝撃的です)と、人の心の奥底を問いただすような話の展開に息が詰まる思いで見入っていました。実は、このガラッと話の趣が異なる後半が、谷口監督のオリジナルのようなのですが、やはり原作ファンからは賛否両論あるようです。しかし、自分にとっては、この後半があるからこそ、この作品がいつまでも自分の記憶に残る作品になったと感じています。この作品では、宇宙を舞台にしたSF作品によくある戦争もロボットも出てきませんが個人的には、この手の分野の金字塔と言える作品です。
プラネテス1

4)コードギアス 反逆のルルーシュ
コードギアス1
超大国ブリタニア帝国に占領された日本=エリア11。そこに生きる二人の少年、ルルーシュとスザク。
胸に野心を秘め、目的のためならどんな手段も選ばないルルーシュは「ギアス」の力を手に入れ、妹のナナリーと己の理想のため、その力を行使しようとする。一方、正義を志し正直さと公平さを捨てることなく、その道を進もうとするスザクは、現実の壁にぶつかりながらも世界に理想と真実を求める。
二人の対照的な生き方が、やがてブリタニア帝国とエリア11の住民たちの関係を大きく変えていくことになる...。

言わずと知れた、復讐譚でありピカレスクロマンの傑作物語。
自分は、この物語をリアルタイムではなくレンタルDVDで見たのですが、初めて見たとき、あまりの面白さに途中でやめることができなくなってしまい、真夜中に続きのDVDを借りに行ったのを覚えています。
コードギアスの面白さは、なんといってもこちらの予想をはるかに超える斜め上の展開で、一体この先どうなってしまうんだろうと思うほど支離滅裂な感じで広がる話には、常にドキドキしながら見入っていました。また、強い意志を持って時には人をただの駒のように扱う非情さを持ちながら、しかし内面に悩みも抱えているというルルーシュのキャラクターは実に魅力的で、そして、弱い心も持っているように見せて、実はいざという時に見せるこちらの期待を上回る瞬発力やその時に察せられる名セリフの数々には、カリスマ性を感じずにはいられないものがありました。
しかし、この収集がつかなくなるのではと思うほどの話の展開を見せ、ロボモノから学園モノまであらゆるジャンルを詰め込んだごった煮のように見える物語を、結局はルルーシュの物語として、最後にルルーシュの死の1点に収斂して話の幕を引いたのは見事な監督のお手並みでした。これだけエンターテーメントに振った物語というのも、今後なかなか出てこないでしょう。
コードギアス2

このコードギアスが終わったのが2008年のことで、それから7年たって久々に監督として采配を振るった作品が、純潔のマリアという訳だったのですが、今回商業的に残念な結果となってしまいました。純潔のマリアは作品の内容的には充分面白かったし、これだけの実績を持った監督ですから、次回作も期待したいのですが、果たしてどうなのでしょうか。

3.アルドノア・ゼロ
アルドノアゼロ2
う~ん...、この作品に対しては、どうしてこうなっちゃったんだろうという気持ちで一杯です。

個人的に、一期では、妙なSF設定に凝らずに、サイドキャラの鞠戸大尉のPTSDや、火星人のスパイの娘で、同じ火星人なのに、あまり悩まず堂々としているアセイラム姫に感情を抑えきれずに手を出してしまうライエとか人の気持ちに焦点を当てて物語を進めていこうとするところには好感を持っていました。そして、スレインの、地球人だけれども火星に身を寄せているという微妙な立ち位置は、どちらか一方を悪と決めつけないことで作品に深みを与えているものだと思っていました。

ところが、このスレインが二期ではもう別人となって積極的に火星側に立っているし、そもそもこの火星人があそこまで地球を恨む気持ちも最後までわからず、先に手を出した火星方に、少しでも戦争を開始するしかなかったという納得できる理由があればよかったのですが、それすらないので、はっきり言って2期ではメインで描かれた火星側の描写に感情移入の余地など全くありませんでした。
そして最後に、あの誰が幸せになったのかもはっきりしないぼんやりとした結末に至っては、もうがっくりするしかありませんでした。本当にどうして、こうなってしまったのかなぁ...。


2014年秋アニメ 感想

先週は、現在一緒に仕事をしている米国人技術者の披露パーティーに出席するために某静岡のホテルへ出かけましたので、ブログの更新ができませんでした。その際、いつものお城巡りも行ってきたのですが、そのことをUPするのは後日として、今回は今まで溜まりに溜まってしまったアニメの感想を書いてみようと思います。そういう訳で、まずは2014年秋アニメの感想。(今頃、遅すぎるって...)
それでは、お気に入りの順番から以下に並べてみます。

1.SHIROBAKO
SHIROBAKO20150516.jpg
本作品は、2クール物で、2014年秋アニメが終了した時点では、まだ全ストーリーの前半が終了しただけですので、この作品全体の感想を言える時期では無いのですが、現時点で自分は全話を既に見ていますので、ここでまとめて書いてみたいと思います。また、今まで各話の実況のような感想も書いてきましたので、まだそれを行っていない23話、24話については、いつか時間のあるときにこの実況感想を書いてみたいと思っています。

本作品は、自分にとって、お仕事アニメの決定版と言える作品でした。番組開始当初は、アニメファンに向けた楽屋落ちのような軽い内容の作品なのかなと思っていたのですが、それは良い方向に裏切られました。主人公5人の成長物語を軸に据えて、自分たちが普段見ているアニメが、どのような段階を経て制作され、またそのアニメを作っている人たちが何を考え、どのような情熱を持ってアニメ制作を続けているのかを、本作はしっかり描き切ったと思います。特にうまいと思ったのは、メイン主人公の宮森あおいの役割を制作進行に据えていたことで、これによって、アニメ制作の工程が、新人宮森とともに視聴者側も分かりやすく理解できて、かつ特定の工程(例えば作画)などに過度に傾注することなく、各工程で起こるトラブルや苦労を公平に紹介できたのだと思います。また、宮森を新人で仕事に慣れないながらも有能なキャラにしたのもうまいところで、例えば、宮森が仕事で失敗し、悩みながらも成長していくという話にしたほうがより劇的な内容になったかもしれませんが、その場合、宮森の成長物語がメインになってしまい、他のアニメ制作工程における困難さの描写がぼやけてしまう可能性があります。おそらく、水島監督は、主人公の成長物語の要素を抑えてでも、アニメ制作全体を描こうとして、それは本作において一種の群像劇としてうまく機能したと思います。こういう、感情移入できそうな要素を削ってでも、作品を破掟なく仕上げる水島監督の手腕は、さすがだと思いました。

そして、この作品で更にうまいと思ったのは、現実のシビアさと物語としての虚構をバランス良く上手く描いていたことです。物語のネタの一つ一つは、実際に働いている者にとっては身に覚えのあることばかりで、自分の身に重ねてしまうこともしばしばだと思いますが、現実には、そのトラブルに救いがない場合があるのに対して、この物語では偶然や登場人物の熱意によって必ず危機は回避されます。これは、物語として当たり前かもしれませんが、これは見ている側にとっては大きな救いで、自分はこの救いに何度も癒されましたから。そして、この困難の解決も、アニメらしいネタや無駄なアクションを差し込むことによって、それ程深刻にならずに見れたところも非常にうまいと感じました(例えば、23話で木下監督が原作者に会いにいくシーンは無駄アクションの極致ですが、出版社との押し問答をリアルに描いたら洒落になりません。まぁ、そもそも、あそこまで出版社と揉めることがあるのかどうか判らないのですが...)。また、関口可奈味さんのキャラデザも最近は、ちょっと見慣れすぎてしまっているかなと思っていたのですが、SHIROBAKOに関しては作品内容のシビアさを和らげるような良い効果を上げていたような気がしました。これが、劇画タッチの作画であれば、かなり精神的に負担となる回も作品的にはありましたから。

でも、SHIROBAKOがお仕事アニメとして、ここまで面白く感じられるようになった一番の理由は、アニメ業界を題材に選んだからかもしれません。おそらくアニメ業界というものは、一般の業種に比べてかなり特殊な業界で、物語を制作するというアナログ的な仕事の性格上、そこでは未だに個人の裁量や頑張りなどが仕事にかなり大きく影響を与えることが出来る仕事環境が残っていて、ドラマチックな物語が生まれる要素がふんだんにあったからのような気がします。でも、だからといってこの業界がいい加減だといっているわけではもちろん無く、物語を生み出すというクリエイティブな仕事に対する製作陣のプロフェッショナルな意識、良い作品を生み出したいという夢とそれに対するがむしゃらな熱量、そして必ず仕事を間に合わせるという社会人としての矜持などは、この作品から見ている側に確かに伝わりましたし、宮森の最後のスピーチは、アニメ製作者の心の叫びとして自分の心にしっかり突き刺さりました。

おそらく、自分は今後もこの作品を何度も繰り返し見返すでしょう。そして、見返す度に、これからも頑張ろうという力をこの作品からもらい続けるに違いありません。このような作品を世に送り出した製作陣に感謝です。

以下は、前期SHIROBAKOの実況感想です。
SHIROBAKO 5話
SHIROBAKO 6話
SHIROBAKO 7話
SHIROBAKO 8話
SHIROBAKO 12話

PS1.
Wikiを見たら、P.A.WORKS代表の堀川憲司さんが以下のように述べたと書いてありました。

- 本作のバランスついて「『SHIROBAKO』は、「あるある」50%、「こんなんだったらいいな」20%、「ネーヨ!」10%、「え(゚_゚;)」10%で構成されています。あと10%は?」と発言しており、描きたいこととして、「様々なセクション間の横の繋がりと、ベテランと中堅と新人の縦の繋がり。それらの関係を持って目的を共有することと技術を継承すること。」を挙げている。また、「先人が成し得たことと、これから若手が発展させること。その中継ぎ的な役割として、今の彼らを記録しておくこと」を物語にこめたと語っている

自分の下手な感想などはいらなくて、この堀川さんの言葉が全てですね。

PS2.
SHIROBAKO Blu-rayでは、上記P.A.WORKS代表の堀川憲司さんを含めた製作陣のオーディオ・コメンタリーを聞くことができますが、それがメチャ面白いです。最近は、本編の方ではなく、このオーディオ・コメンタリーの方ばかり聞いています。

PS3.
同じくWikiに、SHIROBAKOは、2011年に放映された『花咲くいろは』に続く「働く女の子シリーズ」第2弾と書いてありました。
ならば、今年の第5回”ぼんぼり祭り”で、SHIROBAKOと花咲くいろはのコラボがあってもおかしくないですよね。
もし、ぼんぼり祭りでSHIROBAKOのオリジナルグッズの販売があったら、2年ぶりに早朝から物販購入の列に並びますよ!

