Aiuto!の穴

≫King Crimsonの音楽

King Crimsonの音楽

高校1年の時、友人から借りた”クリムゾンキングの宮殿”で”21世紀の精神異常者”を初めて聞いた時の衝撃は今も忘れません。それ以降は本当に取りつかれたようにクリムゾンの音楽を聞きまくりました。おそらく後にも先にも、クリムゾン程、自分の音楽嗜好に影響を与えたバンドは無いでしょう。
クリムゾンの音楽を聞いて以来、その他のいわゆる”プログレッシブロック”グループの音楽を聴きましたが、クリムゾンよりも熱中出来るグループにはついに出会えませんでした。自分の中では、まさに孤高のロックグループです。

以下に、よく聞いたキング・クリムゾンのアルバムを簡単に紹介します。

1. クリムゾンキングの宮殿(In the Court of the Crimson King)
クリムゾンキングの宮殿
あまりにも有名なキングクリムゾンの1stアルバム。ビートルズの"アビーロード"を英国のヒットチャート1位から引きずりおろしたアルバムとしても有名ですが、この絶対の完成度を誇るアルバムが当時全く無名の若者たちによって作られたデビューアルバムであったということには驚くしかありません。
自分にとってクリムゾンの音楽の魅力の一つは、激しさの中に神秘的な感じが垣間見える、その独特の音楽性があるのですが、特に3曲目”エピタフ(墓碑銘)”と最終曲”クリムゾンキングの宮殿”には、クリムゾンの音楽が持っている静と動の同居した魅力が遺憾なく発揮されています。これらの曲には、今では使われなくなったメロトロンと呼ばれる楽器が実にうまく効果的に使われ神秘的な雰囲気を醸し出しています。一方、激しい曲の代表が1曲目の”21世紀の精神異常者”で、この曲の持つアナーキーさは、現在でも全く色褪せることはありません。このアルバムは、1969年にリリースされ、既に40年以上の年月が経ちましたが、時代の波にさらされても輝き続けるロック界の金字塔と言ってもよいと思います。

2.レッド(Red)
Red.jpg
第2期クリムゾンの最終アルバム。この時、既にバイオリニストのデビッド・クロスが脱退し、このアルバムはギターのロバート・フリップ、ベースのジョン・ウェットン、そしてドラムのビル・ブラッフォードの3人編成で製作された。そして、このアルバムのリリース後、クリムゾンは解散することになる。
女性的なメロディラインを受け持つバイオリンパートが無い分、非常に男性的で激しく、また曲もシンプルに聞こえる分、統一感があります。(それが良いと言っているわけではありません。)最終曲の”スターレス”は、1stアルバムで昔脱退したイアン・マクドナルドをサックスで迎え、第2期クリムゾンのレクイエムでもあるかのように序盤は厳かな感じではじまり、中盤からは情念を見せるような激しい演奏で、最後は劇的なフィナーレで11分にも及ぶ大作の幕を閉じます。正に第2期クリムゾンの幕を閉じるにふさわしい名曲と言えるでしょう。

3.太陽と戦慄(Lark's tongues in aspic)
Larks tongues in aspic
4thアルバム”アイランズ”が発表された後、新たにギターのロバート・フリップの他、ベースのジョン・ウェットン、ドラムのビル・ブラッフォード、バイオリンのデビッド・クロス、そしてパーカッションのジェイミー・ミューアの5人で結成された第2期クリムゾンの5thアルバム。
第2期クリムゾンから即効演奏が導入され、各メンバー間の激しい緊張感と集中力が全編に持続する、演奏者のエネルギーに圧倒されるアルバムです。

4.暗黒の世界(Starless & Bible Black)
Starless Bible Black
第2期クリムゾンによる通算6枚目のアルバム。アルバムはA面の3曲のみをスタジオ録音(その内、Night Watchは、前半のイントロ部分をライブ録音から、後半をスタジオ録音と変則的な形で収録された。)、残りはライブ演奏を収録することで作成された。当時のクリムゾンが、ライブ演奏の技量に絶対の自信を持っていたからこそ、このような形の収録が行われたと思うのですが、アルバムのトータル感を出すためにもA面だけはスタジオ録音にしてもらいたかったです。そして、ライブCDで初めて存在を知った”ドクター・ダイアモンド”もスタジオ録音で収録して欲しかったと思うのは自分だけでしょうか。

