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ガールズ&パンツァー 感想

ガールズ&パンツァー(縮小)


始まる前は、完全に色もの扱いだったものが、予想を覆す大ヒットとなってしまった作品。
普通そういうダークホース的な作品というのは、ストーリーや脚本で見ているものを唸らせるものが多いと思うのですが、この作品においては、登場人物たちのドラマの部分は、全くの凡作と言ってよいかもしれません。では、この作品の魅力は何かというと、それは、徹底的に書き込まれた戦車の描写や動きにあると言って間違いないと思います。実は自分は戦車についてあまり詳しくありません。でも例え詳しくなくなくとも、尋常でないくらいDetailにこだわった戦車の描写に加えて、停止するときには一瞬前かがみになって止まる車体や、砲弾を打った時の反動のリアルな動きをみれば、唯の職人技というよりも戦車愛ともいえるようマニアックなこだわりがあることを、オタクならわかる筈です。
また、本作でもうひとつ大きな魅力と思う点は、実弾?を使った打ち合いをかなり本気で描いたことです。自分は、砲撃戦の醍醐味というものは、こちらの打った弾が相手を確実に撃破することだと思っていますが、その場合、当然、撃破された側の人間は死んでしまうことになってしまいます。それはまずいと、大破したけど内部の人間は死なないことにしてしまうと、今度は逆に全くリアルでなくなってしまいます。しかし、本作は、そもそも学園艦や戦車道が存在する実際とは違う世界の話なので、どれだけ被弾した戦車が大破しようとも、絶対に搭乗員は死にません。ただ白旗がぴょこんと飛び出し、大破した車体から全く負傷していない女の子が煤けた顔を出して”負けました~”と言うだけです。でもこの絶対に人が死なないという暗黙のルール(これは、視聴者側が勝手に推測した脳内ルール)があるおかげで、今まで描けなかった、リアルな砲撃戦や戦車内部の操作を描けるようになり、本作の面白さが増したのは確実だと思います。
また、マニア心をくすぐるのは、戦車のリアルな描写だけではなく、たとえば、主人公西住みほの搭乗戦車が、有名なドイツの動物シリーズ戦車ではなくⅣ号戦車であることも、戦車を知っている人からすればニヤリとするようなな選択だったのではないかと思います。
(実は、自分は戦車については、あまり詳しくなく、Blu-rayの特典”不肖・秋山優花里の戦車講座”で初めてⅣ号戦車のことを知りました。この戦車講座は面白いので必見です。)

この作品は、戦車マニアな趣味がふんだんに盛り込まれていましたが、それだけではなく、仲間との友情やチームプレイといったアニメの王道を行くストーリー展開でミリオタ以外の普通のアニオタにも絶大な支持を受けました。また、個人的にポイントが高かったのは、最後に一騎打ちを描いたところです。近代戦にとっては、近距離での戦車同士の一騎打ちなどはありえないのでしょうが、逆にアニメだからこそ、この燃える展開を描けたのだと思います。しかも、この一騎打ちで主人公側は装備での劣勢を戦術で覆すという戦いっぷりで、最後まで王道を貫いた大満足の一本でした。

最後に、この作品の監督である水島努監督について。
自分にとって、水島監督の作品は、殆どハズレがありません。先に、この作品はドラマの部分が薄いと書きましたが、それは、監督がドラマの部分を描くのが苦手ということではなく、この作品の登場人物の数が非常に多いことに加え時間的に短い1クールであるとの制約上、監督が、ストーリーの進行に不必要と思われる人間関係を極力省いた結果なのだと思います。逆に短いドラマの部分で、主要メンバーの個性をはっきり打ち出した演出はさすがの一言です。本作でも感じたのことなのですが、水島監督の作品では、登場人物が意味不明の行動を行って、見ていてイライラするということが全くありません。それは、監督が物語の着地点を見据えて、登場人物に必要な行動をさせていることに他ならず、それは監督としての力量の高さを端的に表していると思います。水島監督は、今回のような王道作品のほかに、”撲殺天使ドクロちゃん”や”呼んでますよアザゼルさん”のようなとんでもないお下劣ヒャグアニメ(これがものすごく面白い!)や、”大きく振りかぶって”のような青春アニメ、また”Another"や”Blood-C"のようなホラー作品まで実に多彩な作品を監督しており、それのどれもが自分にとって素晴らしいと思えるものばかりです。(滅茶苦茶叩かれた"Blood-C"でも、自分にとっては非常に面白い作品でした。いつか、擁護のために"Blood-C"の感想を書いてみたいと思っています。)
今後とも、水島監督の活躍に期待しています。(でもまずは、ガールズ&パンツァーのOVA及び劇場版ですよね。)
ガールズ&パンツァーNo4_small

おまけ
ガールズ&パンツァー終了後、よくコンビニなどで打っている陸上自衛隊のDVDが、DVD売上部門1位となる珍事が起きました。それは、このDVDが副音声で”不肖・秋山優花里の戦車講座 出張版”を持っていたからです。
実は、自分もこのDVDを買いました。これが、なかなか面白かったのです。秋山殿による副音声の解説も良かったのですが、それ以上に内容が、非常に勉強になったと感じました。それまで、自分は、日本で、戦車が使われる時は殆ど日本に死亡フラグが立った時なので、日本に戦車など必要ないのではないかと思っていたのです。しかし、このDVDで、本土防衛出来る戦力があることを見せることによって抑止力があることを相手に知らせることが大事で、かつ自分の国で防衛用の兵器を開発・調達することが重要であることがよくわかりました。特に、エンジンから砲身まで全てを自国で調達できる国は、米・英・露・独・仏・伊そして日本の7カ国(そのままG7)のみというのが印象的でした。こんな知識を得たことも、ガールズ&パンツァーを見たことによる思わぬ副効果でした。

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