2.Fate/stay night
Fate stay night20150516
Fate/stay nightは、分割2クールもので、2014年冬アニメでは前半が放映されたのみなので、簡単に書くだけにします。

以前も書いたのですが、自分はFate/ZeroからFateシリーズを見始めたので、実は未だにStay nightには違和感があります。何しろ、zeroは、かなりえげつないな命のやり取りの描写がある劇的な内容に加えて、登場人物たちも、日本人の他にケイネス先生やウェイバーなどのワールドワイドな布陣で、かつ、それぞれの陣営の内面にも踏み込んだ、まさに”聖杯戦争”の名にふさわしい骨太な群像劇であったのに対して、、Stay nightでは、登場人物たちの殆んどが主人公の通う高校の関係者で、舞台もその高校と主人公の自宅周辺に限られるという、何かスケールダウンした感じがすることが否めませんでした。また、セイバーを含めて登場する女性陣も妙に萌を強調しているように見えて、どうもなぁといった感じでした。(中国のサイトでもzeroの方が人気が高く、頬を赤らめるセイバーなんてセイバーじゃないなどという意見にはこちらも深く同意せざろう得ませんでした。さすが三国志を生み出した国柄だなと思ったと同時に、中国人の意見に同意する日が来るとは思ってもいなかったので、ちょっと自分でも驚きました。)

ただし、キャラクターの魅力は、stay nightの方が高いかもしれません。先ほど女性陣の萌が強調されすぎていると書いてしまいましたが、主人公の遠坂凛は、気の強さの中に時折見せる優しさや恥じらいのギャップ萌え(まぁ有り体に言えばツンデレ)がやはりとても魅力的でしたし、もうひとりの主人公衛宮士郎も、朴訥としているけれども熱い心を持った良い漢っぷりで非常に好感が持てました。現状の詳しい感想は、以前書いた記事”にわかFate好きのStaynight雑感”と同じですが、今後、この2人を軸に物語がどのように展開していくのかが楽しみです。

以前の記事:にわかFate好きのStaynight雑感

PS.
前期の最終話で、スペシャルエンディング”THIS ILLUSION”で締めたのは、なかなか見事な終わり方でした。
この曲は、ディーン版Fate/Stay nightのOP曲としてカバーされましたが(曲名:disillusion)、その時の歌手は、タイカナサチさんでした。自分は、タイカナサチさんの声は非常に好きなのですが、この頃、昔アニソン歌手と呼ばれた人たちがあまり活躍できていないのがちょっと残念です。

3.神撃のバハムートGENESIS
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2014年秋アニメのダークホースは、やはり本作でしょう。剣と魔法の世界で繰り広げられる冒険談というファンタジー物の王道を行った物語でしたがストーリー展開が巧みで最後まで飽きがくることがありませんでした。
自分は、ファンタジーものがちょっと苦手でしたので、実は本作についてそれほど期待していなかったのですが、アフロヘアで下衆というファンタジーものにおよそ似つかわしく無い主人公ファバロと、敵役なのか仲間なのかなんだかよくわからないカイザルとのドタバタの絡みでいきなり物語の中に引き込まれました。そして、この主人公を取り巻く世界の住人達も、酒場で働く女たちの猥雑さや、市場で働く男たちの抜け目なさなどファンタジーものにありがちな作り物臭さが殆ど無かったので、違和感なくこの世界に入り込むことができました。このファンタジーなのに妙にリアルな感じがする世界で、抜け目無く無頼に生きるファバロの前に、無垢な心を持った「片翼の悪魔」アミーラが現れ一緒に行動し始めることで物語が動き始めます。序盤は、冒険の中でいがみ合っていた登場人物達が徐々に信頼し合うようになるというロードムービー風に話は進行し、最後は巨大な敵に対峙することになりますが、その敵を影で操る黒幕の登場というどんでん返しがあり、それをみんなの協力で機転を利かせて倒すという、こちらの予想を遥かに超える展開を見せて、大いに楽しませてくれました
そして、もちろん本作で目を引くのは、TVシリーズとは思えないような精緻な作画で、背景の美しさだけでなく、登場人物たちの表情や仕草もキャラクターの意志が宿るように丁寧に描かれたのは凄いの一言。さらに、作画の精緻さはそのままに、アニメらしいディフォルメを生かしたダイナミックなアクションシーンも描かれ、それはそのまま劇場版にしてもおかしくないような素晴らしいクォリティでした。いやぁ、やれば出来るものなのだなぁ。

もっとも、このアニメは、所謂製作委員会方式とは異なり、ソーシャルゲームの制作会社が一社で制作を行い、そのゲーム課金で潤った潤沢な資金をつぎ込んで作られたものなのだそうです。以下はネットで拾った、神撃のバハムートGENESISの伝説。

 ・制作委員会に頼らず1社で出資、スポンサーも自社で買い上げ、円盤のCMなどしない
 ・リテイク含めて作画枚数2万枚。深夜アニメ平均で3000、ガンダムクラスで1万
 ・音楽は絵に併せて週に2回管弦楽団呼んで作って貰う
 ・音楽の収録は、収録現場でオーケストラ
 ・僅かなダンスシーンのためにプロを2人も呼ぶ
 ・監督ら主要スタッフが放送前にニコ生で遊んでいる

う~む、話半分としても確かにすごい。でも、金の問題はさておき、この作品では、制作サイドの意欲と志の高さを、視聴している側でも充分感じることが出来ました。当たり前ですが、金さえかければいいものができるというものではありません。これまで当たり前のように行われてきた制作委員会方式と異なる方式で、円盤の売上にこだわらないビジネスモデルが確立できるのなら、自分はこのような制作方式を応援したいと思っています。

最後に、本作に登場する魅力的なヒロイン達について書いてみたいと思います。先程は萌を感じさせない絵柄と行ってしまいましたが、それでもヒロイン達の魅力は非常に高く、2人のヒロインのアミーラとリタのどちらもお気に入りのキャラでした。特に2話はアミーラの魅力が存分に発揮された回でした。以下は、初めてお酒を飲んで呆けた顔になったアミーラ。本作品ではCGが多用されていましたが、人間サイドの作画では手書きが多く、こういう微妙な表情はやはり手書きだなぁと感じました。
アーミラ1アーミラ1_01
そして、ファバロとアミーラのダンスシーン。ヌルヌル動いて素晴らしかったです。
アーミラ4

しかし、個人的なお気に入りはなんといっても、クールなゾンビっ娘のリタの方です。いつも不機嫌そうな顔をして文句ばっかり言っているけれども、情が深いというところが良かったですね。
リタ1_0
実は、バハムートの全話を通じて、一番のお気に入りの回は、リタが初めて登場する3話だったりするくらいです。そんなリタの一番のお気に入りのシーンは5話で、文句を言いながらも、指先を血まみれにしながら必死に船を係留している縄を解こうとしている場面。リタのカイザルに対する思いががよく表されている場面でメチャメチャ萌えました。
リタ2-01
『じっと見てんじゃないわよ!さっきの化物はアザゼルの空飛ぶ城』
リタ2_02
『さすがは200歳。って自分だけ逃げる気かよ?』
リタ2_3
『はぁ?追いかけるのよ』
リタ3_0
負傷したカイザルを介護するシーン。どんなところへもカイザルを助けに行こうとするところが本当にいじらしい。
リタ4

アミーラとリタの他にも、女性ヒロインとしてジャンヌが登場します。このジャンヌの扱いがこの作品では面白かったですね。ジャンヌの元モデルは間違いなくあのジャンヌダルクだと思われますが、本物のジャンヌダルクは魔女裁判にかけられ火炙りの刑で死んでしまうのですが、本作品でのジャンヌは同じく行われた火炙りの刑の最中で悪魔の誘惑に負けてしまいます。そして最後はなんとカイザルの部下になってしまい、それを自ら甘んじて受け入れている様子です。最初は、体して興味あるキャラではありませんでしたが、人間らしい弱い心をもっていることに加え、自分の持っている能力に拘らず、武勲を立てた人物の配下に入ることを厭わないジャンヌにはサラリーマンの鏡としてなんだか愛おしい感情を抱くようになってしまいました。ジャンヌよ、あなたはもっと幸せになるべきだよ、本当に。
ジャンヌ1

しかし、最後にこの物語での大きな不満点を1つ。あの甲斐甲斐しく、カイザルの世話を焼き続けたリタに対して、何で、後日談では一言も触れないのでしょうか?いくら尺が足りなかったとは言え、リタのカイザルを思う気持ちを汲んで、製作陣もちょっとは粋な計らいをして欲しいものです。リタはゾンビなのでメチャメチャ軽いと自ら言っていたので、例えばファバロがリタを背負っていたように、カイザルもリタを背負って旅を続けると化して欲しかったのですけれどもね。
リタ11

でも、ここで朗報が!

ついに、神撃のバハムートの2期が発表されました!おめでとうございます!
二期では、もっとリタを優しく扱って欲しいものです。頼みますよ、本当に!!

バハムートはエンドカードでも楽しませてもらったので、それを載せたいと思います。
来週もバハリMAXという、キャッチコピーはなかなか決まっていましたね。
エンドカード1エンドカード2
         エンドカード1                 エンドカード2
エンドカード3エンドカード4
         エンドカード3                 エンドカード4
エンドカード5エンドカード6
         エンドカード5                 エンドカード6
            総集編はもう嫌だ
            総集編はもうイヤだ!じゃなくて本物は下です。
            エンドカード6_5
                  エンドカード6.5総集編
いきなり差し込まれた謎の総集編。制作側は最初から予定の総集編と言っていましたが、この総集編さえなければ、後半の最終決戦とと後日談にもっと尺を稼げたような気がするので、個人的には非常に残念な総集編でした。
エンドカード7エンドカード8
         エンドカード7                 エンドカード8
エンドカード9エンドカード10
         エンドカード9                 エンドカード10
エンドカード11エンドカード12
         エンドカード11                エンドカード12
最終話のエンドカードで、バハリMAXの代わりにI'll be back!!が使われていますが、ひょっとして2期の話は初めからあったのかもしれませんね。

あと、このバハリMAXネタで、ネット上でWeb漫画を見つけたので掲載させてもらいます。
バハリマックス01
なんじゃコレwww
でも何かわかる気がしますよね。

最後に、本作のED曲が非常に良かったので、その動画を貼っておきます。
【神撃のバハムート GENESIS】EDテーマ『Promised Land』

但し、この曲は残念なことに、円盤の特典でしか入手できません。はっきり言って、ED曲を特典につけて、それが円盤の促販になるとはとても思えませんので、こういうことは本当にやめてもらいたいですね。

4.甘城ブリリアントパーク
甘城ブリリアントパークまとめ感想
本作については、別の記事の中で詳しく感想を書いたので、ここでは割愛して書くことにします。
(詳しい感想はここ)

自分は京アニに対して個人的に思い入れがある方で、特に"涼宮ハルヒの憂鬱"は、自分がアニオタになるきっかけの作品であり、当時精神的に参っていた自分に癒しを与えてくれた作品でもあるので、京アニには興味があるというより感謝をしているといった気持ちの方が多いくらいです。
でも最近の京アニ作品では、特に"けいおん"以降、作画の流麗さがアニメとして、人の心を熱くする”ドラマ”の表現に全く使われていない様に見えるのが個人的に非常に残念に感じていました。自分がハルヒに感動したのは、作画にの美麗さをそのままにサブカルっぽいチープさや、アニメだからこそ見たいケレン味でぐいぐい見ている側を引き込む力を持っていたからです。その当時の自分の病んだ心がそう見せたのかもしれませんが、本当に作中の人物たちが画面から飛び出して動いているように見えたのです。ところが、"けいおん"以降の京アニ作品は、自分にとってはたんなる綺麗な動く絵本風に見えてしまうこともしばしばあって、最近は京アニ作品を最後まで見ない場合が多かったのですよね。(この部分は、あくまで自分個人の感想です。)

でも、この甘城ブリリアントパークで、久しぶりにアニメらしいケレン味と熱い心を感じることができたのですよね。これは、自分が京アニ版フルメタル・パニックが好きで、原作賀東招二氏と武本康弘監督のタッグという本作に、かなり個人的に肩入れしている贔屓目がそのように感じさせたのかもしれません。ただ、個人的には、この甘城ブリリアントパークから、京アニは"かわいい"路線から舵を切るような予感がしています。今期の"響けユーフォニアム"に期待せずにはいられません。(でも、もう既に期の半分近くが過ぎてしまっているのに、未だに一話も見ていないのですよね。まずい...)