5.ディシプリン(Disipline)
Discipline.jpg
81年に突如復活した第3期クリムゾン。しかし、この新生クリムゾンは今までのクリムゾンとは大きく異なり、まずメンバー編成でいえば、バンドの中にもう一人ギターがいる!(あのフリップ先生が他人のギターを認めた!)しかもアメリカ人!!(逆に能天気なアメリカ人だったから良かったのかも)ということにかなり驚かされました。そして音楽面でいえば、第2期クリムゾンの大きな特徴であった即効演奏は影を潜め、変拍子やシーケンスフレーズのずれを利用して曲調に変化を与え、そこにガムランやアフリカ方面の音楽が持つ土着のリズムを加えることによって、規則正しい(まさにDisipline)けれどもロックとしてのダイナミズムも持つという独特の音楽を作り出していました。ただ、この新しいスタイルが、音楽として個人的に面白く感じるかどうかは別物で、やりたいことは何となくわかるのだけれども、やはり実験音楽の域を出ていないように自分は感じていました。
今、この作品を聞いてみると、80年代当時に聞いた時の違和感のようなものは大分なくなったのを感じることが出来るので、クリムゾンの音楽の先進性を改めて実感します。でも、この音楽がクリムゾンファン以外の人も魅了するかというと、やはり未だに疑問です。
しかし、プログレッシブ・ロックが、唯の少し風変りなムード・ミュージックになり下がってしまった感のある中で、キングクリムゾンは常に前へ進もうと激しく尖っていたことは間違いありません。この士の高さは、全てのクリムゾンファンが理解していたはずです。

6.スリー・オブ・ア・パーフェクト・ペアー(Three of a perfect pair)
Three of a perfect pair
第3期クリムゾンの音楽が、士の高さはともかく、音楽としての面白さはどうかなと個人的に思っていたところ、第3期クリムゾンとしての、この3rdアルバムにて、やっと実験要素臭が無くなり音楽としてこなれてきたと感じたと感じました。特に3曲目"Sleepless"は、第3期クリムゾンの音楽が非常にうまくpopミュージックとして実現された曲だと思いました。(唯のPopミュージックでつまらんと思う人も多かったかもしれませんが。)
そして、一番の目玉は最後の曲"Larks' Tongues in Aspic, Part3"で、第3期クリムゾンとして、80年代の解釈による"Larks' Tongues in Aspic"を聞くことが出来ます。(後半のフリッパートロニクス風の部分はイマイチ...)
この後、第3期クリムゾンは解散することになりますが、実はキングクリムゾンが同じメンバーで3枚もアルバムを出すのは初めてのことで、フリップ先生的には充実した期間だったのかもしれません。

7.スラック(Thrak)
Thrak.jpg
ダブルトリオという編成で復活した第4期クリムゾンの95年リリースの1stアルバム。(1stと言っても、実はその前にミニアルバム"VROOM"を出しており、Thrakは、第4期クリムゾンの1st Fullアルバムとなります。)第4期クリムゾンは、メタルロック性を前面に押し出し、ハードな音楽とダブルトリオが生み出すぶつかりあいが音楽のダイナミズムを増加させることを意図していたのだと思います。でも自分が第4期クリムゾンで覚えているのは、"VROOOM"だけでありそれも、"Red"の90年代版の曲というイメージでしか聞いておらず、ダブルトリオから何か新しいものが生まれてきたという感じは殆ど持てませんでした。
元々、第4期クリムゾンは第3期クリムゾンの延長線上にあり、第3期クリムゾンは、ライブでの即効演奏からではなく曲のスタイル自体に音楽のダイナミズムを求めていたので、そもそもダブルトリオから何かが発展する余地は、初めから少なかったのかもしれません。そして一番自分にとって問題だったのは、第4期クリムゾンの曲が殆ど同じに聞こえてしまい、曲そのものにも興味が無くなってきてしまったことです。それは、次作"Construcktion of Light"で更に顕著なものになり、結局は、"Construcktion of Light"以降のアルバムを自分は聴かなくなってしまいました。(演奏そのものは、すごいと今でも思います。)