5.天体のメソッド
天体のメソッドまとめ感想
本作については、別の記事の中で詳しく感想を書いたので、ここでは割愛して書くことにします。
(詳しい感想はここ)

この天体のメソッドについては、視聴する側の捉え方でかなり評価が分かれると思います。それは、この物語の流れの中で、辻褄のつかない場面が多々あるからで(特に、円盤が去った後の世界で、汐音が乃々香と再会する場面)、自分は、その場面についての解釈で、実際にありえないことが起きるのは奇跡が起きることと同じであり、自分はこういう奇跡が起きる物語の展開を見たかったと書きました。しかしながら、辻褄の合わない描写に対し、ある人はそれをご都合主義と考えられる人も当然いるわけで、見る人ごとに解釈が異なることはしようがないことだと思います。ただ、こういう曖昧な描写が気になる人は気になってしまうと思いますので、この作品は、やはり人を選ぶ作品であることは間違いなさそうです。

6.selector spread WIXOSS
Selector-Spread-Wixoss.jpg
(以下かなりのネタバレを含みます。)
selector infected WIXOSSの完結編。前期でのselector spread WIXOSSでは、都市伝説のようなselectorバトルの不気味さと謎、そして3回負けるとWIXOSSのペナルティがあると分かっているにも関わらず、なんでも願いが叶えられるという"夢幻少女"になるために、WIXOSSの戦いに挑む少女たちの物語にかなり引き込まれて視聴していました。その完結編である本作では、WIXOSSのシステムの謎が明かされると共に、ルリグから"無限少女"として復活した少女や、WIXOSSの真実を知ってもバトルを続けようとする少女など、様々な少女たちが出てきました。おそらく脚本の岡田麿里さんは、色々な少女たちをこの作品の中で描いてみたかたのだと思いますが、少し残念なのは新しく登場してきた少女たちの掘り下げが十分でなく、消化不良で終わってしまったことで、せっかく登場したいろいろなタイプの少女たちの存在が作品に深みを与えるまでに至っていない感じがしたことです。それならば前期から一番強烈な印象を残したアキラッキー改めアキラブリーの話にある程度絞ってもキャラクターの話を深く掘り下げて欲しかったのですが、このアキラブリーの話でさえ、結局尻切れトンボのように話が終わってしまったのは非常にもったいないと感じました。
WIXOSSの仕組みは、システムというよりも繭が作り出した呪いのようなものであることが後から分かってきますが(呪いだから、ルールも結構適当だったなのかもしれません)、最後はその呪いの根本を解決するという綺麗な終わり方をしたけれども、どうもその方法が今ひとつ腑に落ちないという感じで、内容的には劇的なはずなのに今ひとつ盛り上がらずちょっと拍子抜けしてしました。この物語の最後で、るう子は繭とカードバトルで対峙するわけですが、実は作品の途中からカードバトルの意味が殆んど無いのではないかと感じ始めていましたので、それが最後のシーンを盛り上げなかった最大の要因であるような気がします。このアニメがカードゲームの促販をになっていることは、大抵のアニメファンならば知っていることで、カードゲームを絡めたシーンをアニメに入れなければならないこと自体は別に問題あるとは思いませんが、カードバトルのシーンを入れる以上は、やはりカードバトルに意味を持たせるひと工夫があるべきでした。例えば、るう子がなぜWIXOSSのゲームに強いのかについて理由を持たせれば、より話の内容が深まったかもしれないと思うのですがどうでしょう。おそらく岡田さんは、カードゲームに殆んど興味がなかったのではないかと思われますが、そこはカード会社の人を交えて、アニメの中でカードバトルをどのように活かすかをじっくりと話し合うべきでしたね。
でも、こういう細かな不満点はあるものの、アニメの内容的にはよくできた話になっていたと思います。基本的に、岡田麿里さんの脚本は好きなので、次回の岡田さんのオリジナルに期待したいと思っています。

最後に、このWIXOSSは、OP/EDの音楽が非常に良かったですね。一番好きだったのは、前期のOPですが、後期OP"world's end, girl's rondo"もなかなか良かったので、OP動画を貼っておきます。


ED曲も前期/後期を通じて良かったのですが、残念なことに、これらの曲も、バハムートと同じように円盤の特典でしか入手できません。はっきり言って、ED曲を特典につけて、それが円盤の促販になるとはとても思えませんので、こういうことは本当にやめてもらいたいですね。

2014年秋アニメ

2014年秋アニメが始まって既に1ヶ月が経ってしまいました。今まで溜まりに溜まっていた夏アニメをやっと見終わりましたので、遅ればせながら(本当に遅い)秋アニメの視聴を開始しました。

一応、視聴予定すべての作品の少なくとも1話は見たので、簡単に初見感想を、気に入った作品順に書いてみたいと思います。

1.甘城ブリリアントパーク
甘城ブリリアントパーク4
1話視聴。
個人的に京アニ作品は、"境界の彼方"から約1年ぶりの視聴となります。最近の京アニ作品の中で特に見たいものが無かったから、京アニ作品はしばらくご無沙汰していたのですが、その間他のアニメ工房による作品を見てて、作画における京アニのアドバンテージはもう無くなったようなものかななどと思ったりしていました。でも久しぶりに京アニ作品を観て、やっぱり京アニの作画はすごいと思いました。あの肉体派美少女萌え絵がグリグリ動く動く。アニメーションの絵が動くってことは見ていて気持ちがいいものだなと改めて感じました。しかし、自分にとっての一番のポイントは、この作品が賀東招二氏原作で、武本康弘氏が監督を行っているということです。自分がアニオタになり始めた頃、この両氏のタッグによる"フルメタル・パニック! The Second Raid"を観て、そのクォリティーの高さに圧倒されました。今回、再び両氏が手を組んでの作品ですから、やっぱり期待せずにはいられませんね。

2.Fate/stay night[Unlimited Blade Works]
Fate stay night
0話、1話視聴
自分はスタジオディーン版のFate/stay nightを知りませんが、Fate/Zeroを観て以来、Ufotableによる他のFateシリーズを見てみたいと思っていましたので、Ufotableがディーン版とは異なるFate/stay nightを制作すると発表して以来、この作品を見るのを楽しみにしていました。
0話はともかく1話までもが1時間SPであることには驚きましたが、物語の最初は、その背景説明だけでバトルなどの山場無しで終わってしまう可能性もあるので、こういうやり方はうまいと思いました。そして、そのバトルですがやはり流石ですね。サーバント同士の戦いは基本夜間となるのですが、暗闇の中で月明かりに煌く剣や、その剣同が交わることによって発する火花、そして宝具自身が発する妖しい光など、うまく光の効果を使っているなと感じました。まだ、最初の2話までしか見ていませんがこれからの展開が楽しみです。 (ちょっと気になるのが1点。Fate/Zeroでは、ランサーはもうちょっと騎士然としていたような気がしますが、今回のランサーは普通のあんちゃんみたいな感じで、なんだか雰囲気がずいぶん違いますよね。これは、契約するマスターによってサーバントの性格も変わるということなのでしょうか)
Zeroの時のランサーがStay/nightのランサーと同じサーヴァントであると勘違いしていました。 T×2様、ご指摘ありがとうございました。

3.SHIROBAKO
SHIROBAKO.jpg
1話視聴
現場の裏側全部見せます的な、お仕事アニメ。その仕事の舞台をアニメ制作会社へ据えたのは、もちろん視聴者の興味を引きやすいからだろうけれども、それだけではなく、(自分の勝手な思い込みかもしれませんが)アニメ制作会社は人間関係が密でドラマの舞台にはふさわしいように見えました。作品冒頭で、主人公の学生時代の熱意あふれる自主アニメ制作場面の描写から入って、実際のアニメ制作現場との落差を見せるのは、ベタだけれどもつかみとしてはOKと感じました。
監督は、あの”絶対外さない”水島努監督。そこに自分が今イチオシのP.A worksとタッグを組んだのですから、これは期待せずにいられませんね。(ただ、あの車のバトルはアニメにしてもちょっとやりすぎかな。サラリーマンにとって車の免停になることは、最も避けたいものの一つですからね。何しろ免停になったらそれこそ仕事になりませんから。)

4.寄生獣 セイの格率
寄生獣2
1話視聴
自分は、コミック原作をあまり持っていないので、この作品は自分にとって、初めて、原作を知っている作品のアニメ化になります。
主人公のキャラデザが原作とかなり異なり、初めて見たときには、これはちょっとなぁと思ったものですが、実際に見てみるとそれほど違和感はありませんでした。また、ミギーのCVの平野綾さんも、ちょっと"こなた"っぽかったけれども個人的に全く問題なしでちょっと安心しました。これは1クール作品なのでしょうが、1話を見た限りテンポも良く、後は後半駆け足にならないようにちゃんとペース配分を間違えないように進めて欲しいですね。今後に期待します。

5.PSYCHO-PASS サイコパス 2
サイコパス2
1話視聴
前作では、主人公の常守 朱は公安局刑事課へ配属されたばかりの新人で、先輩達を追いかける立場でしたが、本作では、部下たちを従える立場へ変わっています。こういう世代交代がしっかり描かれている作品は基本的に好きですね。部下である霜月監視官が、基本的に排除の論理で動いているのを朱がどのように抑えていくのかというのもドラマのポイントの一つである気がします。(個人的には執行官に落ちた宜野座が朱をしっかりサポートするところを見てみたいですね。ただ、前執行官である狡噛程のインパクトには欠けてしまうのですが。)
1話を見た限りは、新しい敵も見えてきて上々の滑り出しのように感じました。この新しい敵が前期の槙島並の強敵であることを期待します。また、前期で見送られた、シビュラシステムとの最終対決が今期で見られるのでしょうか?それとも、それは劇場版でとなってしまうのかな。基本的にTV版はTV版で完結して欲しいので、結論は劇場版では止めてほしいのですけれどもね。

6.selector spread WIXOSS
Selector spread WIXOSS
2話まで視聴
2話にてあのアキラッキーの登場です。あの内に籠った毒が吹き出る様が堪りません。そして、ウリスの台詞の通り、やっぱりアキラブリーじゃなくて毒を吐きながら尖りまくるアキラッキーの方が魅力的なんですよね。岡田磨理さんは、本当にこういう女性を描かせるとうまいと思います。今後、このアキラッキーはどのようになってしまうのでしょうか。そして、このWIXOSSのシステムは何を目的として存在しているのかを今期で明かして欲しいですね。

7.四月は君の嘘
四月は君の嘘2
1話視聴
これは、本当にノイタミナっぽい感じの作品ですね。芸術系というところで、”ハチミツとクローバー”や”のだめカンタービレ”を連想させるからなのかな?でも、これらの作品が大学生を主人公としていたのに対し、本作は中学生だから大分若返って、ちょっと眩しいくらいですね。まぁ、こういう真面目な青春ものは大好物なので感動的なフィナーレを迎えることを期待しています。

8.棺姫のチャイカ AVENGING BATTLE
柩のチャイカ3
1話視聴
相変わらず、チャイカは安定して地味に面白いですね。綺麗に終わることを期待しています。

9.神撃のバハムート GENESIS
進撃のバハムート
2話視聴
Netで面白いという評判で見たのですが、これは自分にとっての今期のダークホースかも。
萌えなど全然感じられない劇画調のキャラ造形に加えて、骨太で王道な感じのするファンタジーもの。実はファンタジーものはちょっと苦手なところがあるのですが、この物語に登場する人々が、酒場で働く女性達などみんな妙に生生しいのですよね。そこにファバロとカイザルという敵同士なのかコンビと言って良いのかわからない変な関係の二人が絡んで、荒々しくもテンポよく話が進んでいくので、ファンタジーにありがちののんびり感などありません。ただ、この物語の登場人物たちは、みんな自分の欲望に忠実というか、内に籠った感情などというものを殆ど見せないので、なんだか見ていて痛快な感じがします。このまま最後の大団円まで突っ走って欲しいですね。

10.天体のメソッド
天体のメソッド3
原案・脚本が”Kanon”と同じ人とくれば、当然Keyの”泣きゲー”と似た雰囲気の作品になることは見る前からわかっていました。今回は、しばらくぶりに、その”泣きゲー”の世界に浸ってみようと思っています。

番外編:繰繰れ!コックリさん
繰繰れ! コックリさん
1話視聴
自分のことを「人形」というボッチ少女こひなの印象が強烈で、そこにベタなノリツッコミをするこっくりさんという組み合わせが変わっていて、なんだか最後まで見てしまいました。爆笑するような内容ではないのですけれども、何となく気になるので、ちょっと様子見です。

さて、今期視聴予定の作品は10作品+1で全部で11作品となりました。
おそらく内容から見ても、前期より豊作と言えるのではないでしょうか。できれば、全ての作品を最後までみたいですね。

2014年夏アニメ 感想

2014年秋アニメは既に始まって1ヶ月が経ちますが、やっと夏アニメの感想のUPです(遅っ)。
前期の夏アニメは、仕事の関係であまり十分な視聴時間を確保できず、かなり脱落もしくは視聴を延期する作品が出てしまいました。また、この感想も以前UPしたことのある記事をそのまま転載もしくは加筆補正でお茶を濁したものも結構あって、ちょっと手抜きをしています(汗;ちょっと時間がなかったものですから...)。

それでは、以下に気に入ったものから順番にちょこっと感想を述べていきたいと思います。前期は残念ながら面白いと思えるアニメの本数は、他の期に比べて少なかったかもしれません。

1.アルドノア・ゼロ
アルドノアゼロ3jpg
本作は分割2クールものの為、途中までの感想しか書けないのだけれども、それでも今期の中では圧倒的に面白いと感じました。

最初に見たときは、以前に起きた火星との戦争のために軍事教練が実施されている世界で、主人公である少年少女達が否応なく戦争に投入される描写にはリアルさを感じていたのですが、その後の戦いの中で、敵となる火星カタフラクトは、バリヤーからビームサーベル、そしてロケットパンチ(!)から最後に最強合体ロボというベタな強さのインフレを見せてくれて、これではリアルさどころか、逆に古典的なスーパーロボもののようで、ちょっとアレッという感じでした。しかし、そこはやはり新しいアニメらしく、この強さのインフレに対して古典的必殺技返しをするのではなく、貧弱な装備から知恵を使ってその戦力差をひっくり返す戦い振りはなかなか痛快で、見ていて非常に楽しかったです。しかし、この作品においてロボによる戦闘はあくまでストーリーの中の一つの要素に過ぎず、やはりこの作品を面白く感じさせているものは刺激的で派手なストーリー展開であり、各話の引きのインパクトなのだと思います(特に最終話の引きは、超ド級のインパクトでした)。ここで面白いと思うのは、通常のロボものならば、戦いを通しての主人公の成長物語になるはずなのに、何しろ地球側主人公の伊奈帆君はクールで寡黙な天才肌タイプで殆ど感情を表に出さないために全くそのようになっていません。逆にもうひとりの火星側主人公であるスレインは、地球人であるにも関わらず火星に身を寄せているという境遇のため悩み苦しむので、感情移入しやすい対象になっています。というよりも、今までは地球での戦闘が主な状況だったため伊奈帆君が主人公にも見えましたが、この物語の中で地球側と火星側という狭間の立ち位置で悩み苦しむ心を持っているスレインこそが最初から最後までこの物語の主人公であるように思えます(個人的に地球に対する憎しみの感情を持つザーツバルム卿も、PTSDに悩む鞠戸大尉も自分が所属する立ち位置についての悩みを持ってはいなかった)。特に印象深かったのは、揚陸城の地球侵攻に対して、それへ乗り込みアルドノアシステムを停止させようとする伊奈帆とアセイラム姫を、スレインが助けようとするシーン。この状況で、結局地球側と火星側の両方を知っているスレインは、その優しい性格故にどちらに対しても銃を撃つことが出来ませんでした。そして衝撃的な最後のシーン。倒れているアセイラム姫に重傷を負いながらも這って近づこうとする伊奈帆は、背後のスレインに振り向きざまに軽蔑を込めて"蝙蝠"と言い放ちます。この言葉は、アセイラム姫に忠誠を尽くすというスレインが自身が絶対に信じて疑わない彼の根幹の信念を粉みじんに打ち砕いたに違いありません。そしていくら蔑まれようと、スレインの姫に対する忠誠心が本物であることを認めてくれたのは皮肉にも火星人のクルーテオ伯爵でありザーツバルム伯爵だけだったことに気がついたはずです。一時期、姫を守るという大義の元に、共同戦線を張ったことのある伊奈帆からすら拒絶された彼は、彼自身の尊厳を守るためにも、今後は火星側に立つしか選択肢は無いでしょう。しかし、この選択は、姫に忠誠を尽くすという彼本来の気持ちから、彼自体の尊厳を守るという歪んだ形に変わった故の選択であり、今後彼は、自分の犯してしまった過ちを正当化する為に感情を排し徹底的に冷徹になろうと試みるでしょうが、その欺瞞に最後まで悩むことになるのではないでしょうか。
アルドノアゼロ2

上記感想の最後の部分は、自分の単なる思い込みなのですが、たとえ2期目が自分のこの思い込みと異なる展開を見せようと、2期目を早く見たいという気持ちが変わることはありません。本当に2期目が楽しみです。

アルドノアゼロ予告2
上は2期の新しいキービジュアル。やはり、スレインは火星側に残り、しかも爵位をも手に入れるようです。スレインの新しい部下はどう見てもスレインを裏切りそうな予感...

2.月間少女野崎くん
月刊少女野崎くん1
最初見たときは、スタイリッシュでセンスがいいのだけれども、あまりに少女漫画っぽく過ぎてちょっとキツイかなと思っていました。でも、慣れてくるとそれも気にならなくなり、大笑いするということはなかったけれども、テンポもよくて普通に面白かったですね(特に、美少女千代ちゃんがツッコミ役に回っているところが個人的にツボでした)。最終話では、千代ちゃんの可愛さMaxでニヤニヤ出来たし、話も綺麗にまとまって非常によかったです。(下は最終話の花火のシーン。タイトルの"この気持ちが恋じゃないなら、きっと世界に恋はない。"もよかった。)
月刊少女野崎くん7

3.目玉焼きの黄身いつつぶす?
目玉焼きの黄身いつつぶす2
食べ物のグルメに関する作品は数多くありますが、これはその食べ方に拘るという異色作です。
食事の食べ方というと、個々の些細な違いを取り上げてあるあるネタにしてしまいそうですが、この作品では、何故その人がそのような食べ方をするのかという理由まで掘り下げ、結局それはその人が生まれ育った環境の流儀だったり、自分で不便と感じてきたものを少しづつ改良してきた結果だったりと、その人個人が持っている歴史が、実はその食べ方に現れているということを、変に大上段に構えて語るのではなくコメディ風(というよりユーモラスな劇画風?)の物語に仕立てているところがよかったです。最終話では、些細なことにすぐ驚愕する主人公の二郎ちゃんが、恋人のみふゆのショートケーキのイチゴを最後まで残す理由が自分と違うということを知ってしまい、いつもはそこで変なブチ切れ方をしてしまうのだけれども、食べ方は人それぞれなのだということをちゃんと受け止めるという、ちょっとした成長を見せたところで話は綺麗に終わります。人の食べ方はみんなそれぞれという結論は当然のことなのだけれども、個人にとって食事をどのように楽しく食べるかというのは非常に大事なことであり、その拘りの理由を知るということは、その人をより深く知るということにつながるような気がします。まして、それが自分の恋人ならば尚更で、最後に二郎ちゃんがみふゆの食べ方の自分との違いを受け入れましたが、それは確かにバカバカしいことなのだけれども、決してくだらない事ではないということを、この作品では笑いのオブラートに包みつつ解らせてくれたと思います。全4話と短いけれども非常に面白い作品でした。
最後に、ヒロインのみふゆはやっぱり魅力的でした(若手女性漫才コンビ”魑魅魍魎”の魍魎役という設定には笑ってしまいましたが)。自分の中で、今期のベストヒロインであることは間違いありませんね。

4.グラスリップ
グラスリップ2
さて、この作品はネット上ではかなり不評のようでしたが、確かに、全体の印象としては、物語の起伏も乏しかったし、描きたい事柄がはっきりと伝わってこない感じがしたのは間違いありません。それはこの物語が、登場人物たちの恋愛模様を主軸に展開しながらも、メインテーマはもっと幅広く思春期の未来に対する不安やあこがれなどの心の揺れを描こうとしようとしていたからかもしれません。

物語の初期では、微妙に安定していた男女混合グループに、一人の転校生が関わることで、それぞれの思いが大きく動き出す緊張感が良く表されていて、そこはさすがP.A worksだなと感じさせました。ちょっと軽めに見えるカチューシャ君(祐)の、自分とは明らかに異質に見える薄幸メガネ文学美少女(幸)に対するあこがれにも似たような恋愛感情、またその文学美少女の内にこもった性格が、主人公透子の明るい天然な性格に惹かれる気持ちや、カチューシャ君から発せられる恋愛の気持ちを戸惑いながらも何とか受け止めようとしている様を丁寧に描いていました。
また、それ以上に感心したのが、やなぎと雪哉の関係の描写で、親の再婚によって同居せざるを得なくなってしまった状況や、最初透子に向いていた幸哉の気持ちを、やなぎが愚痴や意地悪なことをするのではなく、自分の節を曲げずに相手のやりたいことを真摯にバックアップすることで相手の気持ちを徐々に振り向かせていく過程を、セリフによる説明無しに丁寧に描いていました。このやなぎというキャラクターの立ち位置は、ともすれば主人公のライバルになる嫌われキャラになりがちですが、自分にとっては優しさと心の気高さのバランスが絶妙の、一番のお気に入りキャラクターでしたね。

さて、これらサブキャラたちの描写は素晴らしいものがありましたが、どういう訳かメインキャラである透子と駆の関係の描写が一番わかりにくかったのが、この作品の問題点だと思います。何しろ天然娘キャラと不思議君キャラ(男の不思議っ子というのはちょっとなぁ...)ですから、二人の間に明確な恋愛感情はおそらく無く、その代わりにお互いが持っている"未来のかけら"が見えるという秘密を共有することで、そこから生まれる連帯感のようなものが擬似恋愛的な感情を生んでいたのかもしれません。しかし、この"未来のかけら"と彼らが呼ぶものがもし、思春期特有の未来に対する怖れや憧れを漠然とした形にしたものならば、このようなファンタジーのような形にせず、もっと具体的なエピソードで描写したほうが、作品が意図することをより明確にできたような気がします。

どうもこの作品は、この"未来のかけら"とか、妙なタイミングでやたらと入る止め絵とか、ダビデくんの分身の術など、どうも演出過剰なところが有り、しかもそれが作品の内容を理解するのに殆ど役に立っておらず、どうもちぐはぐな感じがしてしまうところがちょっと残念でした。
ダビデ脳内会議
(これがダビデ君の分身の術、もとい脳内会議。こういう演出は判らなくもないけれど、例えば、映画などでは、主人公が焚き火をじっと見つめて物思いに耽っているとき、主人公の向こうにもう一人の自分が同じように焚き火を見つめながら話しかけてくるとか、もうちょっと視聴者が納得いく状況を整えてから行なわれるものです。初めてこれを見たとき、爆笑したと同時に、実はこのダビデくんは、多重人格の心の病気を持っていて、それが作品の内容に関係してくるのかと一瞬考えてしまった程で、演出としては大失敗ですね)

最後に主人公の透子は、自分に"未来のかけら"という幻影を見させるガラス玉をたくさん作り、それをダビデ君と一緒に流星群が流れる夜空に流星になぞらえて放り投げます。それは、未来は不安に怯えたり憧れたりするものではなく自分で掴み取ろうとするものという気持ちの現れと自分は解釈しましたが、それは考え過ぎかな?