8.グレート・デシーバー(GREAT DECEIVER)
great deceiver
92年に発売された第2期クリムゾンの73年から74年に渡るツアー音源を収録した4枚組ライブアルバム。
このアルバムが出た時、どれほどのクリムゾンファンが狂喜したことでしょうか。インターネットが無かった当時、第2期クリムゾンのライブの凄まじさはファンの間で伝説のように語り継がれ、クリムゾンのブートレッグ(海賊盤)が輸入盤屋や中古レコード屋に入荷すれば高値で取引される時代があったのです。しかも、海賊盤なので音質などは当然期待してはいけないようなしろものでした。そこへオフィシャルなライブアルバム、しかも4枚組が出るというのですから、発売前からファンの期待はものすごいものがありました。そして、このライブアルバムは見事にファンの期待に答えてくれました。このアルバムを購入当時、自分は、初めて聞く演奏に心をときめかせながら何度も繰り返し聞いたものです。このライブアルバムは、全盛時のキングクリムゾンの演奏を余すところなく収めた必聴の名盤であると自分は堅く信じます。
しかし、その後、Collectable King Crimsonシリーズのライブアルバムがぼろぼろリリースされ、あまつさえ"Road to Red Box"という名の74年のUSAツアー24枚組!のライブアルバムすらリリースされるようになるとは夢にも思いませんでした。ちょっとやり過ぎっスよ、フリップ翁さん...。

9.ナイト・ウォッチ(Night Watch)
Night watch
第2期クリムゾンのライブアルバムでどれか1枚だけ選べと言われたら、このナイト・ウォッチを選ぶかもしれません。73年のアムステルダムでのライブで、第2期クリムゾンの最高のパフォーマンスの1つであり、"Starless & Bible Black"の音源にもなった有名なライブの完全版です。
その昔、このアムステルダムでのライブのブートレッグは、ファンの間でも伝説であり、自分も中古レコード屋を探しまくったのですが、ついに見つからなかった記憶があります。しかし、今はオフィシャルのライブアルバムを手に入れられるので、良い時代になりましたね。

 | HOME | 

プロフィール

aiuto!

Author:aiuto!
会社員
英語の勉強と日々気になることを日記風に書いていきたいと思っています。


最新記事


最新コメント


最新トラックバック


月別アーカイブ


カテゴリ

はじめに (6)
英語 (93)
(2013/9月-2014/2月) (35)
(2014/3月-2014/12月) (41)
(2015年) (2)
(2016年) (12)
音楽 (9)
EL&Pの音楽 (1)
King Crimsonの音楽 (1)
広橋真紀子さんの音楽 (1)
音楽雑記 (5)
アニメ感想 (17)
フルメタル・パニック感想 (1)
とらドラ! 感想 (1)
PSYCHO-PASS -サイコパス- 感想 (1)
灰羽連盟 感想 (1)
ゆゆ式 感想 (1)
新世界より 感想 (1)
じょしらく 感想 (1)
男子高校生の日常 感想 (1)
らきすた, みなみけ, 苺ましまろ, あずまんが大王 感想 (1)
Steins;Gate 感想 (1)
とある科学の超電磁砲 感想 (1)
宇宙戦艦ヤマト2199 感想 (1)
ガールズ & パンツァー 感想 (1)
TARI TARI 感想 (1)
花咲くいろは 感想 (1)
今期のアニメ (13)
2016年冬アニメ 感想1 (1)
2015年冬アニメ 感想 (1)
2014年秋アニメ 感想 (1)
2014年秋アニメ (1)
2014年夏アニメ 感想 (1)
2014年夏アニメ (1)
2014年春アニメ 感想 (1)
2014年春アニメ (1)
2014年冬アニメ 感想 (1)
2014年冬アニメ (1)
2013年個人的ベスト10アニメ (1)
2013年秋アニメ 感想 (1)
2013年秋アニメ (1)
今期のアニソン (6)
2014年夏アニメ アニソン (1)
2014年春アニメ アニソン (1)
2014年冬アニメ アニソン (1)
2013年秋アニメ アニソン (1)
個人的お気に入りアニソン(ED編) (1)
個人的お気に入りアニソン(OP編) (1)
アニメ雑記 (57)
趣味 (6)
バイク (3)
車 (1)
時計 (1)
推理小説 (1)
一般雑記 (64)
お城訪問 (22)
旅行 (20)
隣の国の困った人々(特亜3国) (8)

カレンダー

03 | 2017/04 | 05
- - - - - - 1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 - - - - - -

検索フォーム


RSSリンクの表示


リンク

このブログをリンクに追加する

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる


QRコード

QR