この物語は、"未来のかけら"とは何かということに明確な説明を行っておらず、解釈は視聴者に任されているので、ある種の文芸的な作品と言えるかもしれません。自分は、結構高齢であり、気が長くなっているので、こういう作品もある程度楽しめますが、やはり人を選ぶ作品であることは間違いないと思います。この作品中では、透子やダビデ君が見る幻影を"未来のかけら"と名付けているので、自分は最初、てっきりタイムリープものの作品だと勘違いしていましたが、SF風の大どんでん返しを期待していると最後に壮大な肩透かし感を味わう羽目になるのは間違い無いので、そういうことを期待している人は早めに視聴を撤退したほうが無難かもしれませんね。

最後にもう一つ。先ほど、演出がちぐはぐしているように見えると言いましたが、EDも妙にテンションが高く、最初は作品の静かな雰囲気に対して、ものすごい違和感感じたものですが、回を追うごとに、作品の内容があまりに平坦なので、このEDが良いアクセントになって見るのが楽しみになってきました。特ににSDキャラの透子が走りながらクルクル回って花火になって打ち上がるシーンが好きで、毎回必ずEDは見るようになっていました。やっぱり、このグラスリップという作品は変わった作品でしたね。
グラスリップ透子花火

5.残響のテロル
残響のテロル2
自分は、この残響のテロルには本当に期待をしていました。爆弾設置の緻密な描写から来る圧倒的なリアル感。あれだけの爆破をしておいて死亡者0というのはちょっとなぁとは思いましたが、それに目をつぶっても、これだけのことをしでかす犯人の真意とそこから展開するであろうドラマに期待せずにはいられませんでした。でも、回を重ねていくうちに、なんとなくおかしいなと感じ始めたのはハイヴが登場し出した頃から。このハイヴがめちゃくちゃなことをやった割には、事件の核心とはなんの関係も無さそうで、しかも回を重ねた割には爆弾を使ったテロという糸口から事件の核心に近づく感じもなく、ひょっとして爆弾そのものが、犯人が事件を起こした理由と特に関係無いのではないかと感じ始めたのも、この頃から。結局この心配は、残念ながら、杞憂に終わってはくれませんでしたが、それでもなお、視聴初期に期待したリアル路線ではなかったけれども、アニメらしいケレン味のあるエンターテイメント(爆破テロをエンターテイメントとは言ってはいけないけれども、死者を出さないようにしている描写があるのでギリギリセーフと勝手に判定)としてアリかなと思っていました。

でも、物語の終盤で主人公が起こす最後の爆破(というか爆発)だけは、いくらアニメでも絶対に容認出来ません。(自分は、いくらなんでも主人公はその爆弾を起動させることに躊躇し爆発を起こさせないと思っていました。)

いくらその爆発で直接の死者が出ないといっても、その後の被害が圧倒的に大きすぎます。この爆発によってかなりの電子機器が広範に渡って機能停止に陥れば医療機器や交通機器の動作不全によって、直接でなくても間接的な被害によって相当数の死者がでることは容易に想像できますし、産業機器や通情報信機器の停止は産業や証券、銀行業務に大打撃を与え、目に見えるわかりやすい被害だけでなく長期にわたっても再起には長い時間がかかるような悲惨な状況へ日本は陥ることになるでしょう。このような大惨事が、不幸な境遇に同情するとは言え、主人公2人の個人的な私怨に引き合うとはとても思えません。しかし、この作品では、普通の人には容易に想像できる上記のような大被害に全く触れず、いきなり1年後にワープして、しかもこの大惨事を引き起こした主人公2人は日本を壊滅させたことについて全く意も介さない態度をとり続け、あまつさえ電子機器が止まって廃墟となった街を、さまざまなしがらみから解放された一種のユートピアのようにこの作品は描いていたので、見ていてかなりイライラしました。さらにイライラを募らせたのが最後に出てくる米軍で、この米軍="悪"という、一部の人の頭の中にあるテンプレ的な描写には本当にがっかりさせられました。

また、そもそも、この作品の中での米軍は、基本的には主人公たちによって奪われた原始爆弾を取り戻そうと動いていた側なので、最後の首都高での犯人奪還はともかく、大きく非難されるようなことはしていなかったはずです(というより、ハイヴがめちゃくちゃなことをやってしまったため米国の介入の意図が何だかがわからなくなってしまいました)。
そんなことよりも、日本政府が関知しているところで原爆が製造されたとしたら、これは明確な核不拡散条約に対する違反であり、あまつさえ、その爆発を防ぐことができなかったとしたら、国際社会は日本を絶対に許さないでしょう。それは、米軍の陰謀などは霞んで見えるほどの圧倒的に大きなスケールでもって日本は世界から非難され、その信用を回復させるには長い時間が必要となることでしょう。
こんなことにすら、想像が及ばない(というより、確信犯的にスルーをしているのかも)などとは、この製作陣は本当にどうかしています。

しかし、この結末部分を除けば、この作品は個人的には良いと思う部分をたくさん持っていて、菅野よう子さん作曲のOP/EDの素晴らしさはもちろん、作品のバックに流れるBGMは申し分なく、作画の緻密さと共に作品の持つ緊張感をうまく支えていたと思います。
また、この作品に出てくるヒロインは、主人公2人の足を引っ張るだけの、何も出来ないポンコツヒロインだったけれども、危険を冒してもツエルブがそのヒロインを救いに行く場面では、やはりちゃんとドラマがあったと思います。

だからこそ、この作品の結末は残念でした。もし、制作側が、一昔前の左翼が持っているような、"文明社会の否定+米軍は悪”のような”脳内お花畑満開”思想をアニメに持ち込もうとしているのならば、本当にそういうことは止めていただきたいですね。

6.普通の女子高生が【ろこどる】やってみた。
ろこどる3
Netで評判が良かったので、追加で視聴した作品。
自分は、殆どアイドルとかには興味が無いものの、こういう地域活性化の町おこし企画には大賛成なので(例えば、石川県で行っている"花咲くいろは"をモチーフにした花色旅歩きとかです)、どういうアイデアを出して町おこしをするのかをちょっと期待しながら見ていました。
最初は、ロコドル・グループを結成して、地域イベントの司会などを行うという着実だけれども地味な展開でしたが、俄然面白くなってきたのは、ゆるキャラの"魚心くん"が出てきてから。この魚心くんは、最初はイマイチな造形と思っていたのだけれども、実は設定がすごいことになっているのです。この魚心くんが背負っている魚は、オイカワという種類の市内の川で取れた淡水魚で、ムルデル君というちゃんとした名前を持っている(ムルデルは、利根川運河を設計した実在の外国人技師)。そしてこのムルデルくんを背負っているのは水滴の精霊で、水魚の交わりの名札を付けて、それに引っ掛けて三叉の銛を持っている。しかし、実は本体はムルデル君で着ぐるみの部分の精霊は依代という、誰が考えたのかなんだかすごい設定なのです。この設定を知ってからは、このゆるキャラの変な造形も、何だか良いものに見えてきて、作品中の挿入歌"あぁ流川"と共に"魚心ソング"も耳から離れなくなってきてしまい、これもみんなあの妙に凝った設定がなせるものなのかもしれません。(ちなみに、魚心くん好きが高じて、つい下の写真のような"魚心くんのもふもふスマホケース"をAmazonでポチってしまいました。何やってんだ自分...。)
ろこどる2
物語の後半では、ゆるキャラ大運動会、ろこどるフェスタと堅実に盛り上がるイベントも用意され、その合間にろこどるらしく地方イベントをきっちり行うエピソードも挿入されて、全体に王道かつ丁寧な作りで見ていて安心かつ癒されましたね。また、流川ガールズの縁が、実はグループ結成前から奈々子を知っていたというエピソードも、心温まる話で非常によかったです。でも一番気に入ったのは、ろこどるフェスタが終わった後、必死に地方イベントへ駆けつけ、そこでイベント参加者と一緒に"あぁ流川"を歌う描写で物語の幕を引く終わり方です。自分達を輝かせるイベントも大事だけれども、地方イベントで、そこに集まるお客様を楽しませることも大事と考えていることが良くわかるエピソードで、地元愛に満ちた”ろこどる”らしさをよく表した非常に良いエンディングだったと思います。今まで自分を輝かせたいという個人の目標を追求するアイドルもの作品はありましたが、このようにアイドルの活動によって周りを幸せにすることで自分も輝くという作品は、ありそうで今までなかったのではないでしょうか。この作品が先鞭となって、このようなジャンルの作品も今後色々出てくるかもしれませんね。
PS.
敢えて、この作品で気になる点があるとしたら、以下のようなものです。
1)タイトルの、"普通の女子高生が【ろこどる】やってみた。"は、ちょっと前に流行ったラノベのタイトルみたいで、最初ちょっと抵抗がありました。最初に、見もせずに視聴候補から本作を外したのは、このタイトルのせいです。普通に"ろこどる!"でも良かったのではないでしょうか。
2)劇中歌のCDを買ってみたいと思ったら、"あぁ流川"及び"魚心ソング"と"流川ガールズソング"が別CDだった...。これと、OP/EDのCDをいれると、CDは全部で3枚にもなってしまうので、少なくとも挿入歌は1枚のCDに収めたほうが良かったのでは?まぁ、これは作品の内容と全く関係ないのですけれどもね。

7.人生相談テレビアニメーション 「人生」
人生1
理系、文系、体育会系というテンプレな分類で人生相談をするというのは、いい加減そうで結構的を得ていたかも(気のせい?)。初回での、相談者に対する最もらしい回答のあと、結局、体育会系女子の"勝つしかないんだ!"という投げやりな言葉で締めくくったりするところが、個人的にツボでした。
でも、後半美術系女子を追加したのは余計だったかな?そのせいで、文系女子がただ、常識的なことしか言わない普通の子になってしまったのでインパクトが無くなってしまった気がしました。(因みに、初回レビューでは、文系女子を腹黒いなどと言ってしまいましたが、それは間違いで、普通にいい子でした。また主人公(なのか?)の赤松も、実は結構いいヤツで心優しく時には若者らしくエロを発動するし基本的に理系女子一択というところが好感度高かったです。初めの初期レビューでは自分の目が色々曇っていました...)
全体に最後までバカバカしさを貫き通してよかったと思います。ただ、作品の性格上、物語の展開で視聴者の興味を引っ張っていくということが難しく、そのため後半ちょっと飽きてきてしまったというのも事実で、自分的には、15分枠くらいで1クールやってもらった方が良かったかもしれません。


もう今期が始まって1ヶ月経ってしまっているので、これ以上視聴を遅らすことができないという理由で以下の作品の一部は脱落せざろう得ないと思っています。
1)まじもじるるも
 おそらく7話まで視聴済。雰囲気は大好きなアニメでしたが、もう視聴に費やす時間がありませんでした。残念。三森すずこさんが低い声でるるもを演じており、その声が結構好きでした。

2)東京グール
 多分2話までしか視聴していません。でも、普通に考えれば、捕食する側とされる側が理解し合えるはずもなく、主人公を人間を捕食する側に据えた時点で、おそらく納得がいく結末を迎えることは難しいのではないかと思えました。でもできれば最後まで視聴したかったです。

3)ばらかもん
 5話まで視聴したのだけれど、残念ながら脱落です。
いい話というのは解るし(というより露骨にいい話過ぎ)、”なる”をはじめ島の子供たちの描写はものすごく魅力的なのだけれども、どうしても主人公が甘ったれすぎて相容れませんでした。もちろん、この作品は、主人公が島民との交わりの中で人間的に成長していくことを主題としているのだから、主人公が最初ある程度ヘタレているのは当然なのかもしれないのだけれども、この主人公の職業はサラリーマンではなく芸術家なのだから、他のことがダメでも、その道に関してだけは、ある種の凄みのようなものを見せて欲しかったですね。でもまぁ、これも後付けの理屈で、個人的に合わなかっただけなのかもしれません。

4)スペース・ダンディ2ndシーズン
 この作品は、視聴を冬休みまで延期しました。やっぱり、ダンディは見てみたいです。

5)化物語シリーズ 花物語
 この作品も、視聴を冬休みまで延期です。この作品を見ないわけには行きません。

6)ヤマノススメ2ndシーズン
 そのまま視聴継続です(見ていないけど...)

その他、ハナヤマタは、OPは良かったのですけれども、1話であまりに絵が動いていないように見えてしまたので、そこで視聴を切ってしまいました。
しかし、後でNetでも評判が良いようですので、視聴切りをしたのをちょっと後悔しました。でもやっぱり、時間的に視聴は無理でしたね。

2014年夏アニメ

もうほんとに期の半ばまで来たところで、初見感想など恥ずかしすぎるので止めようかとも思ったのですが、自分の中の決め事にしていたのでとりあえずUPすることにしました。やっぱり、この初見感想が書いていて一番楽しいのですよね。まだまだ、先がわからないのでワクワクしていますからね。(しかし、この時期まで来て一番見ている作品でも3話までしか視聴できていないっていうのは本当にマズイなぁ...)

この期が始まるまでは、春に比べてイマイチなのかなと思っていたのですが、なかなかどうして、自分の中では春アニメより視聴作品が増える結果になりました。今年は、冬、春共に良い作品があり、次期の秋アニメも話題作があるので、ひょっとして当たり年かも?

それでは、お気に入りの順から。

1.アルドノア・ゼロ
アルドノアゼロ
3話まで視聴。
いやぁ面白い。2話まで性能面で地球側を圧倒し正規軍壊滅させた火星側ロボを、3話では主人公が冷静に相手の弱点を見つける作戦を立てて反撃を開始します。こういう兵器の性能や戦闘技量ではないところで戦いを挑み勝利しようとする展開はとても好きです(ただ、あの水を使うという作戦はイマイチ説得力に欠けるけれども...)。主人公は熱血タイプではないけれども、とても現実的でしっかり死というものを認識しているところがいい。軍事教練が実施されている世界だからこそ、こういうタイプの主人公にもリアリティが出たのだと思います。あと、火星のプリンセスの絡みもいい。この聡明で活発そうなお姫様と、主人公の少年少女たちの組み合わせは、何かをやってくれそうなワクワク感があります。今後の展開が楽しみです。(しかし、あのお姫様の変身はどんな魔法を使ったのだろう。あれも火星のテクノロジーなのでしょうか。)

2.残響のテロル
残響のテロル
3話まで視聴。
物語進行のテンポや全編に漂う緊張感も素晴らしいし、それに伴う映像や音楽もまた素晴らしい。これも前期のピンポンから続くノイタミナらしい挑戦的な作品(ピンポンに比べれば、こちらは自分が想像する正統派ノイタミナという感じかな)ですね。
この手の内容の作品では、わざわざアニメでやらずに実写でやったほうがいいのではないかと思われる方もいると思うけれども、自分にとっては、アニメにはどんなジャンルにも挑んでいって欲しいと思っています。それは、今の自分にとって、アニメは実写を超える表現を成し得ることができると思っているから。例えば、この手の内容の物語の実写版ならば、結末は大抵悲劇的なものになるはず。(似たような内容の実写版というと、"太陽を盗んだ男"かな?あの結末は悲劇的な最後とはちょっと違うけれども。)実写は、現実と余りにも違う結末を持って来れば荒唐無稽に見えてしまうから。逆にそれが実写の限界。でも、アニメの場合、ギリギリ反則と紙一重の差で現実の及ぶ範囲と違う点に着地できる可能性があると自分は思うのです。本作の場合、一応まだ人は殺していないとはいえ、東京都庁を爆破した犯人を理屈で言えば庇うことができないはずですが、それでもなお、悲劇とは違う、人を唸らせるような結末に到達してくれることを自分は願って止みません。

3.グラスリップ
グラスリップ
3話まで視聴。
1話ではちょっと作品の雰囲気がもやんとして感じていたものの、3話にてエンジンがかかってきた感じ。とにかく、グループ内でのストレートな想いのぶつけ合いは見ていてハラハラする程。さすがP.A works,この手の恋の多角関係はもはや社風なのかな。でも面白い。今後、あのSFのような設定はどのように物語に絡んでくるのでしょうか。このSF設定は最後に大技を仕掛けてくるような予感がするので期待大です。
(どうでもいいような気になる点が1点。あの頻繁に入る止め絵は、どんな効果を狙って使っているのでしょうか?それとも、ただ滑っているだけなのかな。)

4.人生相談テレビアニメーション「人生」
人生1
2話まで視聴。
第二新聞部の穴埋め記事的な扱いで始められた「お悩み相談」の回答者として召喚された理系、文系、体育会系女の子3人によるお悩みの回答によって進められる進められる物語。この理系、文系、体育会系という分け方からしてベタなのだけれども、これが本当に面白い。いかにも深夜アニメっぽく萌とお色気満載で、ふざけているようにしか見えないのにちゃんと人生相談になっているところがスゴイ。フリップボードで示されるお悩み相談に対する模範解答に続いて"お悩み相談コーナー一同"からのメッセージで体育会系女子の投げやりコメントが、また事の本質を突いているように見える演出もスゴイ。
人生3人生2
進行役の男子生徒のモブ顔キャラデザを除けば(どうしてこうなった)、三人娘のキャラは、体育会がアホ&健康お色気担当、文系が一般常識&ちょっと腹黒担当、そして理系がデレ担当というテンプレのツボをしっかりと押さえていて、これもgood。後は、話のネタが尽きなければ良いのだけれども、人生相談にネタが尽きることなどあるはずがないので、この後失速ということは心配しなくてもいいのかな。となれば、後はこのまま際限なく斜め上方向へ突っ走って行くことを願うだけですね。
(あと、1話で文系担当の子が、ネットじゃ有名なコピペ"奴は四天王の中で最弱"ネタをやってくれたのがなんだか嬉しかった。好きなんですよね、このネタ。)

5.まじもじるるも
まじもじるるも2
2話まで視聴。
長門ユキ似の物静かな"不思議ちゃん"魔女っ子ヒロインと熱血"変態紳士"主人公が繰り広げる、涙と笑いとちょっとエッチな物語。
ベタだけれども、主人公が、ストレートに感情を出すタイプなので、見ていて気持ちがいいし本当に面白い。また、るるもの相棒のクロネコのちょっと皮肉っぽいところも作品のワンポイントとしてとしていい味を出していて、それもGood。最後のEDのバックで、るるもが自転車に乗る練習を主人公が手助けする一連の流れのカットが入りますが、なんともいい感じで作品の雰囲気をよく表していると思います。こういう雰囲気の物語は、1クールという短期決戦ではなくて、2クールぐらいの長さでゆっくり進めて欲しいという気持ちがあるのですけれどもね。
まじもじるるも4

6.目玉焼きの黄身いつつぶす
2話まで視聴。
目玉焼きの黄身いつつぶす
フラッシュアニメのチープさが作品の内容に良く合った怪作。でも、確かに女性と一緒に暮らすと、相手の食べ物に対する流儀(というか相手が育ってきた環境が持っている流儀)に面食らうことが本当にあるんですよね。しかし、それを下らないとあなどるなかれ。結局、相手が何が好きでどういうことを考えているかということは、人間が持っている興味の中でも一番重要なものの一つだと思うので、自分の好きな相手がどういう食べ方をするのかということもやっぱり十分興味のある対象なのだと思います。けれども、これはいい悪いの話ではなく好き嫌いの範疇のことなので、結論が出るわけもなく、だからどうしたと言われると困ってしまうのですけれどもね。ただ、時々相手の食の流儀に感じる違和感について、普段は、まぁ人それぞれなんだろうなぁで片付けていたのを、この主人公はそれで終わらせずにとことん拘って行くので、おぉ、とことん拘るとこうなってしまうのかと、興味津津で見ているといった感じです(でも、やっぱりアホだと思うけれども)。最後にこれ重要。今期のベストヒロインは、みふゆ一択。異論は認めない。

7.スペース・ダンディ 2ndシーズン
スペースダンディ3
1話視聴。
見事に前期のダンディーそのままだった。まさに鉄板。今期も安心して見続けられそうです。

8.月刊少女野崎くん
月刊少女野崎くん3
2話まで視聴。
う~ん...、なんとも微妙。ギャグも面白いし作画も音楽も良いのにイマイチ乗り切れない理由は、登場する男性キャラに対して"どうも共感できないというか、こんな男、実際にいないよなぁと感じてしまうからのような気がします(これはやっぱり、女性目線で男性に対する願望を投影したキャラと感じてしまうからなのだろうか...)。しかし、対する女性ヒロインの千代ちゃんは、可愛さと性格の良さを兼ね備えながら、どういう訳かツッコミ役を振られていて、しかもそれにまったく嫌味がないというなかなかの魅力的なキャラ造形で、これは逆に女性目線が生きたキャラのような気がします。
いずれにせよ、面白いことは間違いなく、また全体にものすごくハイセンスな感じがする作品なので、視聴を継続する予定です。
(この男性キャラに対する違和感というものは、逆に女性が萌えアニメを見たとき、そこに登場する女性キャラに対して同じように感じるものなのだろうか(そもそも、女性は萌えアニメは見ないだろうけれども)。もし同じだとすると、この違和感は女性からのブーメランのようなもの?)

9.東京喰種トーキョーグール
東京喰種2
2話まで視聴。
自分が望まないのに、人間と敵対する化物側にされてしまった人物の悩みを扱う物語は、結構昔からあって、一つのジャンルになっているのかも(例えば、映画"インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア"など)。2話まで見た感じでは、既存のパターンを超えた新しいものは、まだ見えてきていません。でも、まだ序盤なので今後の展開に期待します。

10.ヤマノススメ 2ndシーズン
ヤマノススメ2nd3
3話まで視聴。
1話では、まだまだ前振り程度の内容で、まぁこの程度のものかなと思っていたのですけれども、3話では結構真面目に登山のつらさや楽しさが描かれていたのでちょっと驚いたとともに嬉しくなりました。個人的に、引退後はちょっとした山登りでも始めて見るかなと思っていたところなので、本作は今期の"癒し系"枠、かつ今後の自分の趣味に役立てるためにも視聴継続です。

11.ばらかもん
ばらかもん3
2話まで視聴。
う~ん...、前評判は良かったような気がしますが、どうも自分が思っていたのとは違っていました。
まず物語冒頭、自分の作品に意見を言われた主人公が、"俺が今までどのくらい苦労をしたのを知っているのか"と思いながらその意見を言った人物を殴ります。この殴るという行為がいいか悪いかは置いておいて、殴りたくなる心情は理解できると思っていたのですが、その後の主人公の"基本に忠実のどこがいけないんだ"という独白に本当にずっこけました。習字の先生を目指すわけではなく、文字を描くことを芸術にまで高めようとしている人物が、展覧会に作品を出品する段階に至っても、それまで基本に忠実であることしか考えていないなかったなどということが本当にあり得るのでしょうか。普通のサラリーマンでさえ、仕事の心得として"守破離"(最初は守って、次はそれを破り離れる)を実践してやっと一人前に成れると思っているのに、芸術を志す人間が基本に忠実しか行ってこなかったなどという設定がどうにも納得できませんでした。(このことがあるからなのかもしれませんが、どうも主人公の性格もペラく見えてしまって、それも視聴の気持ちを萎えさせてしまっています。あと、露骨にイイ話っぽく見えるのもちょっとなぁ...)
でも、島っ子のなるは、実に天真爛漫で見ていて癒されます。今は、なるとの交流の部分で視聴を継続している感じかな。でも、まだ序盤なので大化けを期待します。


その他:
ハナヤマタ
色彩は綺麗で、OPでの踊りもなかなかのものでしたが、本編ではOP程絵が動かないのが残念でした。
引っ込み思案な主人公が踊りを介して新しい世界が開けていくことを描くのであれば、やっぱり絵が動かないのはつらいなぁ。
今回は、視聴候補が多かったので、今回は残念ながら視聴を断念することにしました。


今期は視聴予定がなんと11作にもなってしまいました。できれば全て最後まで見続けたいのですがどうなるでしょうか。

2014年春アニメ 感想

もう夏アニメが始まって1ヶ月以上経つのに今更春アニメの感想です(遅っ!)

それでは、気に入った順番から感想を書いていきたいと思います。

1.ピンポン
最近では、一番感銘を受けた作品でした。登場人物たちは、みんな不器用だけどアツくて、そして全員がカッコよかった。
ピンポン2

基本的にはスポ根ものなのだと思うのですが、生まれ持った才能が特に大きく作用すると言われる卓球が舞台だったからなのかもしれませんが、根性や友情だけではどうにもならない才能の優劣のからくる力の差というものがはっきりと示されたのは、結構衝撃的でした。そして、例え努力しても届くことが出来ない世界があることを認める悲哀がしっかりと描かれた場面では、すごく感情が揺さぶられました。
しかしながら、この作品では、全力を出し切って破れた男たちは、負けてもなおカッコ良く描かれたのが非常に良かったです。

そんな中で、やはり印象深かったキャラクターは、物語序盤で破れたチャイナとアクマでしたね。
最初チャイナは憎らしいまでに強く、そして経済的に豊かな日本に反発し、そして見下す態度を取るいけ好かないエリートとして中国から日本にやって来ました。しかし敗北したことから力みがとれ、コーチに専念するようになってからチームメイトの人望を得ていくようになって行きます。特に、故郷からやって来た母親と料理しているところに、だんだんチームメイトが集まってくるシーンは彼の実力と人望を示すいいエピソードだったと思いました。

そして、アクマも、最初は、ペコと張り合う完全なヒール役として登場しましたが、実はペコの才能に憧れ猛特訓をしてきた、誰よりも不器用でそしてまっすぐな男だったことが物語の中で分かっていきます。才能がなかったゆえに人の何倍も努力をしてきて、それが報われなかった時のアクマの荒れっぷりは見ていて本当に辛いものがありました。しかしそれから吹っ切れたあとは、堕ちてしまったペコをなんとか奮起させようと今までのわだかまりを捨てて説得するようになります。本当に不器用だけれども、やっぱりカッコいいぜ、アクマ!

この作品は、もちろん卓球の物語なのだけれども、例え卓球の試合を描写していたとしても、そこに描かれるのはひたすらに人物とその心情であったように思います。歪む背景や覆いかぶさるように巨大化する対戦相手、そして無限に広がるように見える卓球台も、全て心の中に見える光景で、ストロークを打ち合う時の畳み込むようなカット割りも見ている側の意識の中になだれ込んできて、まるで見ている側が彼らと直接対峙しているような気分になりました。強引で荒っぽいけれども、この人の心を鷲掴みする描写はやはりすごい。

けれども、自分の一番印象に残ったのは、激しい試合の内容よりも、試合後の数年経った彼らの現在の描写だったかもしれません。登場人物たちは、それぞれの道を歩んでいますが、才能が一番なかったアクマが家庭を構えてバリバリ働いていたり(このアクマが一番幸せそうだったりします)、チャイナがもう一度脚光を浴びていたり(チャイナは丸くなってコーチ専任になってもカッコ良かったけれど、脚光を再び浴びるようになったら更にカッコよくなっていた。反則だぞ、チャイナ!)します。人生一度の挫折では、まだまだ先はわからない。
才能の有無や努力と挫折など、この作品を見ている間は、激しく心を揺さぶられ続けましたが、最後は明るく前向きな気持ちになれて良かったです。

この作品は、非常にアクのある絵柄ち強引な演出で人を選ぶ作品であると思うけれども、それさえ乗り越えれば、多くの人を魅了する普遍性を備えた作品であることは間違いないと思います。この素晴らしい作品を作り上げた湯浅政明監督に感謝です。

PS.
最後まで江神を引っ張ったのには笑ってしまいました。江上はやっぱり一般人代表のようなものなのだと思うのですけれども、どういうわけか自分は、あのサッカーの旅人を思い出していました。そういえば、彼は今何をやっているのだろう。

2.シドニアの騎士
CGを使った描写が目を引きますが、物語の方は至ってオーソドックスであり、実は今までのSFアニメと違ったところは殆どないのかもしれません。
シドニアの騎士2

物語は、太陽系がガウナと呼ばれる謎の生命体に破壊され、その際地球を脱出した人類が1000年に渡ってガウナと戦いながら生き続ける超巨大宇宙船が舞台になっています。
人口が激減したのでクローンが一般化し、生殖の機会を増やす為に男女両方と交尾可能な「中性」が創られ、また食物を多く摂取しなくても生きられるように光合成ができるように人体改造がされたと想像できる、結構重い設定がされています。
しかし、この作品の良いところは、これらの設定にあまり重きを置かず、これらの設定についての説明は最小限に抑えて、物語の主題をガウナとの戦いに絞り込んだことだと思います。そして、ガウナとの戦いの際は、衛人(もりと)と呼ばれるロボットだけに任せず、シドニアの艦橋に作戦指揮の統制と責任を持たせたので、衛人を使った戦闘以外のシーンでも緊張感が持続することになりました。特に4話での艦長によるシドニアの斜め加速を決断する際の緊張感は凄かった。(ただ、重力の数倍にもなる加速に、あんな工事現場の安全帯のようなもので、大丈夫なのかというのは、ちょっと気になったのだけれども...)

主人公は、スマートでも熱血でもない、どちらかというと朴訥な性格で個人的にかなり好感が持てましたし、ヒロインも有能で美人な星白(特に5話での星白由来水(この表現をネットで知りました。みんな、よくこういう表現を思いつくなぁ)の件から好感度が爆上がり)や、まだ中性だけどモテモテ谷風に「むー」ってなるイザナなど、なかなか魅力的でした。(ただ、仕草で一番萌えたのは、ヒロキ爺さんにデレたララァだったけれども。)

ガウナが異質な存在である人類を理解するために、その形状と思考をコピーするというのは、やはりオーソドックスなものであったけれども、古臭さは全く感じず、ちゃんとガウナの不気味さを引き立たていたと思ます。

2期では、このガウナの正体が明かされ、きちんと物語が終了して欲しいのだけれども、原作がまだ連載中なのが気がかりです。しかし、1期の出来が素晴らしかったので、2期に期待せずにはいられません。

PS.
このアニメを制作した、ポリゴン・ピクチュアズは、なんと放映2か月前に、このシドニアの騎士を納品したとのこと。それならば、2期のクォリティは問題なさそうですね!

3.Selector infected WIXOSS
Selector infected WIXOSS

このアニメは、分割2期ものなので、現在1期だけが終わった状態では、途中までの感想となります。
なので、そもそも中途半端な感想になってしまうのですけれども、それにしてもこの作品の感想を書くのは難しいと思ってしまします。それは、この作品の設定が荒っぽいだけなのか、それとも謎として残してあるのかが、あまりよくわからない点が多々あるからです。

まず、良くわからないのが、夢限少女は特別の力を持つのかどうかということです。
8話でセレクターとルリグの入れ替わりがあり、それは確かに衝撃的ではあったのですが、表の世界に出てきた元ルリグが元セレクターの願いを特別な力によって叶えたのかどうかがよくわかりませんでした。
遊月と入れ替わって現実世界へ出てきた花代さんが香月とすぐに恋仲になった訳ではなく、花代さんからの積極的なアプローチが必要でした。また、ルリグになった遊月がカードの中の世界で謎の少女繭と会った時、繭から夢限少女の願いは現実的に叶えられることしか叶えられないと告げられました。ということは、セレクターと入れ替わって表に出てきた元ルリグは元セレクターの願いを叶えるために表の世界で一生懸命努力をしなければならないのでしょうか。でも、そうだとしたら、願いを叶えることができる夢限少女などというのは全く嘘になり、ただ体が入れ替わっただけになってしまいます。自分は、それまで、WIXOSSは、基本的にまどマギ風の"願いに対する代償"を実現するシステムだと思っていたのですが、もしルリグとセレクターが入れ替わるだけというならばそれとは違うということになります。そうだとすると、さすがにWIXOSSというシステムがどういう意図で存在するのかが分からなくなってしまうと思うのですが...。それとも、自分が何か勘違いをしているのかなぁ。

また、更に細かい点を言えばもっとあります。例えば、3回セレクターが負けると、そのセレクターの記憶が消され、そのセレクターの願いは絶対叶えられなくなるはずなのですが、一衣は自力で記憶を戻しました。るう子と友達だった記憶が戻れば、その時点でるう子との友達の関係が復活すると思うのですが、WIXOSSのペナルティはそんなに甘いものなのでしょうか?また、3回負けたルリグは消滅するものだと思っていたが、緑子さんがルリグとして残っていたのは何故なのか?などなどと色々あるなぁ。

上に書いたように、作品の粗なのか、謎なのかよくわからない微妙な点があるのですが、それでも自分にとっては、この作品にはそれに目をつぶって更に興味を惹かせ続けるるものがありました。
アキラッキーの小物下衆っぷりと顔芸も面白かったし(物語中盤までは、このアキラッキーの下衆ぶりがいい狂言回しとなって結構面白かったです。岡田麻里さんは、こういう女性を描かせると本当に輝くよなぁ)、伊緒奈の最終バトルでの願いにも驚かされました。

あと、WIXOSSはあくまで、この物語の舞台装置だと思うので、WIXOSSのゲームとしてのルールの説明が無くても、るう子がどんどん勝ち進んでいってしまうことも、自分的には特に問題はなかったのですが、ただ、やはりあまりにもるう子が強すぎるので、もう少しハラハラさせるような演出があったり、るう子がこのゲームに強い理由付けのようなものがあっても良いのではないかと思いました。

今後は、るう子と伊緒奈との組み合わせでどのように話が進んでいくのか、遊月とバトルで勝負した小さい女の子も気になります。そして、一番気になるのは、予告であのアキラッキーが普通に生活していたことです。あの状態から復活したのだろうか?
秋から始まる2期が本当に楽しみです。

4.柩姫のチャイカ
最初1話目を見たあとは、視聴候補の中に入れていなかったのですが、何となくズルズルと見続け、結局最後まで視聴してしまいました。
チャイカ3

ちょっと地味な話ではありましたが、なんというか普通に面白かったです。こういうオーソドックスな冒険ファンタジーものは近頃はあまりないかもしれませんね。
まず、この作品全体に感じたのは、すごく真面目に丁寧につくられているなぁということです。チャイカ一行の旅の途中の会話や行く先々の街中の様子、またふんだんに登場する食事のシーン(これが結構うまそうなのだ)の丁寧な描写が、作品に良いリアル感を与えていました。また、戦闘シーンでは、主人公トールの武器が短剣なので相手の懐に入り込む戦いで構図的に躍動感が感じられ、更にワイヤーなどの小細工などもあったので、戦闘シーンに飽きがくることはありませんでした。また、トールが強すぎないことも、チャイカのガンドから放たれる魔法が一撃必殺のものではないことも戦闘シーンに緊張感を与えていてGoodでした。(チャイカのガンドを使用する際の魔法の詠唱もなかなか良かった。あと、"うぃ"も。)
物語の展開はゆっくりだったけれども各話ごとの引きもちゃんと作られていましたし、フレドリカの小人Versionとか時々人を驚かせる演出もあったので、毎回楽しみに見ていました。でも一番驚いたのは、最終回のチャイ化かな。2期のスタートが待ち遠しいです。

PS.
柩姫のチャイカのBlu-ray/DVD限定版全巻購入抽選特典として抽選で1名のみに「立体化 機杖(ガンド)」が当たるのだそうです。自分はあまりGoodsに興味はないのですが、これは欲しいなぁ。
チャイカ_ガンドチャイカ_ガンド3

5.健全ロボ ダイミダラー
ダイミダラー2

最終回では見事にこのバカアニメの着地を決めてくれました。
この作品を見ながら、このアニメの製作陣の熱血ロボに対する愛情とエロをバカで笑い飛ばしてやろうという熱い思いはしっかりと感じましたし、その思いは、又吉長官の最終回での熱い(?)セリフに込められていたのは確実に理解出来ました。
しかし、やはりエロだけでワンクールを走りきるということは難しかったのかもしれません。いみじくも真玉橋 孝一(まだんばし こういち)が2話目にして恭子の乳揉みに飽きてしまったように、エロはインパクトが強い分それだけで物語を持続することが出来ないんですよね。おそらく、製作陣もそれはわかっていて孝一のエロパワーを後半もう一度炸裂させるためにも、主人公を天久 将馬(あめく しょうま)へ一旦変更という荒業を行ったと思うのですけれども、残念なことに将馬に変更になってからは作品のパワーも本当にダウンしてしまいました(製作陣には申し訳ないのだけれども、将馬投入以降は本当に退屈でした)。このパワーダウンの期間があまりにも長かったので、物語の後半、満を持して孝一が登場してもイマイチ乗り切れず、最終回の又吉長官のセリフへも、「よく言った、又吉長官。カッコイイぞ!」とまで行かずに言いたいことは理解できたなどという、テンションの低い感想になってしまったのでした。う~ん...。結局、1クールという長さがこの作品にとっては長すぎたのではないかという気がします。出来ればOVAのような形で、半分くらいの長さで制作されれば、もっとキレのあるテンポで話が進み、孝一の再登場も又吉長官のセリフもバッチリ決まったような気がするのでけれどもね。

6.一週間フレンズ。
一週間フレンズ

う~ん...、この作品の感想は難しいなぁ。結局、問題だったのは、この作品の原作がまだ連載中であるにも関わらず、アニメ作品としてのラストを決めなければならなかったことのように思います。自分は、この作品の原作を読んでいないのですが、人の心の動きが主題のこの物語では、安易なストーリーの改変は難しいであろうことは間違いないので、アニメの製作陣がどのような結末にするのかでかなり悩んだであろうことは十分想像できます。結局、今回アニメのラストシーンで藤宮さんのちょっとした成長が描かれました。このアニメ版のラストは原作の流れに沿ってこの作品をギリギリ軟着陸させることが出来たのではないかと思っています(このラストがアニメオリジナルかどうかも分からないのですけれども)。ただ、このラストでは状況は特に変わらないんですよね。それが、このラストに対する不満の原因なのだと思います。また、アニメ版のラストへ至るまでは、主人公の長谷くんは空回りするだけで全く役に立たず(神社で「何をやっているんだ俺は」って頭を抱えて叫んでいたけど、それはこっちのセリフだよ、長谷くん)、結局は藤宮さんが一人で色々な葛藤を乗り越えたように見てしまったことも、ラストに向かっての盛り上がりに欠けた要因の一つだったような気がします。しかし、色々文句を言ってしまいましたが、アニメの製作陣はこの作品を最後まで丁寧に良い雰囲気でまとめてくれたと思います。そして、もう一点、この作品では、サブの桐生君とアホの子の山岸さんとのやりとりがすごくいい感じに描かれていて、最終話では、この二人の絡みが緊張感をいい感じに和ませてくれました。出来れば、作品中でこの二人にはもっと光を当てて欲しいかったですね。
一週間フレンズ2

作画の点では本当に素晴らしく、水彩絵具のような濃淡で描かれた景色はとても透明感と柔らかさがあり、それに合った音楽と共にいかにも瑞々しい青春という感じを演出していました。また、作中の登場人物たちの表情もよく描かれていて、その心の動きをしっかりと表情で描写していました(特にヒロインの藤宮さんの記憶を失った時のジト目は強烈だった)。それだけに、出来れば連載が終了したあとに、この作品はアニメ化してもらいたかったと感じました。

7.極黒のブリュンヒルデ
ブリュンヒルデ

この作品の感想はなんとも難しいものがあります。つまり、一般人として、この作品の粗をツッ込む気持ちと、オタクとしてこの作品を楽しもうとする気持ちがせめぎ合っている感じとでもいいましょうか。一般人としてこの作品の雑さをツッコめば本当にキリがありません。例えば、寧子たちが何かの組織から命を賭けて逃げてきた後、これだけ特殊な能力を持っているのに、自分の命の延命に必要な薬の入手を試みようともせずに、ノープランで学校に編入して来たとかマジですか。自分はてっきり、あの編入からものすごい陰謀話が始まると思っていた。また、その特殊な薬のパッケージにどういう訳か番号がしっかりふってあって、それをインターネットで検索したらあっさり製造場所が分かって、挙句の果てに間取りもわからないその広い工場の中から目的の薬を自力で見つけ出してしまうとか、本気でちゃんと考えているのかと疑ってしまう程。しかし、その一方でこの作品で良いと感じることも結構あって、その最も大きな点は、特殊能力(これ魔法使いじゃなくて超能力者ですよね)を持っているにも関わらず、寧子たちを弱くそして優しいキャラとして描いたことで、これによるキャラクターの魅力というのは間違いなくあったと思います。薬を飲み続けないと死んでしまうという設定は悲劇的でせつない感じがしましたし、エロネタも生のリミットを意識することからくるものと思えば不自然さは感じませんでした。そういう意味では、オタクの心の琴線に触れるドラマは確かにあったし、これをホラー・サスペンスものではなくて、ホラー風味のハーレムラブコメ異能バトルものと思えば、悪い点もあるけれども、それを無視できる面白さがあると途中までは思っていました。(また、狙ってやっているのかどうもわからないのだけれども、変にシュールなセリフやギャグが時々入って、もちろんそれは滑るんだけれども、それが妙にほんわり感を与えるという変なところがあって、そんなところも自分は好きでした。ちょっとうまく説明できないのですけれども。)

しかし、OPが変更になった(しかもその新OPの出来が本当にひどかった)10話あたりから雲いきが怪しくなっていきます(というか、爆下げが始まりました)。もう物語の終盤だというのに、次から次へと新キャラが投入され、しかもバンバン登場人物が死んで、更に生き返ったりするので、一体誰が死んで誰が生き返ったのかもわからなくなってしまいました。もう、超展開を通り越して唯のダイジェストを見ているような感じ。それを最終回では、適当極まりないクォリティーでひたすら繰り出され、あげくに、最後に2つの墓が出てくるのですが、あまりにも人が死んで生き返るので、いったいこの2つの墓が誰のものかさえわからなくなる始末。こんなのありえません。

Netで調べてみると、この作品の原作消化は、なんと以下のように行われたみたいです。
 1話~10話 原作5巻分
 11話~13話 原作5巻分+雑誌掲載分

このひどさはやっぱり、いくらなんでも看過出来ません。好意的に解釈すれば、もしかするとこれは元々2クールものと計画されていたものが、途中で1クールに変更されてしまったため後半に駆け足にならざろう得なくなってしまったのかもしれません。しかし、いくらなんでもあの後半の端折り方は、学生が休み明け直前に大急ぎで仕上げた課題じゃあるまいし、公共の電波に乗せて娯楽作品を提供するプロの仕事としてどうよというのもありますし、そもそもこの作品は原作を元に制作されているので、あのやり方は原作者に対して失礼だし、その原作を好きな読者に対しても失礼です。

自分は、原作とアニメ作品は基本的には違うものとして考えているので、アニメの製作陣が原作を自分なりに解釈して変更を加えることは個人的には全く問題無いと思っています。ですから、もし仮に、自分が想像しているように2クールから1クールへの変更があったとしたならば、その時点で原作の区切りのいいところで話を終わらせるようにするか、あるいはオリジナルエピソードを追加してでも無理なく話を終わらるようにしたほうが、あんなダイジェストを作るよりはよっぽど良かったと思います。オリジナルエピソードは原作支持組の人からは避難を浴びるかもしれませんが、それでもオリジナルエピソードで人をうならせるような着地を決めたら、それこそクリエーター冥利に尽きると思うのですがどうでしょう。
いずれにせよ、こんな個人のブログでちょこちょこ言うよりも、この作品の最終話はBlu-rayの売上にものすごく影響を与えてしまっているようなので、製作陣は怒られる筋からは既に怒られているのでしょうね。とりあえず猛省を願います。

ただ、ここまで書いておいて言うのも何ですけれども、それでも、この作品には好意的な感じを持っているんですよね。アニメ作品としての出来はともかく、なんやかやで楽しめた箇所はありましたから。それは、やはり原作力に負うところが大きかったのかもしれませんね。

PS1:
この作品を見るまで、自分は"俺たちの戦いはこれからだEND"というものは、ふざけた終わり方だと思っていたのですが、無理やりたたむより良いという考えに変わりました。自分の考え方を変えという点においては、意味のある最終回だったと思います。

PS2:
やはり最初のOPは素晴らしかったので、動画を貼っておきます。



その他、以下の作品は、残念ながら途中脱落してしまいました。
・それでも世界は美しい
自分は、この作品をもうちょっとファンタジー色の強い物語なのではないかと最初思っていました。それならば、子供が国王でも、なんとかアニメ補正を働かせることができるかなと思ったからです。しかし、この作品ではそうなっておらず、わりとマジにこのショタ国王に政治をさせようとしていました。当たり前ですが、その子供がいくら頭が良くても子供に政治はできませんし、そこにアニメ補正を働かすことも出来ません。ニケのキャラクターはとても魅力的でしたし、りビも悪い性格ではなかったので、頑張って見続けたのですが、どうにもそこが気になってしまい途中でGiveUpしてしまいました。

・魔法科高校の劣等生
主人公の俺TUEEEEEE!に限度がなさすぎなのではないかと以前の記事の中でも書きましたが、それだけでなく敵YOEEEEE!という感じがするのも残念なところでした。それを最初に感じたのは、バトルではなく、たしか4話か5話あたりで、魔法力が弱い生徒が学校に対して差別の撤廃を求めて学校を占拠しようとする事件で、その際に行われた生徒会長との討論の内容にはちょっと期待していただけに本当にがっかりしました。生徒会長はごく普通のことしか言わないし、その普通の言葉を聞いただけで顔を覆ってうなだれる抗議活動を起こした生徒とかは、ただの間抜けにしか見えませんでした。やはり主人公たちの力を強く見せるために相手を弱く描くのは見ていて気持ち良いものではありません。また主人公たちを周りが持ち上げすぎるのも考えものです。妹の「流石ですわ、お兄様」に関しては、もはや様式美として聞き流すことができたのですけれどもね。

追加:京騒戯画
京騒戯画

以前からいつかちゃんと全部見たいなと思っていたので、先月あたりにまとめて1日で見てしまいました。
以前、0話を見たときに、そのビジュアルに圧倒されました。自在に動くカメラワークと極彩色の色使い、奔放なまでに飛ぶ場面転換とアニメでなければ表現できない描写が次々と繰り出され目は画面に釘付けでした。まさにアニメーションの全力投球という感じ。しかし、いかんせん話の内容はさっぱり分からずじまいで、これは面白いのかどうかさっぱりわからないなと思っていたところ、TV版が去年の秋から放映されるとのアナウンスがあったので録画しておいたものでした。
さて、1話から見てみると、あれほど訳の分からなかった0話が何となく分かってきたような気がしました。ただ、とても全部がわかったなどとは言えるものではなく、相変わらず難解ではありましたが、毎回のアニメーションの冒頭で述べている通り、これは「家族再生の物語」であるはずだから、それ以外の細かい設定は気にする必要ないなと思って、理解できない点は割り切ってみていました。多分この物語の見方は、それで良いのだと思います。

そしてこの物語の白眉は最終回で、この回ではそれぞれの登場人物たちの心の内側がわかり、そこへ主人公のコトが思いの丈をぶちまけます。
コトの家族と一緒に笑ったり泣いたり一緒にご飯が食べたいと願いに対して、それでも拗ねている面倒くさい性格の父と長男にぶち切れてぶん殴るコト。彼女の家族と一緒にいたいと思う我儘は、見ていて実に気持ちよいものでした。それはきっと家族にだけ見せられる甘えであり我儘だったから。

それでも一番感動したのは、さらに最後の場面。コトに頭突きをくらってもなお、自信がもてなくてウジウジする父に銀河万丈氏演じる"神"が稲穂でビシバシ叩く。そして最後に一言「居るだけじゃいかんのか?」。これにはやらた。今まで聞いた中で一番の"救い"の言葉でした。この言葉を聞いただけでも、自分にとっては、この作品を見続けた甲斐がありました。
京騒戯画4京騒戯画6

非常に前衛的な表現があり難解な作品であったにも関わらず、終始優しい雰囲気を感じられて見ていて楽しかったです。説明編と言われる10.5話を見てもなおよくわからない部分が残ってしまったのですが、自分にとっては非常に良い作品でした。

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